何もない中国の荒野の真っただ中にいきなり地下鉄の駅が作られたわけとは?
軍事施設を思わせるような雰囲気すら漂わせる地下鉄の駅が、中国の重慶に存在しています。エレベーターで地下から地表に上がって来たそこには建物や道路はなく、荒涼とした土地が広がっているだけという謎の駅となっています。
重庆现最隐秘轨道站 称不具备开通条件_网易新闻
http://news.163.com/photoview/00AP0001/2254211.html?from=ph_ss#p=CJVQ0V4700AP0001
China Builds Subway Station In The Middle Of Nowhere
https://www.weirdasianews.com/2017/09/06/china-builds-subway-station-in-the-middle-of-nowhere/
土と緑に覆われる土地に突如現れた地下鉄駅への出入口。中国南西部にある都市・重慶の郊外に建設された地下鉄駅ですが、街を感じさせる要素が全くない場所に出現した出入口の様子には思わず「これ、要る??」と本気でツッコミたくなってしまいます。
この駅は、重慶の地下鉄「重慶軌道交通6号線」の曹家湾駅として建設されたもの。地下駅への入口は3つありますが、実際に使われているのは1つだけで残る2つは閉鎖された状態になっているそうです。
どう見ても廃墟にしか見えない光景ですが、れっきとした現役の地下鉄駅です。
地上へのエレベーターも建設されていますが、一体誰が使うというのか……
しかし地下に降りてみると、本物の地下鉄駅としてきちんと機能しています。曹家湾駅は6号線の中でも最後に建設された駅の1つのようで、オープンしたのは2015年10月のこと。内部はきれいな状態ですが、それは乗り降りする利用者がほとんど存在しないためなのかもしれません。
中国の交通らしさを感じさせる、仰々しい制服に身を包む駅員の様子。鉄道駅ですが、手荷物検査用の装置が置かれているのも日本とは異なる点です。
曹家湾駅がこの場所にオープンした理由は、後の街の発展を見越したものとなっている様子。数年後には多くの乗降客が出入りし、多くの車やバスが走る街の風景の一部として溶け込むことになるのかもしれませんが、2018年7月の時点では舗装されていない道路だけが接続され、利用者はシャトルバスで近隣の街まで移動せざるを得ない状況になっているそうです。
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