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GitHubを退社した女性エンジニアが社内でのハラスメントを明らかにして改善を訴える

By Apostolos

「GitHub初の女性エンジニア」として知られていたジュリー・アン・ホーヴァスさんが2014年3月に同社を退職しました。男性の多い職場で性差をものともせず活躍していたように見えたホーヴァスさんですが、退職前後に投稿されたツイートには彼女の抱えていた悩みや社内に見え隠れする問題が綴られており、GitHubが公式ブログでコメントを発表する事態となっています。

Julie Ann Horvath Describes Sexism And Intimidation Behind Her GitHub Exit | TechCrunch
http://techcrunch.com/2014/03/15/julie-ann-horvath-describes-sexism-and-intimidation-behind-her-github-exit/

Update on Julie Horvath's Departure · GitHub
https://github.com/blog/1800-update-on-julie-horvath-s-departure

GitHubを辞めて転職した後につぶやかれたホーヴァスさんのツイートがこちら。「社内のハラスメントを容認しない健康的な環境に加わることができてとてもハッピーです」と語っています。

ホーヴァスさんは、2012年に初の女性デベロッパとしてソフトウェア開発プロジェクトのための共有ウェブサービスであるGitHub社に加入。エンジニアの一員として業務にあたるほか、「女性による特筆すべき成果に光を当てること・業界内での女性エンジニアのロールモデルを作り上げること」を目的としたサイト「Passion Projects」を立ち上げました。

Passion Projects
http://passion-projects.github.com/


自分が加入した頃のGitHubのことを、まだまだ小さな組織で「ものを作る人たちの役に立つ何かを作る人たちが集まるような場所」だったと語ったホーヴァスさん。当時の職場は男性ばかりでしたが、女性スタッフに対しても協力的な雰囲気があったそうです。

しかし、次第に雰囲気は変化し、共同で一つのソフトウェアを開発する際に行われるプルリクエストのときにホーヴァスさんの人格が話題になるなど、不適切な状況に遭遇するようになったそうです。このことをホーヴァスさんは「仕事の成果ではなく、性別を理由にして違う扱いを受けてきた」と、次第に女性が増えつつあったGitHubの組織体質について問題を投げかけています。

以下のツイートでホーヴァスさんは「2年にわたってGitHubの社内文化を擁護してきたことを後悔しています。私の行いが原因で傷つけてしまった人には申し訳なく思っています」と語り、その企業文化に反発しながらも耐えてきたことを悔いている様子が見てとれます。

上記の理由に加え、ホーヴァスさんは実名を避けながら「GitHubの創業者の妻・Aさん」からの圧力があったことを明らかにしています。AさんはGitHubの従業員ではないにもかかわらず毎日オフィスに姿を現してホーヴァスさんの近くに陣取り、まるで仕事の一部始終を観察するような行動を繰り返していたとのこと。

ある日、ホーヴァスさんはAさんからお酒の誘いを受けます。「上司の奥さんだし、当時は目標となる人物を見つけたかった」ことを理由にその誘いを快諾したホーヴァスさんでしたが、まもなく自分の思っていた雰囲気とは違う状況だということを感じたそうです。ホーヴァスさんは気さくに話せるかと楽しみにしていましたが、実際に交わされたのは「GitHub創業者のうちの1人である夫の決断に、いかに自分が影響を与えているか」という自慢や「ホーヴァスさんはGitHubを辞めない方がいい、GitHubについて悪いことを言わないほうがいい」という脅しめいた内容でした。これは、GitHub創業者の1人でAさんの夫である人物がAさんに対して「私が一生懸命仕事をしているのだから、あの女がGitHubを辞めて会社に不都合なことを漏らさないように“楽しく働いている”と感じるよう誘導しろ」と画策したものだったそうです。


この他にも、ホーヴァスさんによればAさんは「従業員の雇用について責任がある」としてホーヴァスさんの仕事内容を事細かに把握しようとしてきたそうです。さらには、ホーヴァスさんに対して社内に「スパイ」を送り込んで様子をうかがうことや、個人に与えられたチャットルームに不正に侵入して会話の内容を盗み見することを提案してきました。

ホーヴァスさんはこの件について言葉を選びながらも「気が狂っている」と表現。「この2年間、私は“上層部”からの嫌がらせを受け続けてきました。私は同社を去る最初のデベロッパになります」とツイートしました。

上記のAさんによるパワーハラスメントの他に、女性であることからセクシャルハラスメントも受けており、共同開発していたプログラムのコード内に性的な言葉が埋め込まれていて不安を感じたり、同僚からデートに誘われて断るとホーヴァスさんの書いたコードが消されるという出来事も起きていたそうです。

そしていよいよホーヴァスさんにとって決定的な出来事が訪れます。ある日の休憩時間に、同僚の女性スタッフとフラフープを回して遊んでいたホーヴァスさん。ふと気がつくと、男性社員たちがホーヴァスさんたちのことを何も言わずに眺めていたそうです。その時の光景を「ストリップクラブのようだった」と振り返るホーヴァスさんは、これでGitHubを退職することを決意しました。

「私にとって残念なのはGitHubを去ることではなく、GitHubで働くために我慢していたことは容認できるものではなかったこと、そして誰もそのことに気がついていなかったことです」とツイートしたホーヴァスさん。

これらのホーヴァスさんのツイートに対し、GitHubの創業者の1人であるクリス・ワンストラス氏はブログにコメントを掲載。この件に関して調査を開始したこと、該当する創業者と従業員を一時的に休職としたこと、また創業者の妻は人事権を持たないことを確認してオフィスへの出入りを禁止したことが明らかにされています。

また、ここ2年でGitHubが急速に成長したため、結果的に社内体制の整備が追いつかなかったことを認め、ホーヴァスさんに対して感謝と謝罪を行いました。

Update on Julie Horvath's Departure · GitHub

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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