ソニーミュージックがコンテンツを学習しないようAI開発者に警告
ソニーミュージックグループ(SMG)が、関連会社が所有するコンテンツをAI学習目的などで使用することを禁じる声明を発表しました。
Declaration of AI Training Opt Out - Sony Music
https://www.sonymusic.com/sonymusic/declaration-of-ai-training-opt-out/
Sony Music Warns Against Unauthorized AI Training on Its Catalog
https://www.digitalmusicnews.com/2024/05/16/sony-music-ai-warning/
Sony Music warns AI firms over training: 'Permission is required in advance' - Music Ally
https://musically.com/2024/05/16/sony-music-warns-ai-firms-training-permission-required/
Sony Music sends letters to 700 AI, music streaming companies declaring it’s ‘opting out’ of AI training - Music Business Worldwide
https://www.musicbusinessworldwide.com/sony-music-sends-letters-to-700-ai-music-streaming-companies-declaring-its-opting-out-of-ai-training1/
SMGがウェブサイトに掲載した声明では、ソニー・ミュージックエンターテインメント(SME)またはソニー・ミュージックパブリッシング(SMP)が所有あるいは管理するコンテンツについて、テキストデータマイニングやスクレイピング、複製、抽出、使用を、両社が明示的に許可した場合を除き禁止・拒否することが宣言されています。
対象となるコンテンツは、楽曲や歌詞、アートワーク、メタデータなど「すべて」のデータです。これらのコンテンツを含む全面的なアクセス禁止は、特に「あらゆるAIシステムの学習や開発、商品化」にまで及ぶとSMGは強調しました。
なお、この宣言は「既存の法的権利を再確認するもの」とされています。
ウェブサイト上での発表と同タイミングで、SMGがAI分野の700以上の企業に書簡を送達したとも伝えられています。報道によると、書簡には「貴社がSMGのコンテンツを不正使用している可能性がある」「SMG所有コンテンツをAI学習に使うことを拒否する」といった内容が記されているとのこと。
さらに、書簡には「貴社関連会社も同様の不正使用を行っていないと約束すること、貴社のSMG所有コンテンツに対するアクセスについて情報を提供することを求める」とも記されていて、要求への回答期限は2024年5月下旬に設定されているそうです。加えて、倫理的かつ責任のあるAI開発についての議論への招待状も含まれているとのことです。
SMGはウェブサイトでの声明で「SMGは、責任を持って制作されたAIが創造的なツールとして使用され、アーティストの音楽制作方法に革命をもたらす可能性を受け入れてきました。私たちは、アーティストやソングライターが新しいテクノロジーを率先して取り入れることを支持します。しかし、そういった革命の前に、アーティストの権利が尊重されることをまず保証しなければならないのです」と述べました。
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in Posted by log1p_kr
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