28メートル上空から生身の体でダイブする「Red Bullクリフダイビング」日本初開催目前のモスタル大会はこんな感じでした

高さ28メートルからダイブして技の美しさを競うエクストリームスポーツ「レッドブル・クリフダイビング」が、2016年10月に和歌山県・白浜で初開催されます。あの三段壁から生身の体でダイブするというぶっ飛んだ競技とは一体どんなものなのか、日本上陸前に前戦となるモスタル大会をボスニア・ヘルツェゴビナで観戦。わずかの得点差で上位ダイバーがずらりと並び、逆転につぐ逆転の展開に、クリフダイビングの醍醐味が一発で理解できる手に汗握る大混戦の大会はこんな感じでした。

Red Bull Cliff Diving 2016 | クリフダイビング
http://www.redbull.com/jp/ja/events/1331777336208/red-bull-cliff-diving-2016

前日の2016年9月24日に行われた男子第1ラウンド、女子第1・第2ラウンドの様子は、以下の記事を見ればよく分かります。

五輪競技の約3倍の高さからダイブして技の美しさを競うエクストリームスポーツ「Redbullクリフダイビング」をモスタルの世界遺産の橋で観戦してきた - GIGAZINE

中欧ボスニア・ヘルツェゴビナのモスタル。

レッドブル・クリフダイビング・ワールドシリーズ2016第7戦モスタル大会の2日目は、前日に引き続き世界遺産にも登録されているモスタルの平和の橋「スタリ・モスト」で開催されます。

朝早くにはジャンプ台横でバンドによる生演奏が行われていました。

ボーカル女性はジャンプ台上から歌っています。

ジャンプ台の高さはおよそ7メートル。女子は高さ21メートル、男子は高さ27.5メートルから橋の下を流れるネレトヴァ川に向けてダイブします。

クリフダイビングのジャンプ台から見る光景がどんなものなのかを確かめるべく、ジャンプ台に上らせてもらいました。

Red Bullクリフダイビング＠2016年モスタルのジャンプ台から見る絶景の様子 - YouTube


命綱なしで眺める絶景は恐ろしいもので、足の震えが止まりません。ダイブ前にジャンプ台でダンスをしながら観客をあおる選手がいるのがまったくもって信じられませんでした。

橋の下からボートで観客が見守る中、正午過ぎから練習ダイブがスタート。

Red Bullクリフダイビング2016モスタル大会の練習ダイブ - YouTube


選手が練習する間にカメラマンも入念にカメラをチェック。

ド迫力のダイブはドローンも撮影しています。

川からボートで観戦する人たちも続々と集結。

午後1時ころには橋が封鎖され、ダイブを待ち望む大観衆が見守る中、いよいよ第7戦モスタル大会2日目の競技がスタートしました。

レッドブル・クリフダイビングのレジェンドであるオーランド・デュケが登場。

手足の先までピンと伸びた繊細なダイビングを見せました。

入水時のしぶきの小ささも、採点に大きな影響を与える要素です。

これは過去50戦中25勝という絶対王者のギャリー・ハントのダイブ。前日に行われた第1ラウンドをトップでスタートしたハントは、上々の滑り出しをみせました。

スローで見るハントのダイブは、まるで空を飛ぶピーターパンのようです。

男子の第2ラウンドのダイブが終わったところで、空からとんでもないモノが降ってきました。

Red Bullスカイダイビングチームが世界遺産の橋スタリ・モストを鮮やかにくぐり抜ける様子 - YouTube


エキサイティングなパフォーマンスをやらせればRed Bullチームの右に出るものはなし。クリフダイビング会場に突如現れた"侵入者"に観客は大興奮。圧巻のパフォーマンスとなりました。

いよいよ戦いは終盤戦へ。第3ラウンドでは絶対王者ハントが大きな水しぶきを上げてしまい得点を伸ばせないという波乱が待ち受けていました。

Red Bullクリフダイビングの絶対王者ギャリー・ハントが第3ラウンドでまさかの着水ミス＠2016年第7戦モスタル - YouTube


ライバルたちが150点オーバーの高得点をたたき出す中でハントはまさかの111.60という得点に終わり、戦いは一気に混戦状態に。

一方で前日、ハントに並んでトップだったミハル・ナヴラティルは、第3ラウンドで見事なダイブを決めてハントを逆転します。

Red Bullクリフダイビング2016モスタル第3ラウンドのミハル・ナヴラティルの会心ダイブ - YouTube


ジャンプ台でノリノリで観客をあおるメキシカン、セルヒオ・グスマンは、観客の大歓声を浴びていました。真剣勝負の中で見せる選手たちのサービス精神はお見事と言うほかありません。

そして、最後のダイブに挑戦するハント。

10点以上の得点差を挽回するべく大技に挑戦したハントのダイブの様子は以下のムービーで確認できます。

Red Bullクリフダイビング2016モスタルで大逆転を狙う絶対王者ギャリー・ハントの最終ラウンド大技ダイブ - YouTube


ジャッジのスコアは9点以上がずらり。159.50という高得点でトップを奪い返す渾身のダイブとなりました。

ハントが見守る中……

ナヴラティルが登場。

手堅くまとめて初優勝を飾ったナヴラティルのダイブはこんな感じ。

Red Bullクリフダイビング2016モスタルのミハエル・ナヴラティルが優勝を決めるダイブの様子 - YouTube


最終結果は、優勝したナヴラティルから4位のスティーブン・ロブーまでがわずか5.55点差という激戦。誰が勝っても不思議ではない大混戦ぶりでした。

初優勝という結果に、表彰台で喜びを爆発させるナヴラティル。

勝利の美酒に酔いました。

上空28メートルからのド迫力のダイビングと逆転に次ぐ逆転のドラマに手に汗握るレッドブル・クリフダイビングは、次戦でついに日本上陸。2016年10月15日(土)、10月16日(日)と2日間にわたって和歌山県白浜町の三段壁で開催されるクリフダイビング日本大会では、無料の観戦エリアと共に有料の観戦用ボートも運行予定となっています。

Red Bull Cliff Diving
http://www.redbullcliffdiving.com/ja_JP

なお、会場で生観戦できない人のために、Red Bull TVおよびAbema TVでインターネット・ライブ中継もあるので必見です。