ハードウェア

AmazonやGoogleがソフトウェアアップデートのたびに消費者からスマートホームデバイスのコントロールを奪い取っている


声やスマートフォン操作で家中の家電を動かすことができる「スマートホームデバイス」ですが、ユーザーの求める理想に反して、メーカーは利益追求のためにユーザーにとって不便になるアップデートを加えることがあります。こうしたスマートホームデバイスを巡る状況について、テクノロジー愛好家のドゥルブ・ブータニ氏が論じました。

Smart devices are turning out to be a poor investment
https://www.androidpolice.com/smart-devices-poor-investment/

当初は「ユーザーの夢をかなえる理想のデバイス」として登場した製品であっても、実際に使ってみると機能が不十分であるどころか、アップデートによって改悪されてしまうものが存在します。ブータニ氏が例に挙げたのがAmazonのFire TVです。

テクノロジー愛好家は、ユーザーにとって無駄で不要な要素が多いFire TVのホーム画面を作り替えるため、Android Debug Bridge(ADB)を利用してPCからコントロールすることがありました。ブータニ氏いわく「フルスクリーンのビデオ再生や広告だらけのインターフェイスをクリーンな代替ホーム画面に置き換え、ユーザー体験が劇的に向上する」とのことですが、2024年2月、Amazonは既存の開発者が慣れ親しんだ環境をガラリと変えるアップデートを実施し、多くのアプリを機能停止に陥らせてしまったとのことです。


ブータニ氏は「Amazonがビジネス上の利益を守りたいということは分かります。しかし、核となる機能を非推奨にしただけでなく、アプリのアップデートを促す警告も何も与えなかったのは疑問に思います。AmazonがFire Stickのスピードを維持するために徹底的な仕事をしていれば、これほど大きな問題にはならなかったでしょう」と指摘しました。

もうひとつ、ブータニ氏が例に挙げたのが、NVIDIAのポータブルゲーミングデバイス「NVIDIA SHIELD」です。NVIDIA SHIELDも、本体にハードドライブを接続したりNASドライブに接続したりする「ユートピアのような機能」を備えていましたが、その後のアップデートによって広告だらけのオーバーレイに変わってしまったそうです。

Google TVも同じで、ホーム画面は「ユーザーがコンテンツへ簡単にアクセスできる画面」というよりも「Googleの広告スペース」と言う方が適しているくらい広告にまみれており、ひどい状況になっているとのこと。


スマートスピーカー「Google Nest Hub」も同様にブータニ氏は問題視し、「音声認識がうまく機能する日はほとんどなく、機能しても答えに一貫性がありません。ただ、ずっとそうだったわけではないのです。発売当初はスマートホームの中では最高の品だったはずですが、ユーザー体験が向上していくだろうという私の予想に反し、全く変わらなかったのです」と評価しました。

まとめに、ブータニ氏は「スマートホームデバイスは消費者にとっては非常に貧弱な投資であることは明らかです。私は今後、スマートホームデバイスへの投資を一時停止し、その企業の現在のポートフォリオの扱いをじっくりと見極めることにしています。皆さんもそうすることをおすすめしますよ」と述べました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
スマートホーム規格「Matter」の策定団体であるCSAがIoT機器のセキュリティ標準規格を発表 - GIGAZINE

Googleの監視カメラ用定期プラン「Google Nest Aware」が日本を含む各国で値上げ、Googleはほとんどすべてのサブスクリプションサービスで値上げ済み - GIGAZINE

GoogleがPixelなどを手がけるハードウェア部門や音声アシスタント部門で大幅な人員整理を実施 - GIGAZINE

IKEAが千円台で買える「ドア開閉検知」「漏水検知」「動体検知」3種のスマートセンサーを発表 - GIGAZINE

in ハードウェア, Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article here.