レビュー

壁や天井を傷つけずに壁付け棚を作れる「ラブリコ」で本棚を拡張してみた


賃貸のおうちに住んでいると、収納スペースが足りない!という深刻な問題に悩まされがち。壁を傷つけずにホッチキスで本棚・収納ラック・テレビなどが壁に設置できる「壁美人」というアイテムも存在しますが、もっと大きな収納棚が欲しい……というときに便利そうな「ラブリコ」というアイテムを見つけたので使ってみました。突っ張り棒の要領で壁付きの棚を作れるので、天井や壁を傷つけないとのことです。

LABRICO Renovation / ラブリコ公式ブランドサイト
http://www.heianshindo.co.jp/labrico/

本を購入しても1人暮らしでは保管スペースに限界があり、買って売ってを繰り返すことになりますが、それでも収集中の本は置いておきたいもので、次第に本棚の密度は高まってくるもの。そろそろ本棚を拡張すべきか……と思い調べてみたところ、天井や壁を傷つけずに棚を作れる「ラブリコ」を発見したので、購入してみました。


購入したラブリコは「2×4アジャスター」「2×4棚受シングル」「2×4ジョイント」を各2個ずつ。


メインとなるのが2×4アジャスター。パッケージの写真にある通り、木材に装着することで天井と床に対して突っ張り棒的な役割を果たすアイテムです。


中に入っているのは木材の天井側に取り付ける上キャップと、床側に取り付ける下キャップの2種類。


2×4アジャスターを使うには、まず床から天井までの高さを正しく測る必要があります。写真では撮影のため何もないところにメジャーを当てていますが、実際の測定の際には部屋の角など、メジャーが床に対して確実に垂直になるところで高さを測るのが間違いがなくてオススメ。基本的には購入する木材の長さは、測定した長さからアジャスターのサイズである95mmを差し引いた長さになります。


ただし、今回は2本の木をつなげて長い1本の柱にしていく2×4ジョイントを使用するので、ジョイントの幅である26mmを引いた長さが、木材をつなげた時の柱の全長になります。


パッケージ裏面を見ると、ジョイントがどういうアイテムかがよくわかります。2本の木材の端と端につけておくと、組木の要領で1本の長い柱を作れる仕組み。例えば、床から天井までが2mの場合、購入する木材は「(200-9.5-2.6)÷2」で93.95cmのものが2本になるわけです。


ということで、購入する木材を把握したところでホームセンターへ。


今回購入したラブリコが使えるのは「2×4材」といわれるもの。2×4材は木口の厚さが2×4インチのためこう呼ばれますが、実際には乾燥させる段階でサイズが変化し実寸では1.5×3.5インチ(約3.8×8.9cm)ほどになります。購入したお店では長さ1.82mの2×4材が1本348円で売られていました。


ということでレジで購入し……


お店の人にカットをお願いしました。


この巨大な機械でズバッとカットしてもらいます。


店員さんに欲しい木材の長さを伝えると、作業はすべて店員さんがやってくれるので、ギコギコ自分で木材を切り始めるところからやらなくてよいのは非常にらくちん。カット作業は5分ほどでサクッと終わりました。


ということで今回購入した2×4材は6本。2段分の棚を作るための120cmの木材が2本と、2本の柱を作るための木材4本です。


厚みはこんな感じ。


このまま木材を使ってもいいのですが、ヴィンテージな雰囲気にしていきたいな~と思ったので、ブライワックスで加工していくことにします。


パカッとふたをあけるとこんな感じ。ブライワックスの原料は蜜ロウやカルナバ植物なので、ニスのように液状ではなく、半固形でどろっとしています。


まずは木材にやすりをかけて、表面をなめらかにしていきます。


ブライワックスを2×4材に塗って……


ブラシと布できゅっきゅと磨いてつや出しします。ちょうどいい布がなかったので靴下で代用。詳しい使い方はこのムービーからも確認できます。


いい感じにヴィンテージな雰囲気に加工できました。


ということで、実際にラブリコを使っていきます。まずは2本の木材を1本につなげるジョイントから使用。


箱の中にはジョイントのパーツ2個と説明書、青いビニールに包まれたネジが入っていました。


ネジは全部で8本。


使い方は簡単で、まずジョイントパーツを柱用の2×4材の片端にかぶせます。


ジョイントパーツにはこんな感じで4隅に穴が空いています。


ここで電動ドライバーが登場。


ぐいーんとネジを回し込んでいきます。場所によってはやや木材が固めでネジが入りづらい場合もありますが、基本的には下穴なしでもねじ込んでいけます。


2本の木材の片端にジョイントを固定したら、組木の要領でジョイント同士をスライドさせて……


がっちりとはまりました。


完成した柱はこんな感じ。プラスチックパーツをスライドさせただけの状態なので、少しグラグラしていて「大丈夫だろうか?」とやや不安になりますが、最終的には縦方向で突っ張っていくので問題ありません。


続いて「2×4棚受シングル」を使っていきます。


箱の中には棚受2個と、ネジが8本。


これは、棚として使う木材の端っこに以下のような感じであてて……


ネジを回し込んでいきます。


両端に棚受を付けた木材を、2本の柱に通すとこんな感じ。


さらに、棚受パーツと柱の木材をネジで固定。


だんだん棚っぽくなってきました。


ここで登場するのが、メインとなる2×4アジャスター。柱となる木材の両端に装着していきます。アジャスターは床や天井と接触する部分に2mmほどの柔らかい素材が取り付けられており、突っ張った時に床や天井を傷つけないようになっています。下キャップを取り付けて……


続いて、上キャップも取り付けます。ネジどめなどは特になし、ただかぶせるだけです。


これを、壁際に運び……


上キャップを調節していきます。


上キャップはこんな感じ。最初は余裕がある状態で、天キャップと天井は接触していません。


しかしジャッキをくるくると回していくと……


天キャップがしっかりと天井に押しつけられ、柱が天井と床で突っ張られます。


左右両方の柱を天井と床で突っ張って固定したら……


じゃんじゃん本を並べていきます。


こんな感じで本棚が完成。


もちろん突っ張り棒の状態なので、力の限り棚を引っ張れば倒れますが、本棚として使用して上から下に重さがかかっている分には安定感はちゃんとあります。


ジョイントもグラグラすることはありません。


耐荷重は棚板1枚あたり30kgなので、本棚として使用するには十分と言えそう。なお、棚板は1枚120cmまで、棚1つにつき4段までとなっている点には注意です。


棚の幅が木材の幅である8.9cmなので、B6サイズのコミックスだと少し端が出ますが、壁が背板代わりになってくれるので落ちてしまうことはまずありません。


20.8×14.8cmというやや大きめサイズの本だと以下のような感じで飛び出ます。突っ張り棒式なので棚前方に荷重がかかりすぎると安定感がなくなるという声もあるので、サイズが大きめの本を収納したい場合は壁から少し離して設置したほうがよさげでした。


類似のアイテムとしてディアウォールがありますが、ディアウォールは柱の長さの調整がスペーサーで4mmまで、ラブリコはジャッキで18mmまでとなっており、ラブリコの方が調整がききやすいのでは……?と思ったのがラブリコを選んだ1つの理由。また、ディアウォールはバネで固定するタイプなのに対し、ラブリコは上記のように突っ張り棒の要領なので、固定力が強そうだというのも1つの理由ですが、あまり重いものを載せない飾り棚目的であればディアウォールもありかも。両者はデザインが異なるので、デザイン重視で選んでもよさそうです。

ラブリコの2×4アジャスターは、柱を1本あたりの耐荷重は20kgで、ジョイントを使う場合は10kgになります。今回のように柱を2本使う場合、棚板1枚あたりの耐荷重は30kgで、これはジョイントを使用しても同じとのこと。棚板は長さ120cmまで、4段までであることに注意。


なお、ディアウォールを柱1本の状態で自転車ホルダーとして使用したことがある編集部員によると、前方向に重さがかかると不安定になるとのこと。楽天のレビューには「倒れてきた」という内容もあるので、棚前方に重さがかかる形ではなく、床に対して垂直方向に重さがかかる棚の設計を行ったほうがよさそうです。

ラブリコは2×4アジャスターが税込880円、棚受シングルが税込734円、ジョイントが税込824円ほどで、楽天Amazonで購入可能。今回の本棚であればラブリコと木材で合計6964円でした。

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in レビュー, Posted by darkhorse_log

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