FacebookのAI研究チーム「FAIR」が設立5周年を迎えて軌跡を振り返るページを公開
2013年の年末に設立されたFacebookのAI研究者集団「FAIR(Facebook AI Research)」は、2018年で誕生から5周年を迎えます。開発されたAI技術はFacebook上でも活用されているというFAIRの軌跡をまとめたページが公開されています。
FAIR at 5: Facebook Artificial Intelligence Research accomplishments
https://code.fb.com/ai-research/fair-fifth-anniversary/
FAIRは2014年、AIの顔認証の精度を人間と同じレベルに近づける技術DeepFaceを発表。9層のニューラルネットワークを用い、顔認識の精度を97.35%にまで高めることに成功しています。
FAIRの技術はいずれもオープンソースとして提供されているとのこと。2015年に発表された動画解析の分類器C3Dは、2次元画像の解析を時間方向に次元を拡張した「3次元Convolution(畳み込み)」を取り入れたもの。
2016年のfastTextは、自然言語処理を高速、高精度化するための機械学習ライブラリで、様々な文章を解析・分類することを可能にするもの。もちろん、Facebook上に投稿された膨大な数のテキストを解析・分類することにも活用されているはずです。
2017年に発表されたFAISSは、大規模データに対してGPUを用いることで効率的な最近傍探索を可能にするアルゴリズム。10億以上のデータを保有するデータセットの解析に用いられており、5000人以上のGitHubユーザーが活用するものとなっています。
2018年には、DeepMindのAlphaGoにインスパイアを受けたというELF OpenGoをオープンソースとして公開。FAIRのELFプラットフォームを基にしたもので、学習済みのモデルと、学習に用いられたデータセットが公開されています。
過去5年で、動画の解析技術も大きく進化。以下のように、細かい要素まで詳細に認識が可能となっており……
動いている映像に含まれる物体を3次元で理解できるレベルに達しています。
DensePose: Creating a 3D surface on top of people as they moveA new tool we call DensePose generates full 3D surfaces that can be applied, in real time, to footage of human bodies in motion.
Facebook Engineeringさんの投稿 2018年4月30日月曜日
FIARが設立された時点での狙いは、コンピューターに人間と同じインテリジェンス(知能)を持たせることにあったとのこと。5周年を迎えてもその狙いは変わらず保持されており、今後もより高い技術の開発を続けて行く方針が掲げられています。
・関連記事
FacebookはAIでユーザーの未来の行動を予測して広告商品の提供に活用していることが社外秘文書から判明 - GIGAZINE
Facebookが機械翻訳の質を劇的に向上させるAI技術を開発 - GIGAZINE
Facebookが「ユーザーが画像に付けたハッシュタグ」を活用して画像認識の性能向上に成功 - GIGAZINE
「独自の言語使用法に行き着いたAI」は人類を危機にさらすものなのか? - GIGAZINE
写真の情報を認識して音声でどんな写真か説明する人工知能をFacebookが発表 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in メモ, ソフトウェア, 動画, Posted by darkhorse_log
You can read the machine translated English article Facebook's AI research team 'FAIR' o….