地球の衛星軌道上に何があるかをWebGLを駆使してブラウザから立体で見まくることができる「Stuff in Space」
宇宙を漂う人工物の軌道をトラッキングし、WebGLで立体化、3Dマップをぐりぐり動かしつつ宇宙がいかに物であふれているのかを実感できるのが「Stuff in Space」です。
Stuff in Space
http://stuffin.space/
トップページは以下のような感じ。地球の周りに赤・青・灰色の点がいくつも漂っています。
例えば青い点にカーソルを載せると、「DELTA 2 R/B(2)(PAM-D)」と表示されます。クリックすると……
詳細情報が表示されました。青い点は「ROCKET BODY(ロケット機体)」を示しており、遠地点は1万7582km、近地点は281km、傾斜角は39.48度、現在の高度は1万7273.49km、速度は2.77km/s、公転周期は313.98分です。
今度は赤い点をクリックしてみると……
「GLOBALSTAR MO41」と表示されました。赤い点は人工衛星を示しており、タイプには「PAYLOAD(ペイロード)」と書かれています。遠地点は1706km、近地点は1702km、傾斜角は52度、現在の高度は1699.77km、速度は7.03km/s、公転周期は120.35分です。DELTA 2 R/B(2)(PAM-D)よりも低いところを飛んでいるので、やや地球が近づいています。
マウスホイールをぐるぐる回すと地球を遠ざけたり近づけたりすることが可能。
近づけるとこんな感じ。ドラッグしながらぐりぐり動かすと、地球をさまざまな方向に動かすことができます。
地球の周りには赤や青の点よりも圧倒的に灰色の点が多いのですが、これはいわゆるスペースデブリ(宇宙ごみ)。特に意味なく地球の周りを周回している人工物体です。
なお、画面左上の「Groups」から、特定の物体の周回のみを表示させることが可能。例えば「GPS」をクリックするといくつもの青いラインが現れ、GPS衛星がどんな感じで飛んでいるのかを見ることができます。
「iridium(イリジウム衛星)」はGPSよりも地球に密着していました。
ロシアのGLONASS衛星。
EUの構築する衛星測位システム・ガリレオはまだ数が少なめ。
地球を覆うように周回している人工物が何かと言うと、2009年人工衛星衝突事故でぶつかったアメリカのイリジウム33号とロシアのコスモス2251号によるスペースデブリ。
アリアンによって打ち上げられた人工衛星の軌道はこんな感じです。
なお、ウェブサイトはiPhone 5c/6/6 Plus(Safari・Chrome)で確認したところうまく表示されないのですが、Xperia Z3・Nexus 6だと問題なく表示されました。
Stuff in Spaceはテキサス大学オースティン校の学生であるJames Yoderさんが作ったサービス。人工物の軌道のデータはSpace-Track.Orgから得ており、ウェブサイトのコードはGitHub上で公開されています。
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in レビュー, ネットサービス, Posted by darkhorse_log
You can read the machine translated English article "Stuff in Space" that you can use WebGL ….