アジャイルを採用したソフトウェアプロジェクトの失敗率はその他の手法と比べて268%も高いことが判明
ソフトウェアの開発手法としてアジャイルを採用したプロジェクトはアジャイル以外の手法を採用したプロジェクトに比べて失敗率が268%も高いという調査結果が発表されました。
268% Higher Failure Rates for Agile Software Projects, Study Finds - Engprax
https://www.engprax.com/post/268-higher-failure-rates-for-agile-software-projects-study-finds
268% higher failure rates for Agile software projects • The Register
https://www.theregister.com/2024/06/05/agile_failure_rates/
今回の調査はコンサルタント会社「Engprax」が書籍「Impact Engineering」のために実施したもので、アメリカ合衆国およびイギリスの合計600人のエンジニアを対象に2024年5月3日から2024年5月7日まで実地調査を行いました。
調査によると、開発開始前に明確な要件が文書化されたプロジェクトは成功率が97%増加したほか、問題が発生した際にすぐに話し合える環境があることで成功率が87%増加し、要件が現実の問題を正確に表していることを確認することで54%、開発開始前に仕様を策定することで50%成功率が増加するとのこと。
一般的なアジャイル手法を採用したプロジェクトでは65%のプロジェクトで遅延が発生したのに対し、上記のような「Impact Engineering」の書籍内で紹介されている手法を実践することで遅延の発生するプロジェクトの件数を10%にまで抑えられたそうです。
アジャイルや「Impact Engineering」以外の代表的な手法としてはウォーターフォール開発があり、ウォーターフォール開発ではコーディングの前に要件や仕様を文書化するフェーズが分かれています。ウォーターフォールは理解と管理が簡単ですが、開発開始後に内容を変更する場合には時間やコストがかかるという欠点が存在しています。
今回の調査結果によって、ウォーターフォールやアジャイルの手法のどの部分がプロジェクト成功に重要なのかが明らかになったほか、アジャイル開発の失敗率の高さも明確になりました。「Impact Engineering」の著者であるジュネイド・アリ氏は「アジャイルの熱狂的な支持に疑問を抱くべき時が来ている」と述べ、高品質のソフトウェアを予定通りに納品するためにImpact Engineeringの哲学を学ぶべきだと訴えました。
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