あるはずのない触感を錯覚させる触覚伝達システム「Haptivity」のVR技術を体験できる京セラのコックピット体験デモ
2015年10月7日(火)~10月10日(土)の期間で行われる「CEATEC JAPAN 2015」の京セラのブースでは、「ドライブアシストに貢献する京セラの車載技術」により、高精細車載ディスプレイや、ディスプレイ上に表示されているボタンをタッチすると、あるはずのないクリック感を体験できるコックピット体験デモ機が出展されています。一般公開を前に会場入りして、新技術が詰め込まれたコックピットに乗り込み、触覚伝達システム「Haptivity」などを応用した未来のドライブを体験してみました。
CEATEC JAPAN 2015(シーテックジャパン2015)KYOCERA Special Site | 京セラ
http://www.kyocera.co.jp/ceatec/
京セラブースに到着。
これがコックピット体験デモブース。
こんな感じで乗り込むと、隣からスタッフがどのように操作すればいいか教えてくれます。
まずはハンドルの横にあるボタンをタッチするのですが、このディスプレイには「触った」という錯覚を起こさせるVR技術を実現した触覚伝達システム「Haptivity」が搭載されており、圧力の変化と振動により、指の神経が錯覚を起こす仕組み。実際に触ってみると、平面のディスプレイに触ったはずが、指に振動を感じて、まるで立体のボタンを押したような感触がありました。
するとデモ画面がスタート。
ハンドルはこんな感じで、メーター類は全てデジタル表示です。
ナビの代わりにカメラの映像を映し出すディスプレイがあり、後ろの様子を高画質でモニターできるほか、通行人が通ると認識して黄色い枠で注意が促されます。
エアコンの温度が表示されると「ハンドルのボタンを触ってください」と指示があり、ボタンを触ると「ビビッ」と触感を感じました。
運転しながら親指でボタンを上下にこすると、エアコンの温度を上下させることができ、両方のボタンを強く押し込むと温度を固定可能。
バックミラーでは乗車している人がシートベルトをしているかどうかがアイコンで確認できます。
車が走り出すと、視界の中にもスピードメーターが表示されています。
法定速度を大幅に超えるとスピードメーターが赤く変化して警告され、さらに握っているハンドルのボタンからも触感でお知らせされるので、うっかり速度超過する心配はなさそう。警告はスピードを遅くするか、ハンドルのボタンを押し込むと停止できます。
ナビの表示も目の前に表示されるので、走りながら視線を変えることなく案内が見えるのは非常に便利。
周囲の走行車との距離が近くなりすぎると、赤枠が表示されて危険をいち早く察知できるようになっています。
車のシステムが渋滞情報などを検知すると、中央のディスプレイに「グルメ」「駐車場」「CM」などの選択肢が出現。
ハンドル脇の触覚ボタンの周りをクルクル回すと、3つの選択肢を切り替えることができます。
「CM」でボタンを押すと、京セラのCMが再生され始めました。
触感を錯覚させる「Haptivity」は、デジタルの画面を直接見なくてもボタンがどこにあるか手探りで探し当てることができるため、走行中の「うっかり運転」のような危険を減少可能。さらに目の前に各種情報が投影されることで、従来のナビ画面に視線を移さずに済むため、安全に運転することができそうです。ただし、視界に情報を投影するのは現状では違法とのことですが、京セラがこのような未来のドライブを実現できる技術を持っている、ということが体験できるわけです。
なお、コックピット体験デモは、CEATEC JAPAN 2015の開催期間中に現地で体験可能。京セラのブースでは、ほかにもウエアラブルデバイス「TSUC」と連携して生活習慣の改善をサポートしたり、スマートフォンアプリで内臓脂肪を測定したりできる新サービス「デイリーサポート」などの新技術も、タッチ&トライできるようになっています。
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