Appleが「チーズおろし器」とからかわれたMac Proのメッシュ構造をiPhoneの筐体に採用する特許を取得
2021年3月30日、Appleが新しく77件の特許を取得しました。この特許の中には、Appleが2019年に発表したMac Proで採用した複数の穴が立体的に重なる「チーズおろし器」のような見た目の金属構造を、iPhoneの側面に配するものがあると話題になっています。
Apple has Won a Patent for the Mac Pro's 3D Structural Design that could one day extend to a Future iPhone - Patently Apple
https://www.patentlyapple.com/patently-apple/2021/03/apple-has-won-a-patent-for-the-mac-pros-3d-structural-design-that-could-one-day-extend-to-a-future-iphone.html
Apple patent opens the door for future iPhones to use Mac Pro's cheese grater design - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2021/03/30/patent-iphone-3d-mac-pro-cheese-grater-design/
2019年6月に開催されたWWDC 2019の中で発表されたMac Proは、筐体部分に独特なメッシュ構造を配しているのが特徴で、海外ユーザーからは「チーズおろし器」と呼ばれました。
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Appleはこの独自のメッシュ構造をiPhoneの筐体に採用することで、空気の流れを作り、端末を低温に保つことを目指している模様。これにより、「iPhoneはより強力なプロセッサを搭載可能となる」とAppleの特許関連の情報を報じるPatently Appleは述べています。
特許によると、Mac ProやPro Display XDRで採用されているメッシュ構造は、1つまたは複数の空洞を含むことができる3次元構造を「空洞が少しずれるように2枚重ねにする」ことで、空気の通り道を作りながら構造としての完全性を維持できるように設計されているとのこと。
このメッシュ構造をiPhoneに配すると以下のような感じになります。側面にメッシュ構造が配されているだけでなく、内部にまでメッシュ構造を利用することで、端末に空気を流して内部を低温に保つことが可能になるわけです。
Appleはこのメッシュ構造をiPhoneに採用することで、「熱管理および構造的サポートに役立つ可能性がある」と記しています。
ただし、Appleが取得した特許をすべて製品に採用しているわけではないという点には注意が必要。既存のiPhoneは防水・防塵に対応しているため、「メッシュ構造の筐体でどのように防水・防塵設計を維持するのか興味深い」とApple関連メディアの9to5Macは記しています。
なお、Appleは特許の中でメッシュ構造は、ポータブルメディアプレイヤーやメディアストレージ端末、ポータブルデジタルアシスタント、タブレットコンピューター、コンピューター、モバイル通信端末、GPSユニット、リモート対応可能な制御装置などあらゆるデバイスに採用することができると説明しているため、iPhone以外の端末にも採用される可能性があります。
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