老舗メディアプレイヤー「Winamp」のWindows 10に正式対応した非公式版が有志の手で開発されている

20年以上の歴史があり、今もなお根強いファンが多いメディアプレイヤー「Winamp」は、2018年にバージョン5.8.3660がリリースされてから、更新が途絶えてしまっています。しかし、有志の手で更新自体は続けられており、非公式ながらWindows 10に対応したバージョンが公開されています。

Winamp for Windows 10 | Winamp for Windows, Mac, Android
http://www.mywinamp.com/winamp-for-windows-10-download/

Windows 10に対応したWinampは、上記ブログの記事末尾にあるリンクから、ZIP形式でダウンロードが可能。なお、容量は21.6MBです。

ダウンロードした「Winamp-5.666-MULTI.zip」をExplzhやWindows標準の解凍機能などで解凍し、中に入っている「winamp58_3653_beta_full_en-us.exe」を起動します。

インストーラーが起動するので、「Next」をクリック。

「Next」をクリックすれば、インストールが始まります。

好きなスキンを選択したら「Next」をクリック。

「Finish」をクリックして、インストーラーを終了します。

Winampを起動して音楽ファイルを再生してみたところ、Windows 10上でも問題なく動作しました。

4K/60fps・H.264・MPEG-4 AACコーデックの動画ファイルも再生できました。また、DSPプラグインもサポートしているとのこと。

Winampは1997年にNullsoftのジャスティン・フランケル氏が開発したWindows向けのメディアプレイヤーで、プラグイン方式を採用しているため拡張性が高く、インターネットラジオにも対応しているのが大きな特徴で、根強いファンも多くいます。しかしNullsoftの親会社だったAOLは、2013年12月にWinampの配布を終了し、公式サイトを閉鎖。AOLが最後にリリースした正式版はバージョン5.666で、ベータ版はバージョン5.7のBeta 13.3444まで開発されていました。

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その後、一部のファンがオープンソース化しようとしたり、Microsoftが買収を検討したりという動きがありましたが、Winampの開発プロジェクトは最終的にインターネットラジオサービス「SHOUTcast」と共に、ストリーミングラジオサービスを提供するRadionomyに買収されました。

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RadionomyはWinampの配布サイトをリニューアルし、「Winampはまもなく帰ってきます」と告知していましたが、2015年にRadionomyの株式が半分以上買い占められるといった事態も起こり、バージョン5.66以来の正式版となるのバージョン5.8.3660のがリリースされたのは、RadionomyによるWinamp買収から4年も過ぎた2018年のこと。しかもこのバージョン5.8.3660は、ベータ版が非公式に流出してしまったため、取り急ぎでリリースされたものでした。

その後、Radionomyは「2019年にWinampのバージョン6をリリースする」と発表しましたが、その後の音沙汰はなく、記事作成時点での最新版は5.8.3660のまま。

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しかし、Winamp Community Update Project(WACUP)で、有志によるWinamp更新は続けられており、このWindows 10対応の非公式版も、WACUPによってバージョン5.66のリリース以降も開発されていたものだとのこと。なお、IT系ニュースサイト・Hacker Newsに寄せられたコメントによれば、WACUPの中心メンバーであるダレン・オーウェン氏は、ジャスティン・フランケル氏とともにWinampの開発に長年関わってきた人物だそうです。