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異星人の攻撃で滅亡寸前の地球で6歳の少年が救世主として成長する軌跡を描くSF映画「エンダーのゲーム」予告編ムービー


「地球は、恐るべきバガーの二度にわたる侵攻をかろうじて撃退した。捕えた人間を情け容赦なく殺戮し、地球人の呼びかけにまるで答えようとしない昆虫型異星人バガー。彼らとの講和は決してありえないのだ!バガーの第三次攻撃にそなえ、優秀な司令官を育成すべくバトル・スクールが設立された。そこに入校したエンダーは、コンピュータのシミュレーション・ゲームから、無重力戦闘室での模擬戦闘まで、あらゆる訓練で最優秀の成績をおさめるが……!?」ということで、SF小説の中でも名作と言われている「エンダーのゲーム」を原作にした映画「ENDER'S GAME」の予告編がYouTubeで公開されており、ストーリーを知らない人でも「これはただごとではない」という雰囲気がかなり伝わる映像の連続に仕上がっています。

ENDER'S GAME -- Trailer - YouTube


バガーの攻撃をこれまで二度防いできた人類だが、このまま第三次攻撃が行われれば滅亡しかねないという危機感から、優秀な指揮官を見いだし、養成することに。


そのために地球の衛星軌道上に設置された「バトル・スクール」


地球各地から優秀な子どもたちが集められ、日々、「戦いを終わらせるもの」の養成が行われることに。


地球では一家族につき2人までしか子どもが持てないが、特別に認められて生まれた3番目の子どもが、人類の命運を握ることとなるエンダー。


バトル・スクールで次々と巻き起こるトラブルと無理難題の数々に対し、その天才的な能力を駆使して突破していくエンダー。


だが優秀であるがゆえに周囲からはねたまれ、疎まれ、恨まれ、命すら狙われ続けることに。


だがそれすらもエンダーを成長させる糧であり、数々の艱難辛苦を突破し続け……


ついにエンダーは「最終試験」にのぞむことに……


アメリカでの公開は2013年11月1日、日本での公開は未定です。


なお、実際にどれぐらい原作の内容がすさまじいかというのは、あらすじをまとめている以下のページを読むとよく分かり、序盤の展開は例えば以下のような感じです。

読書録『エンダーのゲーム』|底なしの穴をうめる魔法(を模索中)

 幼い少年エンダーからバトル・スクールに入学する適正があるかどうかを観察する“モニター”がとり去られた日、監視の目がなくなるとともに、庇護の視線もまたなくなることを意味するできごとが起こる。同級生のスティルスンが数名をひきつれ、意趣返しに現れたのだ。エンダーは彼を返り討ちにし、さらには復讐する気も奪うために追い討ちをかけてしまう。悪意ではなく、明日からの我が身を守る、ただそれだけのためだった。
 家では残虐な兄ピーターがエンダーが選ばれなかったことに快哉を叫び、姉ヴァレンタインがエンダーをかばう。ピーターは残虐すぎるがゆえに、ヴァレンタインは優しすぎるがゆえに、どちらも選ばれなかったのだ。だが憎悪と怒りと嫉妬を隠そうともせず二人の年少者を圧迫する圧政者ピーターは、その夜、眠っているふりをするエンダーに同情の言葉を語りかけるのだった。
 翌朝、宇宙艦隊の将校が訪れ、前日、エンダーがなぜ同級生を不必要なまでに痛めつけたのかを問うた。エンダーは答える。敵は一人ではなく、彼らの復讐を完全に封殺するために行ったことを。そして、モニターがなくなった時の脅威に彼がどう対処するかが最終試験であったことを将校は告げ、そのままエンダーはバトルスクールへと徴兵された。


読書と映画 【書籍:SF】 エンダーのゲーム

「バトルスクール」では、少年達がチームとなり、模擬戦闘を行って、チームの戦績を競い合います。
エンダーは、チーム内の一兵士から出発し、異例の早さでチームのリーダーへと昇格していきます。
そして、大人達は、エンダーの率いるチームに対し、徐々に不利なルール-連続した戦闘、不利な地形での戦闘、待ち伏せ攻撃、そして、2対1の不利な数での戦闘-をぶつけ、どんどんとエスカレートしていきます。

フェアでないことに文句を言う少年達に対しては・・・「フェアであるということは、戦争には全く関係のない要素なんだよ」-エンダーにいんちきな試合をぶつける大人側の言い分です。


オースン・スコット・カード「エンダーのゲーム」書評 -- 慶應義塾大学SF研究会

そして、事実エンダーは天才であったのだ。彼は記憶力や判断力といった知的能力はもちろん、身体能力をも含むあらゆる点において他を圧倒する。このことを示す逸話には事欠かない。彼は他人のプレイを見ているだけでゲームの攻略法を完全に解析し、初プレイの3本勝負で上級生を叩きのめす。上級生が生意気な下級生を痛めつけてやろうと襲ってくれば、仲間を指揮して撃退する。バトルスクールはバトルゲームと呼ばれるチーム競技を中心軸として動いているのだが、彼はこのゲームにおいても天賦の才能を発揮する。まずはプレイヤーとして頂点を極めたのち、次はリーダーとなって未熟なチームを3ヶ月で鍛え上げ、たとえ二つのチームが同時にかかってきても勝利を納めるという無敵のチームに仕立て上げるのである。

しかし一方で、エンダーは単に天才であるだけではない。彼は同時に善良で無垢な心の持ち主としても描かれている。実際に、彼は何か揉めごとが起こってその争いに勝つたびに「僕は誰も傷つけたくなんかないんだ」と叫んで、良心の呵責に苦悩するのである。本作は、言ってしまえば、この勝利と苦悩の繰り返しでできている。すなわち、1.エンダーは理不尽な状態に置かれる、2.天才性を発揮してこの困難に打ち勝つ、3.自分が争いに加わって勝利したことに心理的折り合いを付けようと悩み苦しむ。


Amazon.co.jp: エンダーのゲーム (ハヤカワ文庫 SF (746))の わらさんのレビュー

「天才」や「救世主」という設定だけがあって、
結局その人の何がすごいのかよく分からないまま都合よく大団円という映画や小説をよくみます。
しかし、本書にはそのようなことはありません。
本書には6歳の天才が一体どうやって世界を守るのか一部始終書いてあります。
そこにごまかし・甘えはありません。
天才を徹底的に書いている。それが徹底的に面白い。
断言します。傑作です。


主人公が成長していく様子が好きな人であればかなりオススメです。

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in 動画,   映画, Posted by darkhorse

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