取材

荒木飛呂彦がパブリックアート「噴水小僧」を語る、描かれた7体のスタンドの選定基準は「パワーが強い順」


大阪駅西側地区アートプロジェクト「WARP」の公開セレモニーに登壇した漫画家の荒木飛呂彦さんが、WARPの一作品であり、自らにとって初挑戦となったパブリックアート「噴水小僧」について語りました。

WARP(WEST ART PROJECT)
https://osakastationcity.com/warp/

除幕式の様子はこんな感じでした。

漫画家・荒木飛呂彦による初のパブリックアート「噴水小僧」お披露目 - GIGAZINE


Q:
このプロジェクトのご依頼があった際の率直なご感想をまずお聞かせいただけますか?

荒木飛呂彦がパブリックアート「噴水小僧」制作の経緯を語る - YouTube


荒木飛呂彦さん(以下、荒木):
依頼があったときは、昔、ここに「噴水小僧」というモニュメントがありまして、今は博物館で眠っていると。それを新しい形で復活させたいというんですかね、そういう感じのお話で。再生するというのはすごくいいな、素晴らしいなと思って。パブリックという点も、漫画家なのにあまりパブリックの仕事もなくて、貢献できたらというので、本当に光栄に思いました。それで、一生懸命に描かせていただきました。


Q:
先生がアート作品を手がけられるということをニュースで知ってワクワクしたファンの方も多いと思います。実際に見ていただくと、この作品には先生の作品に登場するキャラクター「スタンド」が描かれています。その理由を教えていただけますか?

荒木飛呂彦はパブリックアート「噴水小僧」になぜスタンドを描いたか? - YouTube


荒木:
「噴水小僧」の像の写真を見せていただいたら、ローマ時代の「噴水の伝統」というのがあるんだなと、そういう像なんです。ローマの噴水というのはパブリックなイメージというか、公共のためにあった噴水というのは世界的に伝統がありますので、まずは噴水を描こうと思いました。噴水というのは循環していたり、世の中の自然現象の……蒸発して天から降ってきて……ということで、スタンドというものも自然の力を「ジョジョの奇妙な冒険」の中で絵にしているんです、見えないパワーを。それはもう絶対に噴水の中に必要だなと。それで何体か散らばらせていただきました。

Q:
今回、7体のスタンドが描かれているのですが、この7体を選んだ基準を教えていただけますか?

荒木飛呂彦がパブリックアート「噴水小僧」に描いたスタンドの選定基準は? - YouTube


荒木:
強い順、パワーが強い順番です(笑)。あとは噴水なので、ノーヴェンバー・レインという雨を降らせるスタンドも入れています。いま連載中の「The JOJOLands」に登場するスタンドで、ここを利用する人、通過する人たちの癒やしであり、希望であり、これから幸運をもたらすパワーになるという意味で、待ち合わせの時にも何かいいことが起きますようにという願いを込めて描かせていただきました。

Q:
この場所が新たな大阪駅のパワースポットになるかもしれませんね。そして、スタンドの下を見ていただきますと少年が描かれています。この真ん中の少年が噴水小僧ですか?

荒木:
写真を見たときにこういうイメージで、髪の毛がくるくるっとしていて、お盆のようなものを持っていたんです。雨とか水とかを受け取っているようなポーズですね。そして完成しました。


Q:
皆さんもすごいと思われていると思いますが、今回の制作で一番難しかった点を教えていただけますか?

荒木:
漫画って四角い紙に描いているんですが、今回は円に、丸い形にしてくれと言われて。でも、逆に円の方が無限のイメージがありますので、そういう形の絵もあるんだなと。そういうときに、構図がやっぱり難しいなと思いました。どこに配置するかとか、それが難しかったです。

Q:
ということは、先生にとっても新たな挑戦でしたか?

荒木:
そうですね、こういう円の絵なんて、あんまり描きませんね。

お話はまだまだありそうでしたが時間ということで、公開セレモニーでのトークは以上となり、長谷川社長&荒木さんによるフォトセッションが行われました。


アンベールや荒木飛呂彦さんのトークを含むセレモニー全編は以下で確認可能です。

大阪駅西側地区アートプロジェクト「WARP」公開セレモニー・荒木飛呂彦パブリックアート「噴水小僧」アンベール オフィシャル映像 - YouTube


また、荒木さんが「噴水小僧」に筆入れをする様子は以下の映像で確認することができます。

荒木飛呂彦によるパブリックアート「噴水小僧」筆入れ映像 - YouTube

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in 取材,   動画,   アート, Posted by logc_nt

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