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産休からオンラインショップの経営を始めて年商2600万円の企業に成長させた女性


カナダでオンラインの生地専門店「Fridays Off」を経営するアランナ・バンクス氏は産休中から会社経営を始め、2018年6月時点で年商24万ドル(約2600万円)の企業に成長させました。なぜ、このような成功を収めることができたのか、バンクス氏自身がその経緯を語っています。

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◆Fridays Offを始めることになったきっかけ
バンクス氏がFridays Offを始める前は、消費者向け製品ブランドの広報を行っていました。その後、バンクス氏は妊娠し産休を取得することになるのですが、会社に復帰した後から「自分のやりたい仕事をしたい」という思いが強くなり、「この会社で働くことは自分のためにはなっていないのではないか?」と悩むようになったそうです。その後、バンクス氏は2度目の妊娠で改めて1年の産休に入ることになりました。

再度産休を取得したバンクス氏は、この期間を使ってeコマースのビジネスアイデアを具現化するため、ブレインストーミングを行うことにしました。そして、2012年12月にバンクス氏は「オンラインの生地専門店ならできる」とFridays Offのアイデアを思いついたとのこと。

当時のバンクス氏は既にFridays Offという名前のブログサイトを持っており、ドメイン名は取得済み。そして、同氏は裁縫関連のブログをよく読んでいたこともあって、布に関する知識を有していました。また、裁縫コミュニティにも属していたので、コミュニティのメンバーが生地を購入するときはアメリカのオンライン生地専門店から購入することが多く、送料が安価になるカナダ国内で購入したいという人々が多いことも知っていました。さらに、バンクス氏にはもともと企業の広報として働くことで得たマーケティングとPRのノウハウを持っているという強みがあったため「これはいける!」と感じたそうです。


◆どのようにしてFridays Offを大きくしたのか
バンクス氏は産休中にショッピングサイト構築サービスのShopifyを使用して、無料のテンプレートを駆使し、1からサイトを自力で構築したそうです。その後、バンクス氏は自身のブログとFacebookにオンラインショップの開店を発表し、2013年3月にFridays Offをオープンしました。

バンクス氏は事前に自身の貯蓄を使って20反の生地を購入しており、Fridays Offでは、これらの生地の販売から始めることにします。最初に商品が売れたのは、オープンから3週間後のことで、最初の1カ月で5品を販売することに成功します。そして、最初の数カ月で計16品を売り、700ドル(約7万7000円)の売上を得ましたが、当然大赤字の状態でした。


そして、半年後バンクス氏はFridays Offの認知度を高めるために、年に1度開催される工芸品の見本市に参加することにします。この見本市でバンクス氏は、カナダのインテリアデザイン雑誌の1つであるStyle at Homeの編集者と会うことになります。

Fridays Offは「急成長するカナダのオンライン生地専門店」としてStyle at Homeで紹介されることとなり、2014年には売上が6倍に伸びることになりました。これをきっかけにして、バンクス氏は会社を辞め、Fidays Off一本でやっていくことを決心します。


しかし、バンクス氏は、この判断が正しいことを家族に納得させるため、安定した収益を出し続ける必要がありました。そこで、同氏は「安定した収益を上げるにはどうしたらよいか?」を改めてブレインストーミングを行い、定額会員制のサービスを始めることを決めました。サービスを開始すると、最初の月で15名が加入。2018年6月時点では会員数が100人以上となり、バンクス氏は毎月の月収の15%が確保できたことで、最低限の収入を得られるようになりました。

◆顧客を獲得するための工夫
バンクス氏は顧客を獲得するために取り組んでいることは「電子メールマーケティング」とのことです。バンクス氏は電子メールによる情報配信と顧客とのメールのやり取りをかなりの頻度で行っていると語っています。実際、Fridays Offのニュースレターを登録している人は1万1000人以上おり、新着情報や販売、予約注文情報などの情報を最低でも週に1度は送信しているとのこと。バンクス氏は、ニュースレターに販売情報以外のコンテンツも充実させたいと話しており、将来的に広告と裁縫に関する情報をうまく混ぜ合わせたいと話しています。

当然のこととして、バンクス氏はSEO対策も行っており、試行錯誤を繰り返すことで、Google検索ではFridays Offがトップに表示されるように調整したとのことです。


そして、バンクス氏が最も重要な要素であると挙げているのがコミュニケーションです。これは企業に勤めていた時代から常に意識していたことで、2018年6月時点でも重視しているとしています。実際、バンクス氏はFridays Offを利用する全ての顧客をクライアントとして扱っており、注文確認メールであっても、顧客に合わせたテンプレートを用意しているとのこと。また、初回と2回目に利用した顧客には個別に感謝のメールを送るようにして顧客からのイメージアップを図っているそうです。

バンクス氏によると、商品の品質にもこだわっているとのこと。同氏は「Fridays Offで取り扱っている生地はプレミアム品質のデザイナーコットンで、切るのがもったいないと感じるくらい愛らしいデザインになっています」と語り、商品にも自信があることをうかがわせています。また、商品は季節ごとに変更し、FacebookやInstagram、電子メールで商品を宣伝するようにしているそうです。

◆オンライン生地専門店を経営することで得られたこと
バンクス氏は「失敗から立ち直ること」が最も重要であることを学んだと話しています。実際、ビジネスをする上で、最初からうまくいくことはなく、バンクス氏はトライ&エラーを繰り返すことで、現在の位置まではい上がってこれたとしています。2018年6月において、バンクス氏自身がぜいたくをできるほどの収入を得ているわけではありませんが、「今後もトライ&エラーを繰り返していくことになるでしょう」と語っています。

◆将来の展望
バンクス氏は定額会員を増やし、定期的な収益を上げていきたいと考えています。そこで、Fridays Offは生地の裁断を行うための従業員を雇い、バンクス氏は新製品の考案やニュースレターのコンテンツ強化などに時間を割いて、会員を獲得するための取り組みを行っています。これ以外にもFridays Offでは、生地だけでなく、ハサミやアイロン、アイロン台といった裁縫関連のアイテムも充実させていきたいとバンクス氏は述べています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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