「皇国の守護者」伊藤悠による漫画版が絶版に、電子書籍化もなし
マンガ「シュトヘル」や「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」のキャラクターデザイン原案で知られる漫画家・伊藤悠さんが手がけた、小説「皇国の守護者」の漫画版について、「絶版&電子書籍化なし」の決定となる見通しであることが伊藤さん自身のTwitterで明かされました。
伊藤作画の漫画版皇国の守護者、以前に絶版じゃないとかいいましたが絶版決定しちゃうようです、あと電子書籍にならないことも決定のようなので、お手元にある方は良かったら大事にしてね 版元でなくなるので集英社さんにお問い合わせしないでね もし他社から新版が出たとしても伊藤は関係してません
— 伊藤悠 (@itou_yu) 2018年3月5日
「皇国の守護者」は、「征途」「レッドサンブラッククロス」などの仮想戦記や「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」の原作者として知られる作家・佐藤大輔さんの代表作の1つ。「剣牙虎」「龍」「導術」といったファンタジー要素を持ちつつも、基本は「圧倒的な戦力で攻め寄せる『帝国』に対して、ろくな戦力を持たせてもらえない主人公・新城直衛がいかに戦うか」という姿を描いた「大河戦記」で、1998年から2005年にかけて全9冊が刊行されました。ただし、ストーリーとしては一段落ついたところではあるものの、まだまだ描かれるべきエピソードが多数残されている「未完」の状態で、遅筆として知られる佐藤さんがいつ続きを書くのかとファンは待ち続けていましたが、2017年3月に佐藤さんは亡くなっています。
【訃報】「皇国の守護者」「レッドサンブラッククロス」などで知られる作家・佐藤大輔さん死去 - GIGAZINE
伊藤悠さんによる漫画版の「皇国の守護者」は、原作小説8巻が7巻から約2年半を経て久々に刊行されたあとというタイミングで、2004年からウルトラジャンプで連載がスタート。新城の姿が、小説版の表紙や挿絵では背が高くすらっとした体形の偉丈夫であるのに対して、本文中での描写に忠実な、小柄で三白眼に描かれていました。
2005年の第9回文化庁メディア芸術祭マンガ部門、2006年の第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で、連続して審査委員会推薦作品に選ばれ、2008年の第1回マンガ大賞にもノミネートされましたが、「諸般の事情」により、原作序盤の「天狼会戦」と、そのあと新城が皇国に帰還するところまでが描かれた2007年に連載は終了し、単行本も5巻までの刊行となりました。
なお、伊藤さん作の「シュトヘル」は全14巻で完結し、電子書籍化もされているので、「伊藤悠」成分を摂取するのにオススメです。
書店で息してないけど電子書籍になってるシュトヘルめっちゃ売れて
— 伊藤悠 (@itou_yu) 2018年3月5日
まあまあコンパクトにお求めやすく14冊で完結しております「シュトヘル」は 全冊かように見開き型表紙でしたのでカバーはがすとちょっと絵面の雰囲気が変わってお得なのでは? 次のからは見開き型じゃない気がします そして今年必死にあと二三回宣伝すると思います pic.twitter.com/E4hlx0KpI9
— 伊藤悠 (@itou_yu) 2017年12月16日
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in マンガ, Posted by logc_nt
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