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ブラウザ用広告削除ツール「AdBlock」を開発者が売却、買収額や新オーナーは不明


Google ChromeSafari向けに提供されている「AdBlock」は、ウェブサイト上の広告を削除できる拡張機能で、世界中で4000万人以上のユーザーが利用しています。2015年9月に新しくiOS向けアプリをリリースしたばかりなのですが、開発者がひっそりとサービスを売却して、所有権が新オーナーに移っていたことが判明しました。

Adblock extension sells to mystery buyer
http://thenextweb.com/apps/2015/10/02/trust-us-we-block-ads/


2015年10月1日に公開された最新版AdBlockにアップデートすると下記のようなポップアップが表示され、「ウェブサイトの閲覧時に表示する広告をユーザーが選択できる『Acceptable Ads Program(許容できる広告)』にAdBlockが参入する」というお知らせと共に、「追伸、Acceptable Ads Programへの参入を決めた結果、AdBlockを売却することになりました」と小さく告知されています。

Was casually browsing earlier using Google Chrome, opened a new tab, and this popped up: pic.twitter.com/BTmPabAwkd

— Adam Haworth (@aahaworth)

売却主や売却額は明らかになっていませんが、AdBlock設立者のMichael Gundlach氏は「我々は、Acceptable Ads Programを計画したEyeO社のサービス『Adblock Plus』と同じ目的を掲げてきました。しかし、Adblock PlusがAcceptable Ads Programで表示している広告のオーナーから金銭を受け取っていることに不満を覚えていました。ところが今回、Adblock PlusはAcceptable Ads Programを他の広告削除サービスと共有することを発表し、Adblock Plusの管理権を公平なる専門家の集団に委任することを決めました。我々AdBlockはAcceptable Ads Programに喜んで参加します」と語り、Acceptable Ads Programへの参入を決めたことでAdBlockを売却することにした、と説明しています。

6カ月前には、AdBlockが「実験」と称して自社のサービス名を「BetaFish Adblocker」と変更していたこともあり、サービス名の一時変更は、AdBlock売却の動きだったのではないか、とスタッフの一人は話しています。「BetaFish」はAdBlockを運営している会社の名前で、アメリカで「AdBlock」の商標登録を申請しています。

新しいオーナーに運営権が移った後も従来通りにAdBlockを使えるのかが気になるところですが、AdBlockの理事を長く務めているGabriel Cubbage氏が引き続きAdBlockの運営に携わることになっているとのこと。なお、Michael Gundlach氏やAdBlockに残ったスタッフたちに売却について、ニュースサイトThe Next Webが尋ねたものの、回答は得られていないそうです。

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in ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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