レビュー

マリオカート64ぶりにNintendo Switchで「マリオカート8 デラックス」に挑戦したら不変の楽しさに感動した


スーパーファミコン・NINTENDO64・ニンテンドーゲームキューブ・Wii・Wii Uや、ゲームボーイアドバンス・ニンテンドーDS・ニンテンドー3DSなど数々の任天堂ゲーム機で登場してきたマリオカートシリーズは、複数人で遊ぶゲームの代表格としてシリーズ作品を1度はプレイしたことがあるという人も多いはず。かく言うGIGAZINE編集部員もマリオカート64をやり込んだ口。しかしそれ以降はほとんど触れる機会がなかったのですが、Nintendo Switchで最新作の「マリオカート8 デラックス」が登場したので、うん十年ぶりにプレイしてみたところ、昔と変わらない体験に感動を覚えるほどでした。

マリオカート8 デラックス | Nintendo Switch | 任天堂
https://www.nintendo.co.jp/switch/aabpa/

◆マリオカート8 デラックスとは?
マリオカート8 デラックスがどんなゲームかというと、任天堂のキャラクターがカートに乗ってレースや各種バトルを繰り広げるというゲーム。論より証拠ということで、実際にプレイしている様子は以下のムービーで見られます。

Nintendo Switch「マリオカート8 デラックス」でレースをするとこんな感じ - YouTube


◆昔と変わらぬあの操縦感覚プラスアルファ
そんなマリオカート8 デラックスのパッケージを開けて驚くのが、とにかく簡潔な操作説明しか書かれていないという点。ケースの中には昔のゲームのような文字だらけの説明書などは一切入っておらず、操作のためのA/B/L/Rボタンとジョイスティックがどのようなアクションにつながっているかだけが簡単に描かれています。そして実際にプレイしてみると、たしかにこれらの操作以外は存在せず、かなり単純明快な操作になっていることを実感できました。


よって、マリオカート8 デラックスを初めてプレイしても、過去のマリオカートシリーズをプレイした経験さえあれば、あっとういう間にドライブテクニックがグングン上達します。また、マリオカートシリーズ初挑戦という人でも、しばらくプレイすればカートの操作自体にはすぐに慣れることができるくらいに直感的かつシンプルなのが特徴的。


また、「昔とすべて変わらない」というわけでもありません。マリオカート8 デラックスは操作を簡単にするためのアシスト機能が充実しているのもポイントで、コースアウトしないように自動で微調整してくれる「ハンドルアシスト」機能や、アクセルを自動で踏んでくれる「オートアクセル」機能などがあります。これらを用いれば操作なしでも走行可能といわれるくらいで、操作に慣れない人と一緒にプレイする場合はアシスト機能をオンにしてあげるとみんなでワイワイ楽しめます。

ハンドルアシスト機能はレース中に「+」「-」ボタンからオンオフすることも可能。


実際にハンドルアシスト機能をオンにしているとどんな風にコースアウトを防いでくれるのかは以下のムービーを見ればわかります。カートの後ろから伸びる棒の先っぽが黄色く光っているのがハンドルアシスト機能が働いている印。ただし、ハンドルアシストをオンにするとコースアウトできなくなるので、意図的にコースを外れてショートカットすることなども不可能になってしまうので、慣れたらオフにして遊ぶ方が良さげ。

Nintendo Switch「マリオカート8 デラックス」のハンドルアシスト機能はこんな感じ - YouTube


しかし、レースで1位を取りまくるには操作を覚えるだけでは十分ではないのがマリオカートの難しいところ。マリオカート8 デラックスではシリーズ最多の48種類のコースが初めから楽しめるようになっており、いつ・どこで・どれくらいのカーブを曲がる必要があるのかは各コース次第なので、それは走りながら地道に覚えていく必要があります。ただし、過去シリーズで登場したコースも多数存在しており、例えばスーパーファミコン版の「レインボーロード」や64版の「ピーチサーキット」、ゲームキューブ版の「ヨッシーサーキット」、ニンテンドーDS版の「チクタクロック」などなど懐かしのコースもあるので、ほとんどコースがわからなくても「ここだけは得意!」というコースが見つかるかも。


◆Nintendo Switchとの相性の良さ
マリオカート8 デラックスはWii Uの「マリオカート8」に、新キャラクターを追加したりDLCを初めから使えるようにしたり、アイテムを2つまで持てるようにしたり、新アイテムを追加したり、新しいバトルモードを追加したりした、いわゆる改良版的なゲーム。しかし、Nintendo Switchでプレイできることにより多くの利点をゲットしています。

Nintendo Switchの特徴といえば据え置き型のゲーム機としても携帯ゲーム機としても使える点ですが、マリオカート8 デラックスはこの特徴を存分に活用できます。Wii Uなどの据え置きゲームでもオンライン対戦機能がある場合、「みんなで並んでプレイしたい!」と思うことがありますが、みんなで持ち寄って遊ぶのはかなりハードルが高め。しかし、Nintendo Switchは据え置きゲーム機にも携帯ゲーム機にもなり、持ち運び時には携帯ゲーム機と同等のサイズになるので、気軽に外に持ち出すことができます。


また、Nintendo SwitchはデフォルトでJoy-Conが2つセットになっているため、わざわざ「2人プレイ用のコントローラー」を購入する必要も、そのコントローラーを持ち歩く必要もありません。本体に装着されているJoy-Conをおすそわけすれば、いつでも2人プレイが可能になるというのがとにかく便利。マリオカート8 デラックスは使用するボタンも少ないので、ひとつのJoy-Conでプレイしても「コントローラーが小さい」以外の不自由な点がなく、「そもそもNintendo Switchを持っていない!」という人とも気軽に遊べるのはとてもグッド。


マリオカート8 デラックスはNintendo Switchが1台あればオフラインで最大4人同時プレイが可能。4分割された画面だと視認性は落ちますが、マリオカート64を彷彿とさせてなんとも言えない懐かしい気持ちになります。


さらに、Nintendo Switchを持ち寄ればローカル通信ならば最大8人、インターネットにつなげば最大12人で同時にマリオカート8 デラックスをプレイできます。また、インターネット対戦は1台で2人同時にプレイすることもできるので、兄弟間でのコントローラーの奪い合いなどは圧倒的に少なくなりそう。


また、「普通の操作に飽きてしまった」だとか「新しい刺激がほしい」という場合は、ジャイロをオンにしてJoy-Conを左右に傾けてカートを操作すると良いかも。Joy-Conハンドルを使えばカートを操縦している風の見た目になって没入感が増すほか、Joy-Conのコンパクトさも補えて操作しやすくなります。Joy-Conハンドルが2個セットで税込1598円という値段なのもありがたいところ。


実際にマリオカート8 デラックスをジャイロオンでプレイするとどんな感じになるのかは以下の動画を見るとよくわかります。動画は実際の4倍速で再生されているのですが、ジャイロをオン(左)にすると、とにかくハンドルを左右に回しまくる豪快プレイになることがよくわかります。

ジャイロオンでNintendo Switchの「マリオカート8 デラックス」をプレイする様子(4倍速) - YouTube


◆ついつい会話が生まれるゲーム性
そもそも、マリオカートはコースを覚えていなければレースに勝てないわけでもゲームを楽しくプレイできないわけでもありません。1位を独走していたと思ったら「トゲゾーこうら」が飛んできて爆発し、続いて「赤こうら」の追撃、からのスターに激突されて気づけばビリ争いをしている……ということも珍しくなく、とにかく順位変動が起きまくるのがマリオカート。「こうらヤメテ!」や「バナナで滑った!」「ここでサンダーかよ……」などなど、複数人でプレイすればレース中の出来事から自然と会話が生まれまくり場が賑やかになるのは、昔から変わらない「いかにもマリオカート」な体験です。


そして、マリオカート64のように1台で4人プレイをしてもいいし、マリオカートDSのようにNintendo Switchを持ち寄って最大8人のプレイを楽しんでもいいし、インターネット上で友達や知人と合流して対戦してもOKと、いろんな方法で複数人プレイできるのもポイント。ゲームモードの違いや遊び方の違いがあっても、複数人で遊べば「いかにもマリオカート」な体験ができるのは本当に感動的。小さな頃に友達の家のソファーでコントローラーを握りしめ、マリオカート64をプレイしていた頃と同じような楽しさを味わえるとは思っていなかったので本当に驚きでした。


◆多彩なゲームモード
マリオカート8 デラックスはとにかくいろいろなモードを搭載しているのも特徴。オフラインでひとりプレイする「ひとりで」、Nintendo Switchが1台あればオフラインで最大4人同時プレイができる「みんなで」、インターネットに接続して友達や世界中の人たちとレースやバトルが楽しめる「インターネットで」、Nintendo Switchを持ち寄ってローカルで通信して遊ぶ「ローカル通信で」という4つの選択肢があり……


「ひとりで」の場合は、4つのレースに挑戦してその合計で順位を競う「グランプリ」、純粋なドライブテクニックだけで己の腕を磨く「タイムアタック」、どのコースをどういったルールで遊ぶかを細かく自分で設定できる「VSレース」、5つのバトルモードが楽しめる「バトル」の4つがあります。


通常レースの場合は初心者でも安心のゆっくり走行でレースする「50cc」や、コースが真逆に反転する「ミラー」、さらには速すぎてブレーキを駆使しなければコースアウト間違いなしの「200cc」など、好みの排気量を選んで自分の腕前に合った難易度を楽しめます。


「バトル」で楽しめる5つのモードは以下の通り。

マリオカートシリーズではおなじみの、「ふうせんバトル」。

マリオカート8 デラックス バトル紹介 ふうせんバトル - YouTube


カートでするケイドロ「パックン VS スパイ」

マリオカート8 デラックス バトル紹介 パックン VS スパイ - YouTube


ボムオンリーのふうせんバトル「ドッカン!ボムへい」

マリオカート8 デラックス バトル紹介 ドッカン!ボムへい - YouTube


ステージ上に出現するコインをたくさん集めた人が勝ちの「あつめてコイン」

マリオカート8 デラックス バトル紹介 あつめてコイン - YouTube


ステージ上に出現するシャインを一定時間確保し続ければ勝ちの「いただきシャイン」

マリオカート8 デラックス バトル紹介 いただきシャイン - YouTube


「インターネットで」では、これらのレースもしくはバトルをインターネット上の他のプレイヤーたちと一緒にプレイできるようになります。また、Nintendo Switchでフレンドになっている友達がいる場合、その友達とプレイしたり友達がプレイしているところに乱入したりも可能。インターネットにつなぐ場合はNintendo Switch1台で2人までしか同時プレイができなくなりますが、インターネットにつないだ最大12人と同時プレイが楽しめます。

インターネット対戦の場合は「1000」から始まる「レート」が存在しており、勝てば勝つほどどんどん上昇していきます。1回のレースだと多くても20強しか数値は上昇せず、順位が下位になればレートは下がってしまいます。なので、このレートを上げるためにコツコツインターネット対戦を続けるという人もたくさんおり、インターネット対戦のあるマリオカートならではなやり込み要素のひとつです。

化物がいた  #MK8D #NintendoSwitch pic.twitter.com/Pdxe431Ot5

— Ro:nZ_ero (@ron3397)


◆初心者が覚えておくべくテクニック
そんなマリオカート8 デラックスですが、マリオカート初心者もこれさえ押さえておけば楽しくプレイできるというドライブテクニックがあります。それは「スタートダッシュ」「ドリフト」「ジャンプアクション」「スリップストリーム」の4つで、このうちドリフトはちょっとしたコツが必要ですが、過去シリーズをプレイしたことがあれば簡単に習得可能。その他のテクニックは「こういうものがある」と覚えてさえしまえば簡単に実践できるようになるので、「ちょっとプレイしてみたいかも」という人は覚えておいて損はありません。

・スタートダッシュ
スタート時のカウントダウンで「2」が消える前にアクセルボタンを押し、そのまま押し続けるとスタートダッシュが可能。タイミングによってダッシュの長さが微妙に異なり、早すぎるとエンストして出遅れてしまうので注意。最初にプレイした際、「もしかして……?」と思い、昔の感覚でアクセルボタンを押してみたらスタートダッシュができたので本当に驚かされました。実際にスタートダッシュをしている様子は以下のムービーのとおりです。

Nintendo Switchのマリオカート8 デラックスで「スタートダッシュ」 - YouTube


・ドリフト&ミニターボ
アクセルボタンを押したままジョイスティックを左右にたおすだけでは曲がりきれないコーナーが複数あります。そんな時に役立つのがドリフトで、やり方はジョイスティックをたおしながらジャンプボタンを押しっぱなしにするだけです。この時、タイヤから火花が出ると、ジャンプボタンを放した時にカートがミニターボしてより速く走れるようになります。実際にドリフトとミニターボを使っている様子は以下のムービーのとおり。

Nintendo Switchのマリオカート8 デラックスで「ドリフト&ミニターボ」 - YouTube


・ジャンプアクション
マリオカート8 デラックスの各コースには大小さまざまなジャンプ台が存在します。このジャンプ台でカートがジャンプする直前、ボタンを押してカートをジャンプさせるとカートが加速します。ほんのちょっとの加速ですが、これを繰り返すことで徐々に他との差が出てくるので、覚えておいて損はありません。

Nintendo Switchのマリオカート8 デラックスで「ジャンプアクション」 - YouTube


・スリップストリーム
他カートの後ろをしばらく走るとスリップストリームが起き、カートがしばらく加速します。実際にスリップストリームが起きるとどんな風になるのかは以下のムービーを見ればわかります。

Nintendo Switchのマリオカート8 デラックスで「スリップストリーム」 - YouTube


◆まとめ
マリオカート8 デラックスは、オフラインのレースでコツコツ腕前を磨く人や、家族と一緒にグランプリを楽しむ人、初めからインターネット対戦で世界中の猛者と死闘を繰り広げる人、複数人で遊ぶためにみんなで購入する人や、タイムアタックでワールドレコードをたたき出すことに集中する人など、遊び方はとにかく多種多様。

また、初心者でも気軽にプレイできるようなアシスト機能やレースモードも用意されており、複数人で同時にプレイする場合はチームを分けて戦うこともできるので、上級者と初心者が混ざっても「1番上手い人と1番下手な人が同じチーム」といった具合にゲームバランスを成り立たせるための工夫を凝らすことが可能。

チームレース激熱やったわ!!!!#MK8D #NintendoSwitch pic.twitter.com/po0NRh6hzR

— マリカ芸人まう (@mouphonield)


さらに、Nintendo Switchが1台あればインターネットに接続しなくても最大4人でプレイでき、家でも外でも遊べてしまうという手軽さは超強力。据え置き型のゲームをモニターなしでプレイできるのは本当に楽ちんです。


また、インターネットに接続すれば最大12人でプレイできるのも魅力的で、人数が集まれば盛り上がること間違いなし。

タグマ終わりからのマリカー!12人レースはやっぱり盛り上がる! pic.twitter.com/sP5WJNM1bX

— キリン@5/20,21 ポケカフェスタ (@kirin_desu_0528)


複数人でプレイすれば会話が自然と生まれてワイワイ楽しめることは間違いないですが、ドライブテクニックがつきコースも把握してくると、タイムアタックで己の限界に挑戦したりインターネット対戦でとにかくレートを上げまくったりすることも楽しくなっていきます。つまり、ひとりプレイでのやり込み要素もしっかりあるので、やり応えもバッチリ。

#MK8D #NintendoSwitch 

更新するのがつらい pic.twitter.com/LC5NKCVG85

— さだまさし (@sadamasaci_mk)


「Nintendo Switchは持っているけど『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』以降何を買おうか迷ったまま……」という人や、友達と一緒にゲームをすることが多い人には特にプレイしてみてほしい作品です。


なお、マリオカート8 デラックスはAmazonでパッケージ版が税込5490円で販売されています。

Amazon.co.jp: マリオカート8 デラックス: ゲーム

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in レビュー,   動画,   ゲーム, Posted by logu_ii

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