2大アニメイベントTAF2013とACE2013の来場者数を比較、どの程度混雑していたのか?
3月21日~24日に東京ビッグサイトで「東京国際アニメフェア2013」が、3月30日・31日に幕張メッセで「アニメ コンテンツ エキスポ 2013」が開催されました。その両イベントの来場者数が発表されています。
3月24日(日)来場者数速報 | プレスリリース | News | 東京国際アニメフェア2013
http://www.tokyoanime.jp/ja/news/press/886/
まず、東京国際アニメフェア2013の4日間の来場者数がコレ。来場者の数には一般客のほかにバイヤーや海外からの招待客も含んでいますが、報道関係者の数は別にしています。
3月21日(木):1万728人 (プレス 241人)
3月22日(金):1万3294人 (プレス 151人)
3月23日(土):4万1427人 (プレス 205人)
3月24日(日):3万9721人 (プレス 88人)
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ビジネスデー総来場者数:2万4022人 (プレス 392人)
パブリックデー総来場者数:8万1148人 (プレス 293人)
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合計来場者数:10万5,170人 (プレス 685人)
一方、アニメ コンテンツ エキスポ2013の来場者数はこちら。アニメ コンテンツ エキスポの資料では「入場者」と表記していますが、「来場者」に統一しています。また、来場者数から報道関係者の数は別にしてあります。
3月30日(土):3万5341人 (プレス 289人)
3月31日(日):3万4817人 (プレス 227人)
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総来場者数:7万159人 (プレス 516人)
TAFはパブリックデーのみで8万人越え、ACEは7万人強なので、単純比較するとTAFの方が来場者数は多かったということになります。
実際の会場の様子はこんな感じ、まずはTAF 2013のパブリックデー初日、会場となった東京ビッグサイト1~3ホール前には、2階の通路に行列ができていました。
もうちょっと引いてみると、写真左下、1階にも行列ができていますが……
これは「プリティーリズム ドリームフェスティバル」の入場待ちのお客さん。タカラトミーアーツが展開している女の子向けのアーケードゲーム「プリティーリズム」のイベントです。
TAFの入場待ちはこちら。
入場待機列とはちょっと離れたところに、ステージ観覧の待機列。
開場直後の会場の様子
まさにその向かいのイベントの行列に圧倒されたわけですが……
アサツーディ・ケイブースには整理券を求める女性たちの列。これは男性声優が出演するイベントが予定されていたため。
イベント開始前はこのように人垣ができていました。
女性客ばかりかというとそんなことはなく、サテライトブースで行われたAKB0048のスペシャルステージには男性ファンも集まりました。
全体的には空きすぎではなく混みすぎでもなく、移動などは問題なく行えて展示もスッと見られる、という感じ。
会場中央を横断する通路、写真奥の方に大ステージが設けられています。
アニメ業界全体にまつわる展示が多かったのが特徴的。
2013年は「鉄腕アトム」放送開始の1963年から50年、つまり日本のテレビアニメが50周年という区切りの年だったということで、歴史を振り返る展示も。
フードコーナーも人がいっぱい。
この鳥瞰写真はビジネスデー2日目のものなので、パブリックデーにはこの4倍の人手だったということになります。
ではACE 2013はどうだったかというと、入場待ちの行列はこんな感じ。なお、この写真は9時30分ぐらいに撮影したものなので、先行入場開始から1時間、一般入場開始から30分ぐらい経過した段階。
先頭が入場中。
写真右上の光っているところが入場ゲートです。
右下はブース行列が長すぎて周辺に行列が作れなくなり、別スペースで待機している人たち。
こちらが本体にあたるブース前の行列。
壁際に形成された行列
長蛇の列が予想されたアニメイトブースの場合は最初から待機用のスペースを広めに確保。
会場鳥瞰写真はこんな感じに。
すでに入場してくる人はほとんどいないはずで、帰っている人もいるはずなのに足元が見えません。
ブースの待機列やイベント観覧中の人たちは立ち止まっているため通路が狭くなっていて、人の流れに乗って移動する必要があります。
座ってみられるイベントの場合はこのように最後列までギッシリ
こちらはオープンステージイベント、中央の人は座っていて周辺に見えている人はみんな立ち見。
TAFとACEでは会場が異なるため、来場者数と比較して混雑率が異なってくるのは当然ということで計算してみました。
TAFは昨年と同じく東京ビッグサイトの東1ホールから3ホールの3つを連結して使用しているので、1ホール8100㎡が3つで2万4300㎡。
一方のACEは幕張メッセの1ホールから5ホールまで連結して使用。1ホール6750㎡が5つなので3万3750㎡。5ホールにはメインステージを2つ設置していて回遊スペースにはなっていませんが、東京ビッグサイト東1ホールに大ステージを設置したほか中ステージ2つやキッズステージを設けていたTAFも似たようなものなので、ステージ部分については考慮していません。
これで面積あたりの人数を考えてみると、TAFはパブリックデー平均で1.67人/1㎡。ACEは1.05人/1㎡。……写真で見る混雑率とは逆の結果となっています。これが何を意味するのかはよくわかりませんが、アニメ業界を応援したいと考えている人はACEにもぜひ足を運んで下さい。ちなみに、幕張メッセ1~8ホールを利用して行われた東京ゲームショウ2012は一般日2日間で17万1958人が来場。会場面積の5万4000㎡で割ってみると、1.59人/1㎡でした。
昨年の比較結果はこちら。
アニメコンテンツエキスポと東京国際アニメフェアの来場者数比較検証、今後の両イベントの行方は?
ちなみにACEの感想としては、あちこちでブースイベントがあって音楽などがズンズン流れていて、また大型展示もあって、ACEと分裂する以前のTAFのような印象を受けました。
過去のTAFがどんな感じだったかというと、TAF 2010の場合はこんな感じ。開場前行列。
開場から30分ほど経過したあとの会場。
ブース前に人がぎっしり。
たぶん後ろの方の人からは壇上は見えていません……。
大ステージでのイベントは後ろまでお客さんで埋まっています。
さらに、TAF 2009だとこんな感じで、開場前には東京ビッグサイトの前のエントランスにまで人が溢れていました。
行列の先頭側。
大ステージ観覧のお客さん
その裏側にあるのが中ステージ。
ステージに入場できなかった人たちが壁越しに音だけを楽しんでいます。
これら2つのアニメイベントが近い時期に開催されているのは、2009年から2010年にかけての東京都青少年健全育成条例改正の動きの中で角川書店や講談社、集英社などのコミック10社会が東京国際アニメフェア(TAF)への参加を拒否してアニメ コンテンツ エキスポ(ACE)を立ち上げたという経緯によるもの。
今は都知事が暴言を吐いた人物から猪瀬直樹氏に変わり、来年のアニメイベントは元通り1本になるかどうするか……という話になるべきところだったはずですが、すでに東京国際アニメフェア 2014が3月19日から3月22日に東京ビッグサイトで開催されることが決定しています。
アニメ コンテンツ エキスポ側に話を聞いたところ、来年の開催については今の時点では決まっていないとのこと。ファンからすればお目当ての作品やステージイベントがある方に行くことになりますが、両方に分散していると首都圏在住でもない限りは交通費・宿泊費がかかってしまうため、1つのイベントでまとめてやってもらったほうが助かるのですが、一体どうなるのやら……。
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