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ファイナルファンタジーの生みの親である坂口博信氏がスクウェア・エニックスとの再提携について語る

by Comunicación Instantánea @SONARAtv contenidos 2.0

人気ゲームシリーズ「ファイナルファンタジーシリーズ」を生み出し、およそ20年前に同シリーズから手を引いたゲームデザイナーの坂口博信氏がBloombergの取材に応じ、自身の会社であるミストウォーカーのRPG「FANTASIAN」をPCや家庭用ゲーム機向けにリリースする試みなどについて語りました。

‘Final Fantasy’ Creator Hironobu Sakaguchi Reunites With Square Enix - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2024-07-03/-final-fantasy-creator-hironobu-sakaguchi-reunites-with-square-enix

Final Fantasy Creator Sakaguchi Doesn't Want to Go Back to Its Previous Franchises
https://wccftech.com/final-fantasy-creator-sakaguchi-doesnt-want-to-go-back-to-its-previous-franchises/

坂口氏は、株式会社スクウェア(現スクウェア・エニックス)在籍中にファイナルファンタジーシリーズを開発した人物です。同シリーズは日本のみならず海外からも人気を集め、90年代のスクウェアを支えましたが、2001年に作成された映画作品の「ファイナルファンタジー」が興行的に振るわなかったことを受けてスクウェアは損失を抱えてしまい、坂口氏は責任をとって辞任しました。


この件について、Bloombergは「スクウェアの経営陣に上り詰めた坂口氏はフラストレーションの高まりを感じ、退職を決意した。坂口氏いわく、個人的にはもっとクリエイティブになりたかったとのことだ」と伝えています。

そんな坂口氏が約20年ぶりにスクウェア・エニックスと手を組むことが明らかになりました。Bloombergの取材を受けた坂口氏は「20年ぶりの高校の同窓会に行くようなものです。確かに23年も経てばいろいろなことが変わってくるし、時間が経てば経つほど思い出も美しくなってくる。嫌なこと、あるいは苦い思い出は、徐々に薄れ、過去のものになっていきます」と語ったそうです。

記事作成時点で、坂口氏は自身が立ち上げたミストウォーカーというゲーム会社を率いています。ミストウォーカーとスクウェア・エニックスとの提携により、ミストウォーカーが開発したゲームアプリ「FANTASIAN」が家庭用ゲーム機向けに移植され、新たに「FANTASIAN Neo Dimension」として2024年冬に登場する予定です。


坂口氏によると、かつては「あまり親密な関係を保ちすぎると、スクウェア・エニックスのファイナルファンタジーに対する扱い方に影響しかねないと思った」との理由から次第にスクウェア・エニックスから遠ざかっていったそうですが、ファイナルファンタジーが30周年などの重要な節目を迎えるにつれ、スクウェア・エニックスから坂口氏宛にパネルディスカッションや回顧展への参加をオファーされるようになったとのこと。

また、ファイナルファンタジーXIVのプロデューサー兼ディレクターであり、記事作成時点でスクウェア・エニックスの取締役兼執行役員である吉田直樹氏とも定期的にチャットや食事をするようになったと坂口氏は語っています。そんな中で飛び出したのが、FANTASIANの移植に関する話だったそうです。

坂口氏いわく、Appleの定額サービス「Apple Arcade」向けにリリースしたFANTASIANは好評を博したものの、スマートフォンの小さな画面ではプレイしたくないと考える顧客もいたため、坂口氏らは新しいプラットフォームでFANTASIANを展開することを模索していたとのこと。そうした悩みを抱えていた坂口氏が吉田氏との会食中に「新しいプラットフォームで展開したい、自社でのパブリッシングを検討している」と話したところ、吉田氏から「スクウェア・エニックスがパブリッシングしたらどうだろう?」とのコメントをもらえたそうです。

by University of Hawai‘i–West O‘ahu

坂口氏は「彼はとても正直で、真面目で、ファイナルファンタジーのフランチャイズに敬意を払っています。彼の人柄を知っていたので、このプロジェクトなら任せられると思ったんです」と語っています。

また、坂口氏は「私との仕事をみんながどう感じるか、少し心配していました」とも考えていたそうですが、実際はスクウェア・エニックスとの提携が発表された直後から、多くの現役スタッフから「坂口さん、おかえりなさい」という言葉をもらったとのことでした。

再びスクウェア・エニックスと手を取った坂口氏がファイナルファンタジーシリーズに着手することはあるのかという点について、坂口氏は「自分はクリエイターから消費者に変わった」と話し、再び同シリーズを手がけることはないと明言しています。ちなみに、坂口氏自身はファイナルファンタジーXIVに夢中だそうです。


坂口氏はまた、「ロストオデッセイ」や「ブルードラゴン」といったミストウォーカーの旧作を現代のプラットフォームに移植することには興味がないと語り、一方で2014年にリリースされた「テラバトル」は復活させたいとの意向を示しています。このほか、ミストウォーカーと新作タイトルのストーリーを最終調整しているとも語りました。

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in ゲーム, Posted by log1p_kr

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