アメリカ産基板を中国産の2倍の速さで爆速納品可能な工業規模ロボット「The Grid」、注文に応じて回路基板を製造可能

電子回路基板の製造サービスを提供するCircuitHubが、アメリカ国内で中国・深圳の工場よりも約2倍速く回路基板を納品できるという製造システム「The Grid」を2026年10月26日に発表しました。The Gridは工場全体を1つの巨大なロボットとして動かし、注文ごとに設計が異なる回路基板を自動で製造できます。
CircuitHub - Unveiling The Grid: PCBs made in America, twice as fast as Shenzhen
https://www.circuithub.com/post/unveiling-the-grid
電子機器の製造には多くの人手が必要なため、過去数十年間に製造拠点の多くが中国などの人件費の安い地域へ移転しました。製造工程の自動化も進んでいますが、従来の自動化設備は同じ製品を大量生産する用途に適しています。
一方、電子機器の開発では数枚の試作品を作って設計を変更したり、異なる種類の基板を少量ずつ製造したりすることが一般的。従来の生産ラインでは製品が変わるたびに設定変更や部品の入れ替えが必要となり、少量多品種の製造には手間とコストがかかっていました。
CircuitHubがアメリカのマサチューセッツ州に設置したThe Gridは、異なる種類の回路基板を同じ設備で連続して製造できるシステムです。磁気浮上式の搬送装置が基板や電子部品を運び、部品の取り付けやはんだ付け、検査などを行う装置の間を移動します。各基板は必要な工程に応じて異なる経路を移動するため、複数種類の基板を同時に製造できます。製造工程の管理にはAIや最適化アルゴリズムを活用しており、CircuitHubは「100種類の基板を1枚ずつ作ることも、同じ基板を100枚作ることと同じくらい容易になる」と説明しています。
以下はCircuitHubが公開しているThe Gridの映像。
基板を爆速で生産するCircuitHubの工場規模ロボットシステム「The Grid」- YouTube

中国・深圳の工場では送料や関税を含めて約465ドル(約7万3000円)、納期の中央値は9日となっているのに対し、The Gridでは630ドル(約9万9000円)で注文から4日後に納品できるとのこと。The Gridは約1.4倍の価格となりますが、基板を受け取るまでの日数は半分以下です。CircuitHubは、開発期間を5日短縮できる利点を強調しています。

The Gridには、小規模な試作品向けの「Grid Proto」と、より幅広い製造条件に対応する「Grid」が用意されています。Grid Protoは2層または4層の基板を1~10枚製造するサービスで、納期は3日です。通常のGridでは1枚から1000枚以上の注文に対応し、部品の取り付け方法なども幅広く指定できます。
The Gridは発表時点ですでに5年間稼働しており、年間数千万ドル規模の電子機器を製造しています。CircuitHub全体ではこれまでに220万枚以上の基板を出荷し、1億5000万個以上の電子部品を実装してきたとのことです。

CircuitHubの共同創業者でCEOのアンドリュー・セドン氏はソーシャルニュースサイトのHacker Newsでユーザーからの質問に直接回答しています。あるユーザーは、中国の基板製造サービス「JLCPCB」なら2000ドル(約31万4000円)で済む注文が、CircuitHubでは9000ドル(約141万2000円)になったと指摘しました。セドン氏は、Grid Protoの製造条件に収まる場合は中国の工場と競争できる価格を実現できるものの、条件から外れると現時点では価格が高くなることを認めています。
また、セドン氏はAIが設計した回路基板の注文も増え始めており、AIによる設計をThe Gridの製造工程に適合させるためのガイドラインを準備しているとコメントしています。
CircuitHubは今後もThe Gridの規模を拡大する方針で、2026年中に生産能力を5倍に引き上げる計画を示しています。
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in 動画, ハードウェア, Posted by log1i_yk
You can read the machine translated English article 'The Grid,' an industrial-scale robot ca….






