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Google Colaboratory Pro/Pro+が2022年9月29日からクレジット制に移行、計算量上限が透明化&追加購入が可能に


Google Colaboratory(Google Colab)は、Googleが機械学習の教育や研究用に提供しているサービスで、ローカルにインストールすることなくPythonや機械学習の環境を構築できます。このGoogle Colabの有料版であるGoogle Colab Pro/Pro+におけるGPUの使用量がクレジット制に移行するというメールが運営から送られてきたと、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsに投稿されて話題となっています。

Google Colab Pro is switching to compute credits | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=32656200

機械学習や深層学習の演算にはGPUが使われますが、Google Colabでは基本無料でGPUを使った計算が可能です。ただし、GPUを使った計算には上限が課されており、一定量以上の計算を行い制限に達すると、しばらくGPUが使えなくなってしまいます。

この上限は有料版であるGoogle Colab Pro/Pro+にも同様に存在していますが、無料版よりもGPUの使用量上限は高く設定されています。ただし、いったいどれぐらい使うとGPUの使用制限にひっかかってしまうのかは公開されていなかったため、いつ上限に達してしまうのかがわからないのが難点でした。


Hacker Newsに投稿されたメールの文章によれば、「Google Colab Pro/Pro+のサブスクリプションに適用される利用規約を更新し、お客様にとって分かりやすく使用方法を改善する」目的で、コンピューティングユニットを通じてGPUやTPUの計算量上限を把握できるようにし、透明性を向上させる予定だとのこと。

計算量上限はこのコンピューティングユニットによって決定されます。Google Colab Pro/Pro+ではこのコンピューティングユニットがあらかじめ一定数付与され、必要に応じてコンピューティングユニットをさらに追加購入できるとのこと。つまり、計算量上限に到達してしまっても、ユニットを追加購入することで引き続き計算を続けることが可能になるというわけです。


メールには「このコンピューティングユニットの導入は2022年9月29日から適用されます」とありましたが、実際にGoogle Colabの「よくある質問」には「Colab では、2022/09/29 にコンピューティング ユニットがリリースされます」と書かれています。また、計算量の上限はリソースモニターで確認できるようになるそうです。

Google Colab よくある質問
https://research.google.com/colaboratory/faq.html#compute-units

Colab では、2022/09/29 にコンピューティング ユニットがリリースされます。

コンピューティング ユニットを使用すると、高性能な Google Cloud VM 上でノートブックを実行できます。コンピューティング ユニットによって提供されるアクセスの量は、VM の構成と、TPU や GPU などの専用のアクセラレータの使用状況によって異なります。

コンピューティング ユニットの有効期間は購入後 3 か月間です。


あくまでも計算量上限が可視化され、クレジット制によってコンピューティングユニットの追加購入が可能になるというだけで、提供されるサービスの基本的な内容は変更されない様子。ひとまず、これまでGoogle Colabを使ってきた人は安心して使い続けてもよさげですが、詳細が気になる人はGoogle Colabの公式Twitterアカウントなどを随時チェックしてみてください。

Colaboratory(@GoogleColab)さん / Twitter
https://twitter.com/googlecolab

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in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1i_yk

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