レビュー

大画面でどこでもお絵描きできるWindows 10搭載の4K対応15.6インチ液タブ「Wacom MobileStudio Pro 16」レビュー


負荷の大きな大型作品でも場所を選ばず制作できる、4K(3840x2160ピクセル)解像度のPCと液晶ペンタブレットがひとつになったタブレットPC「Wacom MobileStudio Pro 16」が2019年10月18日(金)にWacomから登場します。モバイルタブレットながらイラスト、アニメーション、動画、CADなどの制作も快適に行うことが可能な第一世代のWacom MobileStudio Pro 16の後継機ということで、実際に使ってみました。

Wacom MobileStudio Pro| Wacom
https://www.wacom.com/ja-jp/products/pen-computers/wacom-mobilestudio-pro

【Amazon.co.jp 限定】ワコム Win10搭載 液晶ペンタブレット 液タブ Wacom MobileStudio Pro 16 (2019年モデル) i7/メモリ16GB/512GB SSD/15.6インチ DTHW1621HK1D


イラストレーターであるほしのるるさんに、実際にWacom MobileStudio Pro 16を使って絵を描いてもらった様子は以下のムービーから確認できます。

液晶タブレット「Wacom MobileStudio Pro 16」でイラストレーターさんにお絵描きしてもらった様子の10倍速ムービー - YouTube


目次:
◆フォトレビュー
◆セットアップ
◆イラストレーターさんに絵を描いてもらってみた

◆フォトレビュー
外箱はこんな感じ。


ふたを開けます。


内容物は、液晶タブレット本体、ペンケース、Wacom Pro Pen 2、ペンホルダー、ACアダプター、電源ケーブル、カラーリング、クイックスタートガイド、クリーニングクロス、モバイルスタンド。


カラーリングはペン軸に取り付けることができ、全部で4色あります。


液晶タブレット本体のサイズは縦26.2cm×幅41.8cm×厚み2.1cmで、ディスプレイサイズは15.6インチ。


表面の左側には、ショートカットを割り当ててワンキーで実行可能になるエクスプレスキー8個とタッチホイール、ホームボタンが設けられています。


右側には5メガピクセル対応のカメラがあります。


裏面はこんな感じ。


第一世代のWacom MobileStudio Pro 16と違って、メモリの増設やSSDの交換が可能となっています。なお、デフォルトでは16GBのメインメモリと空きスロットが1つ、SSDは512GBとなっており、カバーはプラスドライバーで外すことができます。


裏面には8メガピクセル対応のカメラが搭載されています。


赤枠部分のスタンド装着スロットにモバイルスタンドをセットします。


モバイルスタンドは3段階の調節が可能です。第一世代のWacom MobileStudio Pro 16では別売でしたが、第二世代のWacom MobileStudio Pro 16では同梱されているので新しく買う必要はありません。


赤枠の金属部分を本体にセットして高さを調節します。


スタンドの対応角度は、一番ゆるやかな角度が16度。


中間が30度。


最も傾斜のある角度が43度になっていました。


左側面には、左からボリュームボタン、画面回転ロック、電源スライドスイッチ、ヘッドフォン端子、SDXCカードスロットの順に並んでいます。


本体右側面はこんな感じ。


左からThunderbolt 3ポート、USB Type-Cポート、Thunderbolt 3ポート、Kensingtonロックの順で並んでいます。第一世代のWacom MobileStudio Pro 16からThunderbolt 3ポートが2つ増えました。


Kensingtonロックにはペンホルダーを挿すことができます。


セットするとこんな感じ。


付属のペンケースはペンを収納できるほか……


ペン芯を収納することもできます。替え芯として標準芯2本、フェルト芯1本が付属していました。


ケース背面には芯を抜くための穴が設けられています。


◆セットアップ
本体を充電するため、ACアダプター、電源ケーブルを準備します。なお、Wacom MobileStudio Pro 16は満充電で最大約5時間まで電源ケーブルなしで駆動できます。


まず電源ケーブルのUSB Type-C端子を……


側面のUSB Type-Cポートに挿します。


次にACアダプターと電源ケーブルをつなぎ、ACアダプターの電源プラグをコンセントにつなげば配線は完了です。


十分に充電ができたら、本体側面の電源スイッチをスライドして電源を入れます。


以下が電源を入れたところ。Wacom MobileStudio Pro 16のOSにはWindows 10 Professionalが標準搭載されており、画面は光が反射しにくいアンチグレア加工が施されています。


ペンやタッチパネル、エクスプレスキーの設定をするには、Wacomの「デスクトップセンター」を開きます。


ウィンドウが開いたら「マイデバイス」から「MobileStudio Pro 16」をクリック。


「タップ設定」では、タッチジェスチャーの設定ができます。


「タッチパネル」のタブから「タッチ入力を有効にする」にチェックをいれると、タッチ操作が可能になります。


ペンのキー割当ては「プロペン2」のタブ「ペン」から設定できます。


ペンの視差が気になる場合は、「プロペン2」のタブから「位置調整」を選択し……


画面に表示される十字の中央をペン先でクリックすることで調整できます。


エクスプレスキーの割当ては「ファンクション」の「ファンクションキー」タブから設定可能。


ジェスチャーの設定は「タッチパネル」の「ジェスチャーの個別設定」から変更できます。


PCに接続して液晶ペンタブレットとしても使用できる「デスクトップモード」には、別売のWacom Link Plusを購入する必要があります。

◆イラストレーターさんに絵を描いてもらってみた
イラストレーターのほしのるるさんに、実際にWacom MobileStudio Pro 16を使って絵を描いてもらいました。普段絵を描く際は「Wacom Cintiq Pro 24」と「CLIP STUDIO PAINT」を使用しているとのことなので、ペイントソフトにはCLIP STUDIO PAINTを使用してもらいました。描き心地は「さらさらして描きやすい」が、紙のような描き心地とは違った独特な描き心地とのこと。快適にお絵描きでき、視差や拡大・縮小した際の解像度は「あまり気にならない」そうです。


充電をしておけばどこでも作業ができるので、在宅ワークをしている人などは「仕事部屋でもリビングでもお絵描きでき、場所を選ばず作業できそう」とのことでした。ほしのるるさんはPCにペンタブレットを接続して絵を描くことが多いので、ショートカットキー用に「キーボードを接続したい」と語ってくれました。


液晶タブレットで長時間作業していると本体が熱くなり、本体に接触する手首に低温やけどを負う人もいます。Wacom MobileStudio Pro 16も長時間作業していると赤枠部分が少々熱を持つのですが……


画面を回転できるので熱を持つ部分を上側にすることができ、快適に作業ができます。ただし右利きの人はエクスプレスキーに手首が当たって誤動作を引き起こす可能性もあるので注意が必要。


絵を描いてもらっている最中にスタンドが外れてしまうというハプニングも。スタンドが正しく装着されていないと外れてしまう可能性があるので、装着部分がカチッと音がするまで、ぐっと押し込んで装着する必要があります。また、ほしのるるさんは「手首の疲れを軽減するため、作業中にタブレットの角度を微調整できるとうれしい」と話していました。付属のモバイルスタンドは角度が3段階しかないうえ、本体を裏向きにしてセットすることを推奨されているので、角度を調整するには都度作業を中断する必要があります。「Wacom Ergo Stand」や「Wacom Cintiq 22」に付属しているスタンドのように、絵を描きながら手軽に角度を微調整するのには向いていないようです。


2時間弱にわたるWacom MobileStudio Pro 16でのお絵描きの様子は以下の10倍速ムービーで確認できます。

液晶タブレット「Wacom MobileStudio Pro 16」でイラストレーターさんにお絵描きに挑戦してもらった様子の10倍速ムービー - YouTube


完成したイラストはこちら。


Wacom MobileStudio Pro 16の基本スペックは以下のようになっています。

表示サイズ:15.6型
最大表示解像度:UHD(3840x2160)
色域:CIE1931 Adobe RGB カバー率 85%(標準値)
最大表示色:1677万色(8bit)
ディスプレイ:AGガラスディスプレイ
筆圧レベル:8192レベル
OS:Windows 10 Professional
CPU:Intel Core i7-8559U
グラフィックス:NVIDIA Quadro P1000
メインメモリ(RAM):16 GB 空きスロット1(2スロット合計最大32GB)
ストレージ:512 GB SSD(SSD交換可能)
カメラ:フロント:5Mピクセル、バック:8Mピクセル
インターフェイス:USB Type-C、Thunderbolt 3
連続駆動時間:約5時間
スタンド:同梱
外形寸法、質量:417.95x261.6x21.2mm、2.1kg
価格:ワコムストア価格税込418,000円

Wacom MobileStudio Pro 16は、ワコム公式の通販サイトであるワコム公式ストアで2019年10月18日(金)から税込41万8000円で購入可能となる予定です。なお、予約販売開始日は2019年10月15日(火)となっています。

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in レビュー,   モバイル,   ハードウェア,   動画,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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