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右翼メディアやインフルエンサーが続々とイーロン・マスク救済を表明、X(旧Twitter)に寄付や広告を出稿し「言論の自由を守る」


X(旧Twitter)の親ナチス投稿に広告が掲載されているとの指摘や、イーロン・マスク氏の反ユダヤ人的な投稿への懸念から、Appleやディズニーなどの大手企業が相次いでXへの広告出稿を停止したことを受けて、保守派のメディアや著名人らが次々とXやマスク氏の支援を表明したことが報じられています。

Right-wing influencers want to bail out Elon Musk after advertiser backlash | Mashable
https://mashable.com/article/right-wing-pledges-x-twitter-ad-buys-support-elon-musk


Advertiser exodus expected to deeply impact X ad revenue, analysis indicates | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/11/20/advertiser-exodus-expected-to-deeply-impact-x-ad-revenue-analysis-indicates/

2023年10月に始まったイスラエルとイスラム原理主義組織・ハマスの大規模衝突に起因する対立がXで激化していることを背景に、左派非営利団体のMedia Mattersは2023年11月16日に、「Xでは親ナチスの投稿に大手企業の広告が掲載される」と指摘するレポートを公開しました。また、Xのオーナーであるマスク氏は、ユダヤ人団体が白人を迫害していると主張する反ユダヤ主義の投稿への支持を表明しています。

こうした懸念から、IBM・Apple・ディズニー・ワーナー・パラマウントなどの大企業が一斉にXへの広告出稿を見合わせることを発表しました。2023年10月の時点で、Xの2023年の広告収入は前年から54.4%減少するだろうとアナリストが予測しており、大企業の撤退はXにとってさらに大きな打撃となる可能性があります。


それ以来、右派メディアやインフルエンサーが次々とXやマスク氏の支持を申し出ています。

保守系風刺サイト「The Babylon Bee」のセス・ディロンCEOは11月19日の投稿で、「彼らがマスク氏を攻撃するのは、自由を憎んでいるからであり、自由が物語をコントロールする権力を脅かすからです。実にシンプルですね。企業が、自由な人々の言論を許した罪でマスク氏を罰するために広告費を削減する中、The Babylon Beeはさらに支出を増やすことにしました。今日、私はXの新しい広告キャンペーンに25万ドル(約3700万円)出すことをお約束します」と述べました。


また、「右翼インフルエンサー」と評されるYouTuberのティム・プール氏も、同じく25万ドル分の広告を出稿してX支援に参加することを明かしています。


さらに、人身売買の容疑で逮捕されたこともあるマノスフィア(反フェミニズム)系インフルエンサーのアンドリュー・テイト氏は、「私はXでXを宣伝します、私は文字通りこのプラットフォーム上であなた自身のプラットフォームを宣伝します。月100万ドル(約1億4800万円)。他の広告主なんか必要ありません。支払い先を教えてください、イーロン・マスク」と述べて、広告を出すことなく寄付のみを行う意向を示しました。


月額100万ドルを支援するとなると、年間での寄付金は1200万ドル(約17億7000万円)に達します。テイト氏を逮捕した際、ルーマニア当局はテイト氏の資産を1000万ドル(約14億8000万円)と見積もっており、IT系ニュースサイトのMashableは「テイト氏が本気かどうか、そもそもそれだけの資力があるのかは不明です」と指摘しました。

Mashableによると、記事作成時点で8の右翼メディアおよび個人が合計で162万7500ドル(約2億4000万円)の支援を表明しているとのこと。一方、出稿を停止する前にはAppleだけで年間1億ドル(約148億円)の広告費をXに支払っていたとされています。

マスク氏はXに、これらの支援への感謝を示す絵文字を投稿しました。

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in ネットサービス, Posted by log1l_ks

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