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ペタッとくっつけると48時間ぐらい蚊が寄ってこなくなるパッチ「Kite Patch」


蚊対策には扇風機や蚊取り線香、蚊帳などさまざまな方法がありますが、シール状のパッチを衣服に貼るだけで48時間は蚊に存在を気づかれなくするのが「Kite Patch」。これは現在販売されている有毒な化合物を使った蚊避けアイテムに置き換わる製品を作ろうと立ち上げられたプロジェクトによるもので、蚊帳や蚊取り線香では一定の箇所でしか効き目を発揮できませんが、衣服にペタッと貼るタイプなので、場所に限定されず特定の個人を蚊から守ることができます。

Kite Patch | Indiegogo
http://www.indiegogo.com/projects/kite-patch

これがKite Patch。


指先でつまめるほどの大きさです。


シール状になっているため、こんな感じで衣服やバックパックなどにペタッとつけることが可能。


開発の様子や実際に使っている様子は以下のムービーから見ることができます。

Kite Patch on Vimeo


こちらがKite Patchを開発したKite社の創設者TORREY TAYENAKAさん。


夏になるとキャンプやハイキングなどレジャーが盛んになりますが、そんな時に煩わされるものの1つが蚊。


ただかゆみを伴うだけならまだいいのですが、アジアやアフリカなどにおいて蚊対策は生死をわけるほど重要です。


ウガンダでのマラリア感染率は60%以上で、多くの人々が病気に苦しみ、毎日子どもたちがマラリアを理由に亡くなっています。


蚊を避けるためのスプレーなども市販されていますが、有毒な化合物を使っているものが多く、使用すると蚊だけでなく人にまで害を及ぼす可能性もあります。


アフリカなどでは大量にスプレーがまかれることもあり、非常に重要な問題です。


あるいは蚊帳が使われることもありますが、蚊避けとして完璧ではありません。


そこで開発されたKite Patchの仕組みは以下のような感じ。蚊は二酸化炭素の密度が高いところへ向かう習性があり、周りと二酸化炭素密度が違う所を探して生き物の血を吸います。


しかし、Kite Patchは3年という年月をかけて蚊の持つ二酸化炭素追跡メカニズムを明らかにし、そのメカニズムに対し効果がある物質を発見しました。Kite Patchを使うことによって蚊は人間を見つけることができなくなるのです。


実際にKite Patchを身につけた人の腕とそうでない腕を蚊のたくさんいるボックスに入れたところ、Kite Patchを身につけていた場合は圧倒的に蚊を避けることが可能でした。


これはカリフォルニア大学リバーサイド校によるプロジェクトで、ビル&メリンダ・ゲイツ財団アメリカ国立衛生研究所(NIH)の支援を元に行われました。


Kite Patchはすでにファーストプロダクトを作り終えており、現在はウガンダでテストを行うための資金を募っています。Kite Patchの大規模なテストをウガンダで行うことで、100万時間以上にわたって人々は蚊から身を守ることができ、また本格的に世界中で販売する前にKite Patchを最適化することができるというわけです。


出資が7万5000ドル(約750万円)に達すれば2万個のKite PatchがウガンダのPilgrim Africaに提供され、さらにアメリカの出資者たちにもテスト商品が配布される予定。


現在出資を募っている最中であり、目標額7万5000ドル(約750万円)のところ、既に12万9000ドル(約1300万円)集めています。10ドル(約1000円)の出資で10日間蚊避けができるKite Patch5個セットがゲット可能で、アメリカ在住であればテストの一環として通常商品10個+テスト用商品10個+ステッカーのセットを35ドル(約3500円)でゲットすることもできます。


なお、締め切りは現地時間で8月29日(木)、このプロジェクトが成功すれば日本でも入手可能になる日が近づくはずです。

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in 動画,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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