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エボラ出血熱の死者が1600人を超えたコンゴでの流行について緊急事態宣言、国際的な感染拡大が懸念される

by WHO

世界保健機構(WHO)がアフリカ中部・コンゴ民主共和国でのエボラ出血熱の流行について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(PHEIC)を宣言しました。流行は2018年8月から始まっていて、2019年7月までの1年間に1600人以上が死亡する事態となっています。

Ebola outbreak in the Democratic Republic of the Congo declared a Public Health Emergency of International Concern
https://www.who.int/news-room/detail/17-07-2019-ebola-outbreak-in-the-democratic-republic-of-the-congo-declared-a-public-health-emergency-of-international-concern


Statement on the meeting of the International Health Regulations (2005) Emergency Committee for Ebola virusdisease in the Democratic Republic of the Congo on 17 July 2019
(PDFファイル)https://www.who.int/ihr/procedures/statement-emergency-committee-ebola-drc-july-2019.pdf

エボラ出血熱はエボラウイルスによる熱性疾患。「出血熱」と名前がついているように、症状の1つとして「出血」がありますが、必ず出血するというわけではなく、発熱・疼痛(頭痛や筋肉痛など)といった症状も出ます。特徴的なのはその致死率の高さで、厚生労働省によると「スーダン型」の致死率は約50%、「ザイール型」だと致死率は約90%に上るとのこと。


近年だと、2014年に西アフリカで大流行した事例が有名で、このときは2014年8月8日にWHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(PHEIC)を宣言。解除されたのは1年半後の、2016年3月9日でした。

致死率50%超えのエボラ出血熱の感染拡大を図でまとめるとこうなる - GIGAZINE

by NIAID

今回の事例では、WHOが2018年8月1日にコンゴ民主共和国でのエボラ出血熱発生を宣言。2019年7月15日までに2512例の感染があり、1676名が死亡しました。

PHEIC宣言が出された理由の1つは、ルワンダとの国境の都市・ゴマで感染者が見つかったこと。この感染者は2019年7月14日に、すでにエボラが流行っていたブテンボという都市から家族らとともにバスで移動した男性で、翌7月15日に死亡しました。当局はすぐに男性の家族や接触のあった75名を特定して予防接種を行い、監視下に置いたとのことですが、ゴマからルワンダへは1日に1万5000人以上が国境を越えており、さらなる感染拡大が懸念されています。

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in メモ, Posted by logc_nt

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