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「子どもの電車通学」「初めてのお使い」の特異性が海外メディアで報じられる

By tokyoform

子どもを1人で電車に乗せるのは「危険」と考えられているアメリカなどの海外では、「小学生の電車通学」や人気テレビ番組「はじめてのおつかい」などが特異な文化として捉えられています。そんな日本独特の文化がなぜ成り立っているのか、アメリカのメディア・CityLabが、電車通学を行う小学生本人やその両親などに対して取材を行っています。

In Japan, Small Children Take the Subway and Run Errands Alone - CityLab
http://www.citylab.com/commute/2015/09/why-are-little-kids-in-japan-so-independent/407590/


日本の満員電車は世界的にも有名な現象として知られていますが、日本の小学生は6歳ごろから1人または子どもだけのグループで電車を使って通学しており、通勤・通学ラッシュ時の乗客の中に、小学生が混ざっているのも珍しい光景ではありません。また、25年以上にわたって放送されている「はじめてのおつかい」では、2、3歳ごろのこどもたちが人生初のおつかいに出る様子が人気を呼んでいますが、どちらも海外の多くの国では見られない光景です。

9歳から電車通学を始めた12歳の小学生であるカイトくんに、CityLabが初めて電車に乗った時の感想を求めたところ、「最初は少し怖かったのですが、すぐに1人で電車に乗れるようになりました」と、カイトくんは話しています。3年間東京で電車通学を続けているカイトくんにとって、今や電車に乗ることは簡単なことですが、カイトくんの両親もまた、初めて息子が電車に乗る時は心配だったとのこと。カイトくんの母親は、「その時のことはしっかり覚えていますが、電車は時間通りに運行しているため、安全に目的地まで行くことができると思いました。そしてカイトは賢い子どもです」と、CityLabにコメントしています。

By Dan Hutcheson

カイトくんの母親もまた、小学校のころに東京の電車に乗って通学していたそうですが、携帯電話がなかった当時でも、こどもが電車に乗って目的地に向かうことは難しくはなかったとのこと。携帯電話を持っているカイトくんは道に迷っても電話することが可能なため、カイトくんの母親は「当時よりも安全に電車通学できるようになった」と感じているそうです。

このような特異な日本の文化について、文化人類学者のドウェイン・ディクソン氏は「日本のこどもが自信過剰なわけではなく、日本には『集団の信頼』があるため、このような文化が成立するのです」と説明しています。ディクソン氏いわく、日本のコミュニティでは子どもが「周囲に助けを求めても大丈夫」ということを早い段階で学習しているとのこと。日本の小学校では、給食当番や掃除当番などが割り当てられますが、こどもたちは自分に当番が回ってくることがわかるため「トイレを清潔に使わないといけない」ということを学ぶことができます。


その結果、こどもたちは「公共スペースで果たすべき責任」や周囲への配慮について理解することができ、倫理観が養われます。そのため、こどもたちは緊急事態に陥った時、周囲の大人に頼っても大丈夫なことが理解できるとのこと。

日本の犯罪発生率は世界的に見てもかなり低く、両親がこどもを1人で電車に乗せられる重要な理由の1つとなっています。カイトくんの母親も「私はニューヨークやロンドンで9歳のこどもを1人で電車に乗せようとは思いません」と語っています。女性の痴漢被害の対処として「女性専用車」が導入されたように、日本の電車に危険が全くないというわけではありせん。それでも、多くのこどもたちが1人で電車通学を続けているのは、他国に比べて信頼できるコミュニティが形成されているため、とCityLabは分析しています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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