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TikTokでネオナチや白人至上主義のムービーが流行、運営は対策を強化すると発表


ショートムービー共有プラットフォーム「TikTok」で、ネオナチや白人至上主義などの人種差別的なムービーが流行しています。こうした問題を受け、TikTokはプラットフォーム上のヘイトスピーチなどに対する取り組みを強化すると発表しました。

Countering hate on TikTok | TikTok Newsroom
https://newsroom.tiktok.com/en-gb/countering-hate-on-tiktok-gb

TikTok says it plans to do more to tackle hateful content
https://www.cnbc.com/2020/10/21/tiktok-says-it-plans-to-do-more-to-tackle-hateful-content.html

2020年10月21日、TikTokはプラットフォーム上に悪意のあるイデオロギーが根付くことを防止するため、ポリシーとアクションを改善すると発表しました。TikTokは、ネオナチや、白人至上主義などのヘイトスピーチやホロコーストやその他の虐殺などを否定するコンテンツに対する取り締まりをこれまでにも実施してきましたが、今後は取り締まりの範囲を白人至上主義論や「白人も大量虐殺されてきた」という陰謀論のホワイト・ジェノサイド、アイデンティティを至上主義とするアイデンティタリアニズムなどに関する差別的なコンテンツや、個人の性的指向を変更しようとする疑似科学的試みの転向療法や「生まれながらにLGBTQ+になることはない」といった思想まで含むように拡張する予定です。

こうした規制強化は、TikTok上でネオナチなどの差別主義勢力が力を増してきたと以前から非難されてきたことが根本にあります。

ショートムービー共有アプリ「TikTok」にネオナチが活動の場を広げつつあるという指摘 - GIGAZINE


2020年8月にはTikTokでホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の犠牲者になりきるムービーが650万再生を記録。アウシュビッツ博物館が「(生存者の)心を傷つける」という声明を出す事態も生じていました。

TikTokで「ホロコースト犠牲者」 若者に流行、博物館が苦言:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020082900407&g=int


TikTokは、今回のポリシー変更は、EUが制定した「オンライン上での違法なヘイトスピーチに対抗するための行動規範」に2020年9月に参加したことに続くものだと説明。「私たちの最終目標はTikTokからヘイトをなくすことです。これは達成が困難に見えますが、挑戦する覚悟はできています」とコメントしています。

なお、今回のTikTokの発表以前に、TwitterとFacebookは「ホロコースト否認の禁止」を打ちだしています。

Facebookに続きTwitterもホロコーストを否認する投稿を禁止 - GIGAZINE

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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