映画

スター・ウォーズに出てきたエンドアの森はもう存在しない


「スター・ウォーズ」シリーズの6作目「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」で、「エンドアの戦い」として知られる帝国と反乱軍の最終決戦の舞台になった「エンドア」という星は、森林に覆われた緑豊かな星でした。そんなエンドアの撮影に使われたカリフォルニアの森はどこが聖地で今どうなっているのかについて、ニュースサイトのSFGATEが当時の関係者などの話をまとめています。

How Calif. forest used as Endor in 'Star Wars' disappeared
https://www.sfgate.com/streaming/article/What-happened-to-Endor-from-Star-Wars-17145105.php


「エンドアの森」のシーンはカリフォルニア州の北西に位置するデルノルテ郡で撮影され、住民100人が銀河帝国の機動歩兵・ストームトルーパーとして雇用されるなど、地元経済に大きな経済的恩恵を与えました。


デルノルテ郡の元職員であるアーニー・ペリー氏によると、当時「Blue Harvest」というタイトルのホラー映画を撮影するためのロケ地をスタッフたちが探しており、撮影のために一部樹木を植え代えたり伐採したりする必要があったため、特別な許可がいらない私有地を紹介したとのこと。しかし、実際に撮影が始まると撮影セットが豪華だったり、ハリソン・フォード氏(ハン・ソロ役)とキャリー・フィッシャー氏(レイア・オーガナ役)が並んでいたりしたことで、「これは典型的なホラー映画ではないとわかりました」とペリー氏は語っています。「Blue Harvest」は「ジェダイの帰還」制作を隠すためのダミー企画だったというわけです。

しかし、撮影が終わってから数か月後、撮影に使われたセコイアの森は、地域全体で伐採されました。「エンドアはもうありません」とSFGATEは語っています。


エンドアの森が伐採されたのは、元々伐採計画があった私有地で撮影されたことによる結果で、映画の撮影が行われたことが原因ではありません。樹木医であり国立公園の写真家を長年務めているマリオ・D・ベイデン氏は「誰かが『スター・ウォーズ』の人気と成功を予見できたなら、エンドアの撮影に使われた木立を保存して観光地として使用しないのはありえなかったでしょう。もし保存されていたなら、その森は世界的に有名になっていたはずです」と話しています。

一方で、「エンドアの戦い」はデルノルテ郡とハンボルト郡で行われ、大部分が撮影された私有地は伐採されてしまいましたが、ハンボルト・デルノルテ映画委員会の副局長を務めるネイト・アダムス氏は「一部の追跡シーンなど、ハンボルト郡の州立公園で撮影されたものは、永久に保護されています。今でも訪れて映画の舞台を楽しむことができます」と述べました。

また、ペリー氏によると、伐採されたエンドアの遺産は生き続けている可能性があるとのこと。当時伐採された木々は、サンフランシスコ・ベイエリアの地域でウッドデッキ材として使われており、「つまり、人々は『スター・ウォーズ』の舞台で作られたデッキの上を歩いている可能性があるのです」とペリー氏は指摘しました。

ちなみに、「エンドアの森」としてうわさされた場所としては、カリフォルニア州マリン郡にあるミューアウッズ国定公園があります。エンドアの森はセコイアの木が印象的なので、セコイアの原生林であるミューアウッズ国定公園の名前が挙がったものとみられますが、ミューアウッズ国定公園の広報を担当するジュリアン・エスピノーザ氏は敷地内が火気厳禁であることや、小規模で訪問者数が多いことから、園内で商業作品の撮影が行われることはほとんどないと述べています。

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in 映画, Posted by log1e_dh

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