実写映画版スーパーマリオでカットされた幻の未公開シーンが26年ぶりに発掘される
横スクロールアクションゲームの傑作である「スーパーマリオブラザーズ」を実写化して1993年に公開された映画「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」の、映画本編ではカットされた幻の未公開シーンが26年ぶりに発見されてYouTube上で公開されています。
Exploring the Super Mario Bros. (1993) Extended Rough Cut Pt. 1: Nobody Touches My Tools - YouTube
映像開始前に未公開シーンについて、「2019年5月15日、Super Mario Bros. The Movie Archiveは1993年に公開された映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』のラフカットを含む映像を発見しました。このバージョンは約15分にも及ぶ映像を含むもので、物語やキャラクターを拡張する新しいシーンを含んでいます。我々はこの未公開シーンを含む映像を独占的に入手できたことに興奮しています」という説明が流れます。なお、海外ゲームメディアのPolygonによると、この映像は映画のプロデューサーを務めたローランド・ジョフィ氏が所有していたVHSテープの中に収録されていたもので、これがeBayのオークションにかけられてSuper Mario Bros. The Movie Archiveの元へ渡ったそうです。
劇場で公開された本編では、主人公のマリオとルイージが配管工の仕事でリバーサイドカフェに呼び出されます。
仕事用のバンでリバーサイドカフェへとやってきたマリオ&ルイージ。しかし、既にライバルであるスカペリの配管会社のバンが止まっているところを発見します。映画本編ではマリオとルイージがバンを発見してカフェから立ち去るのですが……
実はこのときにカフェの中に入っていき、他の配管工たちと一悶着があります。このことは小説やトレーディングカードの中でも語られているそうですが、実際の映画では丸ごとカットされています。
未公開シーンでマリオたちが遭遇するスカペリの部下である配管工たちは、マリオたちを妨害する敵キャラクターといった位置づけです。
というわけで未公開シーンがスタート。カフェの中へと入っていくマリオとルイージ。
問題の現場を発見。
しかしそこには……
真っ白な作業着に身を包んだライバル会社の配管工がいました。
さっそく2組の配管工たちによる話し合いがスタート。
スカペリの部下たちが馬鹿にしながら工具を触ってきたため、マリオは「誰も俺の工具に触れるな!」と警告。
「わかってますよ。ただ、誰も我々の上司であるスカペリ氏を敵に回すことはありません。マリオ・マリオ氏もわかっているでしょう?」とスカペリの部下である配管工がマリオに話しますが……
マリオは「もちろん理解している。俺はあいつと一緒に育ったからな。だから有毒廃棄物を正しく処理できない配管工だということもわかっている。お前はパイプと鉄棒の違いもわからないだろ」と反論。
そこでスカペリの部下がカフェの責任者を呼び「マリオかスカペリか」とだけ聞くと、責任者が「スカペリ」と回答。マリオたちの仕事はスカペリの部下たちに横取りされてしまいました。
このシーンがカットされた理由としては2つの推測が挙げられています。1つ目は「地下帝国のダイノハッタンの警察に向かう前に、マリオのフルネームである『マリオ・マリオ』が出てきたから」というもの。
このシーンは実写映画の公式玩具のパッケージにも記されている「誰も俺の工具に触れるな!(Nobody touches my tools!)」という決めぜりふが飛び出すシーンでもあるのですが……
スカペリの部下は以降のシーンでは登場せず、地下帝国についての導入部分としては「冗長過ぎる」というのが2つ目の推測できるカットの理由として挙げられています。
なお、冒頭で「15分の映像」とあったように、Super Mario Bros. The Movie Archiveは入手した映像のすべてを公開したわけではありません。その他の未公開シーンについて、近いうちに公式のYouTubeチャンネル上で公開する予定だそうです。
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