メモ

ホッカイロ・アイスノン・ミセスロイドで有名な「白元」が255億円の負債で事業再建へ


帝国データバンクの「大型倒産速報」によると、「白元」が5月29日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、保全命令を受けたとのことで、公式サイトにも「民事再生手続開始の申立て及び弊社の今後の事業の再建について」というお知らせが表示されています。

株式会社 白元
http://www.hakugen.co.jp/


民事再生手続開始の申立て及び弊社の今後の事業の再建について
http://www.hakugen.co.jp/topics/detail.php?tpid=148


白元は1923年に創業された鎌田商会という創業者鎌田泉個人経営による防虫剤・防臭剤の製造販売からスタートしており、1950年には「パラジク錠(パラゾール)」防虫剤防臭剤「オーダー平型」を米駐留軍に納入、1953年に蛍光染料「白元」をリリース、1954年に「トイレボール」防臭剤、1958年に「洋服ダンス用パラゾール」防虫剤、1965年に保冷袋「アイスノン」、翌年には保冷袋「アイスノンベルト」、1972年に液体クツシタ止め「ソックタッチ」、そして1979年には「ホッカイロ」を発売しています。


最盛期である2010年3月期には年売上高約332億3700万円を計上していたものの、主力のカイロ部門の売り上げが伸び悩み、さらに他社の新規参入の影響もあって保冷剤部門の売り上げが大幅減収となって、収益性が低く資金負担が重いカイロ事業を2014年1月に興和に売却するなどしていたものの、今回の民事再生法の適用申請に至ってしまった、というわけです。

なお、単純に経営が悪化していただけではなく、大がかりな不正経理が見つかっていたとして、以下のようにも報じられています。

しかも、白元の不正経理発覚は初めてではない。2006年3月期に「上場に向けた体質改善の一環」と説明し、得意先への期末の押し込み販売を是正するため68億円の赤字を計上した過去がある。ところが、それ以後、上場の動きはなく、11年にはあずさ監査法人が任期途中に辞任するなど、不透明な会計処理が続いている疑いを持たれていた。創業一族の鎌田真社長(47)は慶大経済学部卒業後、米ハーバード大学でMBA(経営学修士)を取得したエリートだが、「交友関係が派手で羽振りがよすぎる」と銀行筋から不安視されていた。

(中略)

産業再生機構の元COO・冨山和彦氏が率いる「経営共創基盤」が再生計画を作り、銀行団との交渉を引き受ける案も浮上したが、あまりにも杜撰な経理処理に匙を投げたと伝えられ、瀬戸際に追い詰められている。

つまり、今回の民事再生法申請は起きるべくして起きたことになります。

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in メモ, Posted by darkhorse

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