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「夜中に目が覚めて不安や悩み事で頭がいっぱいになる現象」を解決する方法とは?


寝ようと思ってもなかなか寝付けず、やっと寝たと思っても深夜に目覚めて「悩み事や将来への不安で頭がいっぱいになった」という経験のある人も多いはず。オーストラリア・スウィンバーン工科大学でメンタルヘルスケアについて研究するグレッグ・マレー教授が、この「深夜の考えごと」が発生する原因や効果を解説しています。

Why do we wake around 3am and dwell on our fears and shortcomings?
https://theconversation.com/why-do-we-wake-around-3am-and-dwell-on-our-fears-and-shortcomings-169635

マレー教授は、「午前3時ごろに目が覚めて、考えごとにふける」という現象を日常的に経験しているとのこと。また、オーストラリアで人気を集めているコメディアンのリース・ニコルソン氏の「他のみんなは毎朝午前3時か4時に起きて、すべての恐怖をすばやく精神的にまとめてから、45分後に再び眠りに落ちますか?」というツイートに多くの賛同コメントが寄せられていることから、マレー教授は「深夜の考えごと」は多くの人が経験している現象だと主張します。

Is everyone else waking up at at about 3 or 4am every single morning to do a quick mental round up of all their fears for 45 minutes then falling back asleep?

— Rhys Nicholson (@rhysnicholson)


マレー教授によると、神経生物学的には午前3時~4時ごろは睡眠の転換点に当たる時間であるとのこと。この時間には深部体温が上昇して、睡眠ホルモンの分泌がピークに達し、朝に目覚めるためのストレスホルモンの分泌量が増加するため、寝ているといっても実際は何度も軽く目覚めています。良質な睡眠をとっている場合は軽い目覚めに気づくことはありませんが、ストレスを感じている場合は、軽い目覚めを切っ掛けに覚醒状態になることもあります。加えて、「本来なら眠っているはずの時間に起きている」ことを認識すると不安が増強され、悩みごとなどについて考え始めてしまうとマレー教授は指摘しています。


ただし、午前3時ごろは体のエネルギーが肉体や精神の回復に充てられており、認知レベルが非常に低い状態になっているとのこと。そのため、午前3時に起きて考えごとをしても、問題解決に至ることはほとんどないとマレー教授は指摘し、「心は、午前3時に解決策を探していません。ただ『心配』を深めるだけです」と述べています。

上記のように深夜に起きてしまった場合、考えごとを始めても何も得られないどころか心配事が増えてしまいます。そのため、マレー教授は深夜に目覚めた場合「自分の呼吸音に集中してマインドフルネス状態を目指す」「薄暗い光の下で読書する」といった行動を試し、再度眠りにつくために努力するよう推奨しています。

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in メモ, Posted by log1o_hf

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