人気FPS「Call of Duty」シリーズの予告編が中国によって検閲された理由とは?
Call of Dutyシリーズ最新作となる「Call of Duty:Black Ops Cold War」の予告編が公開されたところ、これが中国の検閲対象となったことが明らかになっています。
Call of Duty: Black Ops Cold War trailer gets censored in China over Tiananmen Square crackdown footage | South China Morning Post
https://www.scmp.com/abacus/games/article/3098634/call-duty-black-ops-cold-war-trailer-gets-censored-china-over
「Call of Duty:Black Ops Cold War」は現地時間の2020年8月26日に正式発表されることが予告されている、Call of Dutyシリーズ最新作です。旧ソ連の情報機関であるKGBで働いていた亡命者のユーリ・ベズメノフが1984年に行われたインタビューの中で暴露した内容をベースとした物語となっており、「Call of Duty:Black Ops Cold War」が間もなく登場することを伝える以下の予告編では、当時の映像がそのまま使用されています。
Call of Duty Black Ops: Cold War - Official 'Know Your History' Teaser Trailer - YouTube
使用されている映像の中には、1989年に中国の北京で起きた天安門事件のものも存在しており、わずか1秒ですが「装甲車の上に乗った抗議者が軍による残忍な弾圧を受ける様子」が映り込んでいます。なお、該当箇所は予告編の1分5秒あたりです。
この予告編が中国の検閲に引っかかった後、「Call of Duty:Black Ops Cold War」の販売元であるActivisionはすぐさま該当箇所を真っ黒に塗りつぶしたバージョンと該当箇所が存在しないちょうど1分の短いバージョンの予告編を公開しました。
Know Your History | Official Call of Duty®: Black Ops Cold War Trailer - YouTube
中国で人気のソーシャルメディアであるWeibo上でも瞬く間に「Call of Duty:Black Ops Cold War」の予告編は注目を集めることとなり、検閲されることなくムービーを共有するために「01:05」などの隠語を用いて共有されるところとなったそうです。また、一部のゲーマーは今回の騒動により「Call of Duty:Black Ops Cold War」が中国で販売できなくなる可能性があると懸念しています。
なお、Call of Dutyシリーズが中国で問題となったのは今回が初めてのことではなく、2018年に中国当局が2012年に発売された「Call of Duty:Black Ops II」を禁じています。
それでも中国のゲーマーにCall of Dutyシリーズは人気であり、スマートフォン向けのバトルロワイヤルゲームである「Call of Duty Mobile」が中国で間もなくサービス開始となる予定です。
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