メモ

5Gの影響で安全な着陸ができなくなる可能性がありフライトに遅延や減便のおそれ


アメリカ連邦航空局(FAA)が、2022年1月5日から展開されるCバンド5Gサービスによる信号が機器類に干渉し、航空機の安全な着陸ができなくなるおそれがあると発表しました。これにより、フライトの遅延や減便が発生する可能性も考慮されています。

FAA Statement on 5G | Federal Aviation Administration
https://www.faa.gov/newsroom/faa-statement-5g

FAA Sets 5G Flight Restrictions to Avoid Possible Hazards From New Wireless Service - WSJ
https://www.wsj.com/articles/faa-sets-5g-flight-restrictions-to-avoid-possible-hazards-from-new-wireless-service-11638916886

FAAによると、5Gの影響を受けて使用できなくなる可能性があるのは、飛行機やヘリコプターに搭載された自動着陸システム。視界不良で自動着陸システムに頼らざるを得ない事態が発生したときに、本来の航路が利用できなかったり、目的地以外へのダイバートを余儀なくされたりするおそれがあります。

この状況に対処するため、FAAは5Gの干渉を受ける特定の空港で、自動着陸システムを使用しないようにパイロットに指示しているとのこと。航空機に電波の干渉を受けないシステムが搭載されている場合や、電波の影響を受けない空港であれば問題ありませんが、飛行の制限を受ける空港がどこなのかをFAAは明らかにしていません。なお、この問題により影響を受ける航空機は8000機を超えると推定されています。


アメリカでは主要通信事業者であるVerizonAT&Tが5Gの普及を進めていましたが、FAAの懸念を受けてサービス展開を1カ月延期。追加の保護手段として特定の5G基地局の出力を制限するなどの手段を提案していましたが、FAAおよび連邦通信委員会(FCC)、業界団体の航空宇宙産業協会(AIA)などが納得せず、「飛行の安全性を確保するには不十分だ」との見方を示していました。

Verizonは「FAAは、さらなる分析を行うことでCバンドサービスが航空安全にリスクをもたらさないことを理解するでしょう」、AT&Tは「航空安全は当社の最重要懸念事項です。Cバンドの利用により、安全が損なわれることはありません」と発言。FAAは「FCCおよび通信会社と緊密に連携しており、5Gの安全な実装に向けて前進しています」と述べました。

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in Posted by log1p_kr

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