iPhone 8/Xの高速充電は最新Android端末に劣るという調査結果、それでも30分で最大50％も充電可能

ワイヤレス充電対応でその存在は希薄になっていますが、新型のiPhone 8/8 PlusおよびiPhone Xは「30分で最大50％まで高速で再充電」が可能な高速充電機能を搭載しています。しかし、この高速充電機能は最新のAndroid端末と比べるとやや劣るという調査結果が出ています。

Tested: OnePlus 5T Is the Fastest-Charging Smartphone
https://www.tomsguide.com/us/fastest-charging-phone,review-4933.html

New study shows iPhone 8 & iPhone X fast charging slower than flagship Android phones | 9to5Mac
https://9to5mac.com/2017/12/02/iphone-x-iphone-8-fast-charging-study/

2017年に登場したiPhone 8/8 Plus/Xの3機種はUSB Type-C(USB-C)を用いた高速充電機能に対応しており、「Apple USB-C - Lightning ケーブル」と、「Apple 29W/61W/87W USB-C 電源アダプタ」もしくは「USB Power Deliveryに対応する、互換性のある他社製のUSB-C電源アダプタ」の組み合わせを使うことで、わずか30分でバッテリーを最大50％充電できます。

自身の使っているApple製アダプタの底面を見れば、ワット数が確認可能です。

しかし、プロダクトレビューサイトのTom's Guideが調査したところ、iPhone 8/8 Plus/Xは競合する最新Android端末と比べて高速充電機能が劣っているとのことです。

Tom's Guideは、iPhone 8/8 Plus/XおよびOnePlus 5T、LG V30、Google Pixel 2、Galaxy Note 8という最新スマートフォンと専用の高速充電用アクセサリーを使って充電時間を計測しています。iPhone 8/8 Plus/Xの場合は、Appleが公式に推奨している「Apple USB-C - Lightning ケーブル」および「Apple 29W USB-C 電源アダプタ」の組み合わせを利用したとのこと。

高速充電機能のテストでは充電時間30分と1時間で、バッテリーがどれだけ充電できるかを計測。その結果をまとめたのが以下のグラフ。30分の充電で最もバッテリーが充電できたのはOnePlus 5T(59％)で、次にLG V30(53％)、iPhone X(50％)、iPhone 8(49％)、iPhone 8 Plus(47％)、Pixel 2(38％)、Galaxy Note 8(35％)となっています。iPhoneはおおよそ公称通りの数値となっていますが、OnePlus 5TおよびLG V30よりも充電速度は明確に遅い模様。

さらに、iPhone購入時に付属するACアダプタとLightningケーブルの組み合わせで端末を充電した場合、バッテリーがどれだけ充電できるかは以下の通り。30分の充電でiPhone 8は30％、iPhone 8 Plusは26％、iPhone Xは17％しか充電できておらず、特にiPhone Xは高速充電機能を使用した場合と大きな開きがあることがわかります。

この調査結果に対して、Apple関連メディアの9to5Macは「高速充電機能を使うために多くの出費が必要であるにもかかわらず、最新のiPhoneが主要なAndroid端末よりも充電スピードが遅いという事実は、一部のユーザーにとっては些細なことかもしれませんが、高速充電機能でAndroidと競合していくためにAppleがやるべきことが明確になったともいえる」としています。