わずか1万円で3DS用ゲームがプレイし放題な「ニンテンドー2DS」は3DSとはどこがどう違うのか?
北米・欧州で2013年10月12日に発売された、ニンテンドー3DSから3D表示機能を取り除いた廉価版携帯ゲーム機が「ニンテンドー2DS」です。日本国内での販売は長らくなかったのですが、2016年2月27日にポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウのバーチャルコンソール版とセットになった限定パックがなんとわずか税別9980円で販売されました。そこで実際に購入し、ニンテンドー2DSは3DSや3DS LLとはどう違っているのかをじっくり確かめてみました。
ニンテンドー2DS|Nintendo
https://www.nintendo.co.jp/2ds/
◆フォトレビュー
これがニンテンドー2DS ポケットモンスター ピカチュウ限定パック。1998年にゲームボーイ用ゲームソフトとしてリリースされたポケットモンスターピカチュウバージョンのパッケージがそのまま限定パックのパッケージになっています。当時ピカチュウバージョンを購入した人にとってはとてつもなく懐かしいデザイン。
パッケージの左上には「NINTENDO 2DS」の文字と、「3DSソフトが2Dで遊べます」の文字。
パッケージの裏面はこんな感じ。
ファミリーコンピュータやスーパーファミコンなど昔なつかしのゲームを3DSでプレイできるのがバーチャルコンソールですが、このバーチャルコンソール版としてリリースされた初代ポケモンが、ポケモン初代限定パックのSDカードにインストールされているというわけ。
セット内容は以下の通り。ニンテンドー2DS本体や充電用のACアダプター以外にもいろいろセットになっている模様。
というわけで、さっそくセットの中身をすべて取り出してみました。中に入っているのはニンテンドー2DS本体、Newニンテンドー3DS ACアダプター、取扱説明書や保証書などがまとめられた袋。
これがニンテンドー2DS本体。本体カラーはセットになっているポケモンのバージョンごとに異なります。今回はピカチュウバージョンを購入したので本体カラーはイエロー。
本体右側には操作用のA/B/X/Yボタン。ボタンのカラーが赤・青・黄・緑の4色になっており、これはスーパーファミコンのコントローラーと同じ配色。
ディスプレイ左には操作用のジョイスティック&十字キー。
ディスプレイ上部にはインカメラ。
本体天面の両端にはRとLのボタンが配置されており、間にあるのは左から充電用のACアダプタージャックとゲームカードスロット。
底面には左からイヤホンジャックとスリープボタン。本体スピーカーはモノラルですが、スピーカーにイヤホンを挿せばステレオサウンドが楽しめます。
これがスリープボタン。ニンテンドー2DSは3DSや3DS LLのようにディスプレイを開閉することはできないので、このスリープボタンを使って本体をスリープ状態にしたりスリープ状態を解除したりする必要があります。
本体左側面には音量調節スライドとストラップホール。ニンテンドー2DSは上から下に向かって厚みが薄くなっていくという特徴的な形をしています。
右側面には左からストラップホール、SDカードスロット、専用タッチペン。
専用タッチペンと内蔵のSDHCメモリーカードを取り出してみました。SDHCメモリーカードの容量は4GB。
SDHCメモリーカードは東芝製のものでした。
本体裏面はこんな感じ。本体筐体は透明素材を使用しているので内部の基板などがスケスケ。ゲームボーイ・ゲームボーイライト・ゲームボーイカラー時代の端末でも筐体内部の基板が透けて見えるモデルが多くあったので、このデザインを見るとどこか懐かしく感じる人も多いはず。
バッテリー容量は1300mAh。
電源を付けるとこんな感じ。
ゲームカードスロットには何も入っていませんが……
アイコンの中にモノクロのピカチュウが存在し、ここからSDカードに入ったポケモンピカチュウバージョンがプレイ可能です。
実際に起動してみるとこう。元がゲームボーイ用のゲームなので、2DSの下画面にはゲームの映像は映し出されません。なお、このポケモンピカチュウバージョンが入ったSDHCカードをニンテンドー2DS以外に挿してもポケモンをプレイすることはできないので注意。
取扱説明書や保証書などがまとめられた袋に入っているのはこれ。
ニンテンドー2DSの取扱説明書やかんたんスターターガイド、保証書などを除くと、ポケットモンスター関連のステッカーや幻のポケモン「ミュウ」交換チケットなどが入っています。
さらにはポケモン世界の地図であるタウンマップも入っていました。これはゲームボーイ用ソフト「ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ」でもついてきたもので、「どこかで見た覚えがあるぞ……?」と思った人は初代ポケモンをプレイしていたトレーナーであること間違いなし。
◆ニンテンドー2DSでゲームをプレイしてみた
というわけで、本当にニンテンドー3DS用ゲームをプレイできるのか試してみました。
用意したのはニンテンドー3DS用ゲームソフトの「ゼルダの伝説 神々のトライフォース2」
ゲームカードの挿し方は、カードに貼られたステッカーをニンテンドー2DSの裏面に向け、カード下部からスロットに挿入。
ニンテンドー2DSの電源を入れると確かにプレイできるようです。
実際にプレイするとこんな感じ。ニンテンドー2DSは最初に見た瞬間は「縦に長いな……」と思ったのですが、実際にゲームをプレイしてみると端末が長くて持ちにくいといったことは一切ありませんでした。また、動作も軽快でゲームの起動が遅いだとかWi-Fiに繋がらないといった問題も一切なし。
続いてニンテンドーDS用のソフトも挿してみたところ……
こちらも問題無くプレイできました。
さらに、バーチャルコンソールのゲームも軽快にプレイ可能。つまり、これさえあれば3DS・DSのゲームの他、昔懐かしのスーパーファミコンゲームやゲームボーイのゲームなど、これまで任天堂のハードウェアでリリースされてきたさまざまなゲームがプレイできるようになるわけで、「これでわずか1万円……」と驚くばかり。
◆ニンテンドー2DSをニンテンドー3DSやニンテンドー3DS LLと比較してみた
ニンテンドー2DSはニンテンドー3DSやニンテンドー3DS LLと比較すると、機能面では「3D表示ができない」点だけが違いとなっていますが、見た目は大きく異なっているのでそれぞれと比べてみました。
左からニンテンドー2DS(以下、2DS)・ニンテンドー3DS(以下、3DS)・ニンテンドー3DS LL(以下、3DS LL)。
3DSと3DS LLの画面を開くとこう。2DSは3DSの画面を開いた状態と同じくらいのサイズ。
左から3DS LL・3DS・2DSを並べて厚みを比較。2DSの最も厚みのある部分が、3DS・3DS LLを閉じた状態と同じくらいの厚みになっています。
重ねてみるとやはり2DSが縦長で、3DSよりも1.5倍くらい長いです。
開いた状態で重ねてみると、最もコンパクトなのは2DSでした。
2DSは実測で260g(SDカードを含む状態で)
3DSは234g(SDカードを含む状態で)
3DS LLは339g(SDカードを含む状態で)。最も軽いのが3DSで、最も重いのが3DS LLという結果になりました。
A/B/X/Yボタンは2DSだけスーパーファミコンカラーのコントローラーと同じポップな配色。
ジョイスティック&十字キーはこう。2DSのみ十字キーに白線が入っていません。
3DS(上)と3DS LL(下)は下画面のさらに下にSELECT・HOME・STARTボタンがあります。
対する2DSの場合、HOMEボタンは3DSや3DS LLと同じく下画面の下に配置されていますが、SELECT・STARTボタンがA/B/X/Yボタンの下に配置されています。
電源ボタンは3つとも本体右下に配置。
3DS・3DS LLは画面を閉じるだけで本体がスリープ状態になりましたが……
2DSは本体右下のスリープボタンを使用する必要があります。
インカメラは上部ディスプレイのさらに上。
バッテリーの状態を知らせるインジケーターは本体右下にあります。3DSと3DS LLは画面を閉じていてもインジケーターが見られるように本体側面に配置されていますが、2DSの場合は画面を閉じることはできないので正々堂々表面に配置されています。
天面
天面端にあるR・Lボタンは2DSのものが最も大きくて押しやすいです。
ACアダプタージャックは3つともに共通のもの。
ゲームカードスロットも全て同じ形です。
左側面には……
音量調節スライド。これは3つとも共通。
本体右側面にあるWi-FiインジケーターとWi-Fiボタン。3DSと3DS LLは本体側面の物理スイッチでWi-Fiのオンオフが可能ですが、2DSにはこのボタンがないので本体の電源を入れて設定画面からオンオフを行う必要があります。
タッチペンを収納するスペースは2DSと3DS LLは本体右側面にありますが、3DSは天面にあります。
タッチペンの長さもそれぞれ異なります。以下の写真は上から3DS LL・3DS・2DS。3DSのペンのみ伸ばして使用するタイプ(撮影時は伸ばしていない状態)です。
背面カメラ。2DSもカメラが2つ付いており……
3D写真やムービーの撮影ができるようになっています。
底面のイヤホンジャック。3DSのみ中央に配置されており、他は底面左端にイヤホンジャックがあります。初代だけ位置が違うので、この配置は不評だったのでしょうか。
SDカードスロットは2DSと3DS LLは本体右側面、3DSは左側面にあります。
画面の明るさは5段階で調整でき、最も明るくするとこう。
最も暗くするとこう。端末ごとにディスプレイに輝度の差はほとんどないみたいです。
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