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テスラが「完全自動運転」と称して宣伝することをカリフォルニア州が事実上禁止へ


テスラは「完全自動運転(Full Self-Driving:FSD)」のベータ版を2020年から展開しており、2022年11月には北米でも提供を開始しました。しかし、完全自動運転とうたいつつ、実際にはドライバーによる常時監視が必要な「レベル2」に近いことが指摘されています。このした食い違いを防ぐため、完全自動運転ができない車両を完全自動運転可能であるかのように偽ったり、紛らわしい名前を付けたりして販売することを防ぐ法律がカリフォルニア州で2023年から施行されます。

Bill Text - SB-1398 Vehicles: consumer notices.
https://leginfo.legislature.ca.gov/faces/billTextClient.xhtml?bill_id=202120220SB1398


New California law effectively bans Tesla from advertising its cars as Full Self-Driving
https://www.sfchronicle.com/tech/article/New-California-law-effectively-bans-Tesla-from-17672908.php

カリフォルニア州の現行法では、ドライバーが積極的に制御・監視しなくてもよい自動運転機能を搭載した車両の販売に規制をかけています。自動緊急ブレーキシステムやアダプティブ・クルーズ・コントロール、車線維持アシスト、車線逸脱警告などの衝突回避システムは「自動運転機能」と称してよい機能の対象から外されています。


民主党のレナ・ゴンザレス上院議員は、人間のドライバーが運転システムを監視する必要がある「部分的自動運転」機能搭載車両を販売するとき、機能の内容および制限事項を通知すること、およびメーカーやディーラーがこれらの「部分的自動運転」機能を「自動運転車」と偽って名付けたり、販売したりすることの禁止を求めました。

ゴンザレス議員による上院法案1398は、2022年8月23日に議会を通過。9月13日にギャビン・ニューサム知事による署名も受け、2023年から施行されることが決まりました。

ゴンザレス議員によると、現行法でも虚偽広告を取り締まることは可能だったものの、車両管理局による施行不足があったため、規則を明記する法案を州議会議員とともに推進したとのこと。

なお、テスラは完全自動運転ソフトの制限は購入者に周知しているとして、本法案に反対していました。

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in 乗り物, Posted by logc_nt

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