生き物

クジラが海中で逆立ちして尾を海面から突き出したまま静止している様子が撮影される


オーストラリアのTikTokerが、海中で逆立ちするザトウクジラの映像を撮影することに成功しました。クジラは尾びれを海面から突き出す「テールセーリング」と呼ばれるポーズを取っていましたが、こうした行動はめったに観測されないことで知られています。

Incredible Video: Man Encounters a Whale Seemingly Frozen in Place : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/incredible-video-man-encounters-a-whale-seemingly-frozen-in-place

海でカヤックをこいでいたブロディ・モス氏が撮影した映像が以下。

Whale Vs Transparent Kayak - YouTube


海面から尾びれを出すザトウクジラを見つけたモスさんは近寄ります。


海中を見ると、1頭のクジラが頭を下にして静止しており、そのそばを小さい別のクジラが泳いでいるのが分かります。


クジラが海面から尾びれを突き出す「テールセーリング」の目撃例は少なく、なぜこのような行動を取るのかは分かっていません。一説には、血管が多く集まる尾びれを冷やすことで、体内の熱を吸収したり放出したりしているのではないかといわれています。

1989年から2000年にかけての長期的な調査ではクジラのテールセーリングが時折確認されており、その時間は数秒から12分にも及んだことが報告されています。この行動は単体のクジラ、母クジラ、妊娠中のメスクジラで見られており、母クジラがこの行動をとった場合、子クジラはたいていその周りを泳いでいたとのこと。


一部報告ではテールセーリング中の授乳が確認されていますが、クジラの授乳は他の姿勢で行われることもあるため、テールセーリングが一概に授乳のために行われるとはいえないそうです。

貴重な体験をしたモス氏は「心臓が飛び出そうだった」「今回の映像が科学者のさらなる理解に役立てば」と語りました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
クジラやイルカは溺れずにどうやって眠るのか? - GIGAZINE

人工知能を使用してクジラと会話するプロジェクトとは? - GIGAZINE

クジラ&イルカの巨大骨格が所狭しと展示された企画展「集まれ!三重のクジラとイルカたち」で写真を撮影しまくってきたよレポート - GIGAZINE

in 生き物,   動画, Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article here.