読者から寄せられた「本当にあった社畜エピソード」ゲーム・デザイナー・クリエイター編
GIGAZINEで連載しているフルカラーマンガ「勇者で社畜の兼業ライフ」では、命懸けの勇者業と超ブラックなゲーム会社を兼業する忙しすぎる社畜な勇者が、会社の業務を生かして魔物に立ち向かったり会社にスパイとして潜入してくる敵に対処したりと戦っています。そんな「勇者で社畜の兼業ライフ」と連動して、「あなたは自分が『社畜』だと感じたエピソードはありますか?」とGIGAZINE読者にアンケートしてみた結果、1000件以上のつらく悲しいエピソードが集まったので、マンガやゲーム、デザイナーなどクリエイター系の職種の人のエピソードを、抜粋してお届けします。
今回まとめているアンケート結果は数年前のものですが、最新版のアンケートも実施しています。当時アンケートに回答いただいた方でも、初めて作品や企画を知ったという方も、ぜひ今だから笑える話や今でも笑えない話を吐き出してみてください。
自分が「社畜」だと感じたエピソードを教えてください | アンケートフォーム
つらい社畜エピソードの傾向や職種ごとの集計などは、以下の記事から読むことができます。
「あなたは『社畜』だと感じたエピソードはありますか?」とGIGAZINE読者に尋ねたアンケート結果とは? - GIGAZINE
以下の画像は、デザイナーやイラストレーター、コンテンツ制作など、クリエイター系の方に回答いただいた社畜エピソードをワードクラウド化したもの。文字が大きく色が濃いものほどよく使われている単語で、「時間」や「残業」、「徹夜」といったワードが目立っています。また、クリエイター系の職種はフリーランスでも会社勤めでも自身の抱えた仕事を自分で済ませなければいけないというプレッシャーが大きいようで、「自分」というワードも特徴的です。
労働時間に言及したコメントは、職種を問わず数多くありました。クリエイター系の職種と回答いただいた方から寄せられた、労働時間に関する具体的なエピソードは以下のような感じ。
・何日も会社から帰れず、マシンの横でレンダリングを待ちながら仮眠。着替えにも帰れないため、会社近くのユニクロで服を買って着替えていました。会社の窓から見えるセレクトショップで若者たちが楽しくお買い物している様子が、自分とは異世界でした。(CGデザイナー)
・帰宅時間が遅い日が続きすぎて、夜12時を過ぎないと調子が出なくなっていた時期がありました(Webデザイナー)
・24時間体制で仕事(アニメ制作)
・月に1〜2回くらいしか帰宅できず、ほぼ会社で寝泊まりしていました。それなのに、法定福利皆無で低すぎる給料を現金手渡しで受け取っていました。(CM制作)
・かつて勤めた会社では、1年間休みがなかったり、家に帰れず毎日徹夜が続いていたりしました。また、上司から休みの日でも夜中でも「寝たら殺すぞ」という電話が携帯や仕事場に何度もかかってきて、そんな環境なのに会社のために毎日仕事していたなという思い出があります。(Web制作)
by「勇者で社畜の兼業ライフ」デスマ5「上司からの連絡と業務委託契約!」
・会社のスタジオで収録後、締め切りがその翌日中だったデータをUSBメモリに入れて、自宅で編集の為持ち帰ったものの、帰ってみるとUSBメモリが破損してデータを取り出せないことに気付いた。時間は既に23時半を回っており、電車で1時間かかる会社スタジオへ泣く泣く終電で出社、そのままそこで寝ることもなく編集をして朝一に気分屋な上司に送り再度帰宅。しかし、帰宅途中に電話で「ダメ、やり直し」と修正箇所等は何も伝えられずに一言で同じような編集をやり直すことになり、もう1日徹夜で編集に明け暮れた。(その他)
・天気予報で気にするのは最低気温のみ。明るいうちは外に出られないので周りの人とは違う季節に生きている。(ゲームエンジニア)
・入社と共に、泊まり残業用の布団が買い与えられた(その他)
・映像制作には時間がかかり、納期までの期間も短いので、通常の作業期間では足らず泊まり込みで睡眠時間もほぼなかった。一番ひどかったのは5日間で睡眠時間2時間という状態で、3日徹夜すると眠気はなくなることがわかったとき。(映像制作)
クリエイター系の仕事では、納期やクライアントの要望に応じて、どうしても残業や泊まり込みなどのデスマーチが発生してしまうケースが多いようす。また、クリエイティブな業務のため、上司やクライアントからの指示や修正内容が抽象的なことに苦戦したというエピソードも複数見られました。
・他班のグダグダになったタイトルの終わらせ隊として参加し連日徹夜しましたが、終了後特に会社から感謝もされなかったとき、社畜だと感じました。(アニメ業界)
・有無を言わさず上司の指示通りに急遽作り直したのに「ダサい」と言われたうえに、クライアントに謝罪させられたとき。(デザイナー)
by 「とにかくイジメたい朝日奈さん」
・クライアントの意向で納期短縮し会社に1週間泊まったこと。
・クライアントであるアパレル店のECサイト立ち上げの際、店舗バックヤードに3日間宿泊して商品写真を撮影し続けました。(Webデザイナー)
・どう考えてもおかしな修正でも、クライアントの言うことであればその日のうちに修正をします。その次の日に元に戻す、また別のレイアウトやデザインに変えるなど、理不尽な修正をしていることもあります。反論しても、営業にはかけあってもらえず言いなりとなってしまう。(広告デザイナー)
by「勇者で社畜の兼業ライフ」デスマ5「上司からの連絡と業務委託契約!」
また、「勇者で社畜の兼業ライフ」の舞台はブラックなゲーム会社のため、ゲーム関係の職種から寄せられた社畜エピソードもまとめてみます。
・ディレクターとプランナーの作業が明確に分かれていなかった20代の時の話です。クライアント対応と仕様書作成、手が足りなければコーダーもやっていた繁忙期には、プロジェクトの人数も増え、クライアントや各部署とのやりとりだけで時間がなくなるため、19時以降が自分の作業時間になっていました。締め切りや他部署の作業に影響するタスクをこなしていた時は、朝5時頃に一度家に帰り、お風呂と着替えだけして会社に行き、始業時間までの間だけ仮眠をとるという生活を1~2週間していたことも。そんなある日、私の仕事も落ち着いた頃、とあるチームが徹夜をしたことで管理会社からクレームが入り、社内集会が行われました。私の時は怒られなかったので「制度が変わったのか」と思い先輩に話を聞いたら「昔からだ」と言われ驚きました。私の行動は偶然にも確認制度の抜け穴をすり抜けていて、当時の私はのんきに「運が良かったなぁ」と思っていたのが、後にナチュラルに社畜だったんだなと気付きました。
・ゲームプレイ中もしくはマンガなどを見ているときに、「このネタいいな」と思ってしまう。
「勇者で社畜の兼業ライフ」デスマ4.5「勇者を魅了しにきたサキュバスが逆にメロメロになってたら世話ないぜ」
・会長の知り合いのために、業務と関係ないアダルトなソフトを一カ月ぐらい残業して作らされた。
・1つの会議で5時間以上、たばこ臭い中閉じ込められる。会議が夕方まで長びくとそこから作業するので、必然的に全員夜中まで残業。大半が寝泊まりしたり徹夜だった。そうしても鶴の一声で0からやりなおし、というのを常に繰り返していた。
・某有名メーカーの有名ゲームタイトルで宣伝担当をしていましたが、大型タイトルということもあり、お披露目イベントの仕込みやそのイベントに使うスライドの制作、全国に発送する販促物制作や雑誌広告に説明書やパッケージなどなどとにかく業務が多く、有名なそのゲームの監督へプレゼンする際も毎回緊張してプレッシャーも大きいものでした。始発で帰り、お風呂だけ入ってすぐに出社……という毎日で五日間徹夜していました。まだ若かったのでできた仕事内容でしたが、社畜というよりは作品のために尽くす……という感じです。
引き続き、ほかの職種から寄せられた具体的な社畜エピソードや、新たにアンケートでいただいたエピソードを抜粋して紹介していく予定なので、ぜひお楽しみに。新たな社畜エピソードもお待ちしておりますので、以下のアンケートフォームやX(旧Twitter)への投稿もお願いします!
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