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航空事故がこれまでにどんな原因で何回発生したのかという統計情報

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1950年から2019年6月までに発生した航空事故の数は1085件。それがどういった原因で発生したのか、件数はどのように推移しているのかという統計データが、航空機の事故情報を収集しているPlaneCrashInfo.comで公開されています。

Accident statistics
http://www.planecrashinfo.com/cause.htm

PlaneCrashInfoでは、事故原因を以下の5つに大別しています。

パイロット:手順ミス、VFR(有視界飛行方式)からIFR(計器飛行方式)への移行、空間的見当識障害、降下速度超過、滑走路逸走、燃料不足など
メカニカル:エンジン故障、機器不具合、構造破壊、設計上の欠陥
天気:乱気流、ウインドシア、視界不良、落雷など
妨害:ハイジャック、撃墜、爆弾、パイロットの自殺
その他:管制ミス、地上要員のミス、貨物の不適切積載、バードストライク、飛行中の火災など

そして、1950年1月1日から2019年6月30日までに発生した事故をPlanCrashInfoが分類した結果、年代ごとの数字は以下のようになりました。実数は発生件数を、その横の割合は各年代に占める当該原因の事故の割合です。

 1950年代1960年代1970年代1980年代1990年代2000年代2010年代合計
パイロット82 (50%)119 (53%)112 (49%)67 (42%)77 (49%)48 (50%)28 (57%)533 (49%)
メカニカル43 (26%)62 (27%)45 (19%)36 (22%)35 (22%)22 (23%)10 (21%)253 (23%)
天気25 (15%)15 (7%)22 (10%)22 (14%)10 (7%)8 (8%)5 (10%)107 (10%)
妨害6 (4%)9 (4%)20 (9%)20 (12%)13 (8%)9 (9%)4 (8%)81 (8%)
その他9 (5%)21 (9%)31 (13%)16 (10%)22 (14%)10 (10%)2 (4%)111 (10%)
各年代合計16522623016115797491085


こちらはボーイングによる商用機事故の統計資料に含まれる、フライトの中のどこで事故が多いかを示した図。航空機マークより上にある2つの列の数字は、上が死亡事故の割合、下が搭乗後の事故の割合。最下段の数字は1時間半のフライトのときに行程のどれぐらいを占めるかを示しています。飛行機が離陸するより前、滑走路へ向かうまでの時点でも死亡事故が12%起きているほか、よく言われる「離陸時・着陸時」に事故の割合が多いことが示されています。


「19人以上の乗客がいた場合に、航空死亡事故で生き残る割合」も算出されています。この数字は年代ごとに分かれていて、以下のようになっています。

1940年代:24%
1950年代:25%
1960年代:21%
1970年代:25%
1980年代:36%
1990年代:39%
2000年代:28%
2010年代:27%

基本的には機材更新などに伴って安全性が向上しているのか、1990年代まで割合は増えてきたのですが、なぜか2000年代からまた数字が下がっています。

ちなみに「パイロットが意図的に不時着水した事例」の乗客の生存率は42%だとのことです。

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in 乗り物, Posted by logc_nt

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