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「知力」は生まれつき備わったものなのか?自信過剰になることで人は成長を止めてしまうことが判明

By alicejamieson

いわゆる「頭の良さ」が人によって違うと感じられる場合があるかもしれませんが、その違いは単なる生まれつきが原因というわけではなく、普段の考え方次第で大きく影響を受けるのかもしれません。ある研究チームが行った実験によると、自信過剰な人ほど与えられたタスクの簡単な部分にばかり力を注いでしまうことがわかっています。

Understanding overconfidence: Theories of intelligence, preferential attention, and distorted self-assessment
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0022103115300135

Think intelligence is fixed? You’re more likely to overestimate your own | Ars Technica
http://arstechnica.com/science/2016/03/think-intelligence-is-fixed-youre-more-likely-to-overestimate-your-own/

「頭の良さ」に対する考え方には、2通りの考え方があるといえます。1つは「頭の良さは生まれつき備わったもので、髪の色や目の色と同じようなものである」という考え方で、もう一方は「頭の良さは変えられるもので、人生を通じてより良くすることができる」というものです。つまり、頭の良さが遺伝的なものであるとする考え方と、後天的に改良することができるとする考え方であるわけですが、少なくとも研究からは普段の考え方が頭の良さに影響を与えていることが明らかにされています。


この研究を行ったのはワシントン州立大学のJoyce Ehrlinger博士らによる研究チームで、その研究結果からは「頭の良さは固定的なものであると考えている人は自分の能力を過剰に高く評価しがちであり、その結果として知的能力の発展が滞ることがある」というものでした。

研究では、参加者に対して学生の知力をはかる共通試験「GRE」によく似たものが与えられ、回答内容の傾向を調査しました。すると、「自分は知力が高い」と自信過剰に考えている人はテストの中でも簡単な問題に多くの時間を割いている傾向が判明。一方で、「知力は改良できる」と考えている人ほど、より難しい問題に取り組む傾向にあることがわかったとのこと。

By Nata Luna Sans

研究チームでは、自意識が過剰なタイプの人は簡単な問題を解くことで自分の能力を過剰に評価しているとしており、逆に難しい問題に率先して取り組んでいる人は、壁に当たることで自分の能力をより正確に判断していると指摘しています。

さらに研究チームでは、別の参加者に対して「知力は生まれつきのものである」という内容を教え込んだ上で同様のテストを実施。すると、参加者がもとから持っていた考え方に関係なく、より簡単な問題に取り組もうとする傾向が生じたことも明らかになっています。

ある意味では「当然の結果」とも感じられる内容ではあるわけですが、実際の調査としてこの傾向が明らかになったことは特筆すべき点と言えそう。個人の考え方はもちろんのこと、学校のクラスや職場の環境において成長する力をつけるための「グロース・マインドセット」を浸透させるための重要なポイントと考えることができそうです。

By Xavier Vergés

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in メモ, Posted by darkhorse_log