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セキュリティ

Googleが中国で提供するのは「検索内容と電話番号を紐づける検索サービス」と報じられる


中国市場への再進出を目指すGoogleは、中国国内向けに「検閲機能」を搭載した検索エンジンを開発しているのではないかとみられています。新たに、Googleが開発中の検索エンジンは「モバイル検索の結果とユーザーの電話番号を紐づける機能を持つ」とThe Interceptが報じています。

Google China Prototype Links Searches to Phone Numbers
https://theintercept.com/2018/09/14/google-china-prototype-links-searches-to-phone-numbers/

The Interceptによると、Googleが開発するのはコードネーム「Dragonfly」と呼ばれるAndroid端末用の検索エンジンだとのこと。Dragonflyでは、反体制派、言論の自由、民主主義、人権、平和を求める抗議運動など、中国共産党政権にとってセンシティブな内容のコンテンツをあらかじめスクリーニングして表示させない機能を備えており、中国政府による検閲を手助けするものだと批判されてきました。

さらに、人権派グループはDragonflyが、検閲機能付き検索エンジンにとどまらず、政治的活動が原因で中国政府によって追跡されている活動家へのアクセスを手助けするため、「Googleは人権侵害に直接的に関与している」と批判されています。

Dragonflyプロジェクトの情報に精通している人物によると、検索エンジンのプロトタイプはAndroidスマートフォンの検索アプリと端末の電話番号を紐づける機能を持つとのこと。これによって、ユーザーの検索した内容を容易に追跡することが可能になります。例えば、反体制的な内容の検索行動が記録され、その情報がGoogleから中国政府に渡れば、ユーザーは尋問や身体拘束の危険にさらされかねないと指摘されています。


Dragonflyが潜在的に持つ追跡機能について、Human Rights Watchのシンシア・ウォン氏は、「これはプライバシーの観点からだけでなく、人々の行動を詳細に追跡しプロファイリングできるため、非常に問題を含んでいます。検索結果を電話番号にリンクさせれば、人々が中国全土に広がる政府の監視から免れるのはますます難しくなるでしょう」と危機感を抱いています。

Googleは中国向けに開発しているとみられる検索機能付き検索サービスに関して一切コメントを出していません。しかし、Dragonflyプロジェクトに関与する5人のGoogle社員が抗議から辞職しており、その中には上級研究者のジャック・ポールソン氏が含まれると報じられています。さらに、2018年9月13日に16人のアメリカ上院議員がDragonflyに対して深刻な懸念を表明し、サンダー・ピチャイCEOに対して中国市場向けの計画についての情報を出すよう求める書簡を送ったことが明らかになっています。中国市場への再進出計画について沈黙を続けるGoogleに対して、圧力は日に日に大きくなっているようです。

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