AppleがiCloudのサービスを中国企業のサーバーに移行中と報じられる

AppleはiCloudのデータセンターのサーバーの大部分をAmazon Web Services (AWS)に頼っていると言われていますが、自社運営のデータセンターへに切り替えを計画しており、移行先として中国のサーバー市場で60％のシェアを占める「Inspur」のサーバーを検討中であると報じられています。

Inspur reportedly joins Apple server supply chain
http://www.digitimes.com/news/a20160411PD200.html

Apple Reportedly Using Chinese Server Supplier to Migrate iCloud Service - Mac Rumors
http://www.macrumors.com/2016/04/11/apple-chinese-server-supplier-migrate-icloud/

「Appleが中国のInspurのサーバーの利用を検討している」と報じたのは、台湾のIT系ニュースサイト・DIGITIMESです。この件に関して、Apple・Inspurともにコメントを出していませんが、両社に近い情報源がこの情報を正しいものとして認めているとのこと。DIGITIMESは以前にも正確なうわさを報じたことがあることから、Apple関係のニュースサイト・Mac Rumorsは、今回も信ぴょう性が高い情報であると示唆しています。

Inspurは中国のインターネットサーバー業界で急成長している企業で、Microsoft・Intel・IBM・LGエレクトロニクス・Ericsson・VMware・Nvidiaなどの企業とパートナーシップを契約済み。また、Baiduが自社所有する85％のサーバーのうち、60％がInspurとAlibabaのサーバーで構成されているとのこと。Appleはクラウド用のサーバーをAmazon・Microsoft・Googleから借りて運営していると言われていましたが、経費のかかる他社依存体制を脱却するべく、自社運営のサーバーシステムを構築中であると報じられていました。

AppleがAmazon・Microsoft・Googleに依存しているクラウドから脱却すべく独自のシステムを構築中 - GIGAZINE

なお、Appleは新しいデータセンターを、アイルランドのデンマークと、アメリカのネバダ州とアリゾナ州に建設中であると、Mac Rumorsは述べています。また、オレゴン州にある既存のデータセンターの拡張も行われているとのことです。