市販のピアスを改造して光り方を制御できるLEDを搭載したピアスを作成する方法とは?
これまでに極小のシンセサイザーやLEDで再現したロウソクなど、さまざまなプロダクトを製作しているMixtela氏が、LEDを搭載したピアスを製作しています。
LED Matrix Earrings - mitxela.com
https://mitxela.com/projects/ledstud
Mixtela氏はLR521規格のボタン電池を搭載したLEDで光るプラスチック製のアクセサリーを改造しました。Mixtela氏はアクセサリーの原型はそのままに、宝石とLEDを独自のものに置き換えたと説明しています。
LEDの発光や制御に用いられた回路とファームウェアは、「CH32V003」というマイコンを使用して作成したバッジと同じものが使用されているそうです。
以前Mixtela氏が作成したバッジは、1つ1つのLED間の距離が3mmでしたが今回のピアスではこの距離を1mmに狭めることで、バッジの面積を約9分の1に縮小することに成功しています。また、Mixtela氏は基板の周囲に境界線を設けないことにもこだわり、「大きな課題となった」と振り返っています。一般的なLEDと今回用いられたLEDのサイズを比較した画像が以下。左側の一般的なLEDに比べ、今回使用されたLEDが非常に細かいことがわかります。
Mixtela氏はさらにLEDを挟み込むことができる独自の回路基板を発注。
回路の裏面はこんな感じ。Mixtela氏によると、LEDを取り付けるためのビアの直径はわずか0.25mm。安価な電気製品のビアの直径は最小0.3mmにとどまることから、その細かさがわかります。
ピアスの正面のメインディスプレイには、直径9mmの円の中に約52個のLEDが搭載されることになります。
Mixtela氏はLEDのはんだ付け作業効率化のためにスチールステンシルを導入。
しかし「ステンシルに基準を置かなかったため、位置合わせに苦労した」「LED取り付け用のビアを小さくしすぎて、ステンシル作業にストレスを感じた」などの問題点を上げています。
続いて、「はんだ付けの際に揺れてLEDの位置がずれる」などの問題を抱えながら、Mixtela氏はなんとか基板へのはんだ付け作業を成し遂げました。
LEDの角度などの調整を行ったMixtela氏は、基板の背面にケーブルを配線。Mixtela氏は「基板の背面での配線はさほど難しいことではありませんでした」と振り返っています。
動作確認を行うと、無事LEDが点灯。Mixtela氏は完成した基板を周囲のフレームから取り外しました。
直径約18mmの5ペンス硬貨と作成したユニットを比較した画像が以下。
ベースとなったピアスの宝石を取り外すと、細かい回路基板が搭載されています。
Mixtela氏は当初、この回路基板に作成したユニットをそのままはんだ付けしました。しかし、制御に使用されるファームウェアの消費電力が高すぎるなどの課題から、うまく起動しなかったそうです。
そこでMixtela氏は回路にコンデンサを追加することでこの問題を解決。ユニット全体の消費電力はわずか8mAにとどまりました。
実際にピアスを光らせてみるとこんな感じ。
耳たぶにジャストフィットする大きさです。
カメラを長時間露光させることで、光の軌跡を撮影することも可能です。
なお、今回のピアスに使用されたファームウェアのソースコードは、GitHubで公開されています。
GitHub - mitxela/badge
https://github.com/mitxela/badge
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