最大40Gbpsの転送速度を想定した新規格「USB4」の暫定仕様が発表される
by Masaru Kamikura
IntelやApple、HPなどの企業で構成される業界団体「USB Promoter Group」が、USB 3.2に続く新規格「USB4」の仕様を発表しました。USB4はThunderbolt 3をベースにしていて、最大40Gbpsのデータ転送速度、ディスプレイインターフェイス、電力供給などさまざまな機能をサポートしているとのことです。
USB Promoter Group Announces USB4 Specification
(PDFファイル)https://usb.org/sites/default/files/2019-03/USB_PG_USB4_DevUpdate_Announcement_FINAL_20190226.pdf
USB4 Specification Announced: Adopting Thunderbolt 3 Protocol for 40 Gbps USB
https://www.anandtech.com/show/14048/usb4-specification-40-gbps-type-c-tb3
Intelは2017年、自社が開発した高速データ伝送技術「Thunderbolt 3」のサポートをCPUに直接組み込むとともに、そのプロトコル仕様を公開してロイヤリティフリーにし、サードパーティーに無償提供することを発表しました。Thunderbolt 3のロイヤリティフリー化によってIntel以外のメーカーでもThunderbolt 3互換が可能となり、結果としてUSB4の基盤となったといえます。
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USB4の端子はUSB Type-Cと同じ形状のものが用いられ、USB 2.0、USB 3.2、Thunderbolt 3との後方互換が維持されるとのこと。エンコーディングは128b/132bで、認定ケーブルを用いたUSB4の最大転送速度は40Gbps。DisplayPortやUSB Power Delivery Specificationなどもサポートする予定だそうです。USB4の規格は2019年半ばに正式に承認される予定とのことで、規格承認に向けて50社以上の企業がUSB4の仕様開発へ積極的に参加しているとのこと。
2019年2月末には、最大転送速度20Gbpsの次期規格である「USB3.2 Gen 2x2」に対応したチップが発売されると発表され、2019年から2020年にかけてUSB3.2 Gen 2x2が市場に普及し始めると予想されています。USB4に対応したチップセットが市場に出回るのはおそらく2021年~2022年頃かと予想されています。
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