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何かを選ぶ時に正しく判断するのに知っておくべき11の心理学・精神医学・行動経済学的要素

By Thomas Hawk

人間は毎日多くの選択・判断をしながら過ごしていますが、何が重要かを考えず無意識で判断を下してしまうことがあります。脳が判断を下す時には、多くの心理学・精神医学・行動経済学の要素が影響しているわけで、その中から「何かを選ぶ時に正しく判断するのに知っておくとよさそうな11のこと」をCognitive Lodeが公開しています。

Brain gems for decision-makers – Cognitive Lode by ribot
http://coglode.com/

◆01:アンカリング

By Priscila Tonon Ramos

アンカリングとは認知バイアスの1つであり、判断する際に特定の特徴や情報の断片をあまりにも重視する傾向を意味します。特に、人間は複数の選択肢から1つを選ぶとき、最初に目にした情報を最終的な判断を下すための分析材料とする傾向が強いようです。例えば、1台の中古車と2台の新車、合計3台の自動車から1つを購入するつもりの人が中古車の値段を先に見てしまうと、その値段を基準にしてしまい、他の2台の新車が中古車の値段より安いだけで、実際の性能や品質を考慮せずに購入の判断をしてしまうとのことです。

◆02:IKEA効果

By Gerard Stolk

ハーバード大学の経営大学院ハーバード・ビジネス・スクールのMichael Norton准教授、Daniel Mochon助教授、Dan Ariely教授の論文には、学生に対して行ったある実験について書かれています。その実験とは、まず学生を2つのグループに分け、1つのグループには既に組み立てられたIKEAの商品を、もう1つには自分たちで組み立てるIKEAの商品を渡し、双方に値段をつけてもらうというもの。結果は後者のグループ、つまり組み立てられていない製品を渡されたグループのほうが値段を高く見積もりました。Norton准教授らの実験から、人間は努力してタスクを達成した作業に対して高い価値を見いだす、つまり、手作りしたモノのほうが価値が高いと思う傾向があることがわかります。

◆03:バットとボールの値段の合計が1100円の時、バットがボールより1000円高いとすれば、ボールはいくら?

By Neil R

正解はボールが50円でバットが1050円です。よくある引っかけ問題の1つで熟考すれば間違いませんが、問題を見た直後の頭の中にはバットが1000円でボールが100円という答えが浮かんできます。これも認知バイアスが脳を惑わしている現象の1つ。3人の心理学者Wim De Neys氏、Sandrine Rossi氏、Olivier Houdé氏が執筆した論文によると、人間は難しい問題を無意識に簡単な問題に置き換えてしまう傾向があるとのこと。

◆04:双曲割引

By epSos .de

今すぐ5000円をもらうのと、1年後に1万円をもらうのでは、即答で「今すぐ5000円もらう」と答える人がほとんどです。しかしながら、5年後に5000円、6年後に1万円と聞くと即答できず悩む人が多くなります。これは行動経済学で双曲割引と呼ばれていて、「遠い将来なら待てるが近い将来ならば待てない」という人間の非合理的行動を説明する概念の1つです。

◆05:消極的バイアス

By rob_rob2001

例えば、おいしそうな料理にゴキブリが少し触れただけで料理を食べる意欲はなくなります。これは汚いゴキブリが料理に触れたことで起こりますが、反対にお皿に盛りつけられたゴキブリに、おいしそうな料理を触れさせてみても、ゴキブリを食べる意欲は湧いてきません。この現象は消極的バイアスと呼ばれていて、ペンシルベニア大学の心理学部教授Paul RozinとEdward Royzman氏によってまとめられた(PDF)論文で説明されており、消極的バイアスは、ネガティブな出来事の発生頻度がポジティブな出来事よりも少ないことに起因するとのこと。

◆06:ヘドニック・トレッドミル現象

By Thomas Hawk

ヘドニック・トレッドミル現象とは、人間は幸福感にすぐ慣れてしまい、時間の経過と共に感じられる幸福感が薄くなっていくというものです。例えば、長い列に並んでやっと購入したスマートフォンも、最初は幸福感を与えてくれますが、時間がたつと段々慣れてしまい、すぐに新しいスマートフォンを買いたくなるというもの。ヘドニック・トレッドミル現象は、Michael Eysenckという心理学者によって唱えられた理論です。

◆07:目標勾配

By U.S. Army

コーヒーショップで10個のマスのうち最初から2個スタンプが押されているスタンプカードと、最初からスタンプの押されていない8個のマスのカードでは、前者のほうがスタンプがたまりやすく、この現象を目標勾配と言います。つまり、人間や動物はゴールが近ければ近いほど、ゴールに向かう速度を上げる傾向があるということ。(PDF)最近の研究では、募金活動で「目標達成まで後少し!」と公表すると、それまでより速いペースでお金が集まる事が判明しています。

◆08:フォンレストルフ効果

By paukrus

フォンレストルフ効果は、人間の脳が好みに関係なく、印象深かったり目立っていたものを優先的に記憶する現象。品質の優れているモノよりも、色が派手であったり、形が変わっていたりするのものの方が、記憶に残りやすいということです。

◆09:ツァイガルニク効果

By Viewminder

旧ソ連の心理学者Bluma Zeigarnik氏が提唱したツァイガルニク効果は、達成してしまった出来事よりも、達成できなかったり、中断中である出来事のほうが記憶に残りやすいという心理学的現象です。レストランのウェイターは支払いを済ませた客の注文を覚えていないことがありますが、支払いを済ませていない客の注文はよく覚えているとのこと。

◆10:ピーク・エンドの法則

By Zach Dischner

人間は過去の経験を、経験中のうれしかったり楽しかったりする感情の絶頂時と、最後にどのように感じたかだけで経験の良しあしを判断し、途中に感じていたことを判断材料に含めない傾向があり、これはピーク・エンドの法則と呼ばれています。1993年に行われた実験では、被験者に水温14℃の水に手を60秒間つけてもらい、次は14℃の水に60秒間つけた後15℃の水に30秒間つけてもらったところ、被験者は「もう一度するなら後者の方です」と答えました。

◆11:選択のパラドックス

By smif

スーパーマーケットで24種類・6種類のジャムを並べて客の行動を分析したところ、24種類のジャムを置いてある棚に来た客は全体の60%で、6種類のジャムの棚は40%でした。しかしながら、24種類のジャムの棚に来た客のうちジャムを購入したのは3%しかいなかった一方、6種類のジャムでは来た客の30%が実際にジャムを購入しました。この現象を選択のパラドックスと言います。選択肢が多いほど人を引きつけますが、選択肢が多い故に、どのジャムにするか決定することは、少ない選択肢から1つを選ぶより難しいことがわかります。

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in メモ, Posted by darkhorse_log