若かりし頃のビル・ゲイツがMicrosoftの今後やプログラミングについて語るインタビュー

By Esparta Palma

Microsoftの技術アドバイザーであるビル・ゲイツ氏は、ポール・アレン氏と共にMicrosoftを1975年に創業しました。1983年にMS-DOS上で動作するOSのMicrosoft Windows 1.0を発表、その後Windowsはバージョンアップを重ね2013年にはWindows 8.1が発売されるなど成長し続けています。Microsoft Windows 1.0が発売された1年後の1986年に実施された、プログラマー出身であるゲイツ氏へのインタビューが公開されており、今後のMicrosoftやプログラミングについて語っています。

Bill Gates–1986 | Programmers At Work
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1986年当時、基本的なアルゴリズムデザインを作成したり、コードを確認するだけで、プログラミングの仕事とは距離を置いていたというゲイツ氏の会社での主な役割は、2つあったとのこと。1つはプログラムに入れる機能を選ぶことで、もう1つはその機能を組み合わせてより早くコンパクトに処理する方法を開発することでした。

1986年までに携わったプログラミングの仕事の中で最も素晴らしかったとゲイツ氏が感じたのは、Altair 8800用の最初のプログラミング言語「BASIC」を開発したこと。ゲイツ氏はBASICが最も素晴らしかった仕事である理由として、BASICが世界に与えた影響、そしてサイズの小型化をあげています。また、ゲイツ氏自身がコードを書いた最後の製品となったTRS-80 Model 100の内蔵ソフトウェアも大変思い入れがある仕事の1つであったとのことです。

By Chris Champion

インタビュアーに「プログラミングの中でも最も難しい作業は何ですか?」と聞かれたゲイツ氏は「プログラミングで最も難しいのは、アルゴリズムを決めてできる限りシンプルにすること。このシンプルにするというのがとても難しいのです。プログラムがどのように動くか頭の中でシミュレーションしなければいけません。そのために重要なことは、どれほどプログラミングを愛しているか、ということですね」と語っています。

ゲイツ氏は自身のプログラミングについて大きく影響を与えた人として、PDP-11の開発に携わった全ての人と、TRW社のジョン・ノートンというプログラマーを挙げています。ただし、1人の人間として影響を受けたのは、Microsoftを共に創設したアレン氏であることも明かしていました。

By Matthew Ratzloff

Microsoftには当時160人のプログラマーが働いており、よい人材を確保して社内にとどめておく方法について「1つは4~5人ほどの小さなプロジェクトチームをいくつも作ること。そして、チームリーダーが問題にぶつかった時、優れたプログラミング経験者がすぐにできるという環境を与えることです。後はプログラミングを専門としない人材を、プログラミングに関するプロジェクトに参加させないようにしています」とゲイツ氏は雇用について独自の意見を述べています。

ゲイツ氏が実際にコードを書くときは、デザインについて熟考してからコードを書き始め、書き終えたらもう一度始めに戻って全てを書き直します。何人ものメンバーを含んだグループでコードを書いている時は、いつもゲイツ氏がデザインを担当し、BASICの開発時もゲイツ氏がまずプログラムのデザインをメモすることから始まりました。ゲイツ氏が開発に携わったBASICにおいて最も革新的だった機能と感じるのは、「PEEK」や「POKE」を組み込むことによってマシンの性能を100%引き出せるようになったこと。

By cype_applejuice

ゲイツ氏はインタビューでプログラミングや当時発売されたばかりのCD-ROM、さらにはMicrosoftの今後についても言及。プログラミングについては、1986年に人力でこなしていた作業のほとんどを、5年以内にコンピューターが自動で作業できるようになると予想しています。「例えば、アメリカの地図を入れたCD-ROMを使ってホテルを探したり、百科事典のCD-ROMからベートーベンの項目をクリックして好きな音楽を聴けるようになればいいですね」と話しており、CD-ROMの可能性に大いに期待していたことがうかがえます。

インタビュアーから「10年後のMicrosoft」に関して聞かれると「私たちの目指しているものはとてもシンプルで、仕事やプライベートに関わらず、すべてのPCに導入できるソフトウェアを開発すること。それに何年かかるかはわかりません。ただ、その目的のために会社を今以上に大きく成長させる必要はないと思っています。今のままのサイズであれば、社員全員がお互いを理解して情報を共有できることが品質の維持につながります。我々が新たに注目しているのがCD-ROMアプリケーションなのです。CD-ROMを利用すれば、『全ての家庭にPCを普及する』という私たちの目的を達成できるはずです」と回答。

By Semilla Luz

最後に「もし可能なら、再度プログラマーとしての仕事に戻りたいですか?」と聞かれると「もちろんです。プログラマーは書き込む全てのコードを自分の好きなようにできるので、自己満足を得られます。自己中心的にも見えますが、プログラミングは純粋数学を解くことを許可されるようなものです。時折、プログラマーの友人がコードを書いているのを見ると、嫉妬のような感情を抱くこともありますね」とプログラミングに対する愛情を語っていました。

インタビューから約28年が経過した2014年現在、MicrosoftのWindowsを搭載したPCはオフィスだけではなく、一般家庭でも使用されるほど普及しており、ゲイツ氏が1986年に挙げていた目標は達成されたかのようにも見えます。なお、2014年2月4日にサティア・ナデラ氏が新しいCEOに就任して、ゲイツ氏が会長職から身を引いて技術アドバイザーに就任することが発表されており、今後のMicrosoftの動向に注目が集まっています。

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