メモ

ファイルコピーを神聖な行為だとする「コピー教」がスウェーデン公認宗教に

by tonnyc

どういった宗教を信じるのかは個人の自由。ウェールズでは映画「スター・ウォーズ」に出てくるジェダイの騎士を信奉しジェダイ教会を設立しようとした男がダースべイダーに襲われるなどという事件もありました。そんな中、スウェーデンではコピーとは神聖な行為であると考える「コピー教」が公式に認可を受けました。

File-Sharing Recognized as Official Religion in Sweden | TorrentFreak

著作権管理団体や当局がファイル共有に目を光らせているのはどこの国も同じことで、スウェーデンでも事情は同じです。特にスウェーデンでは2005年にネットを通じて映画やソフトウェアを共有することが違法となっており、国内に100万人いるといわれる“ファイル共有者”(ファイル共有ソフトユーザーなど)は犯罪者ということになっています。


そのため、2006年に著作権などの知的財産権を制限することを目標とした政党海賊党(Piratpartiet)が結成されており、2009年の欧州議会議員選挙で議席を1つ獲得しています。

Piratpartiet | integritet - kultur - kunskap
http://www.piratpartiet.se/


著作権者からは「著作権侵害である」と指摘されているコピー行為ですが、一方でコピーは神聖な行為であると考える人の数も一定数以上います。そうした中の一人で哲学を学んでいたIsak Gersonさんは、この考え方を教えとしてまとめ、2010年にKopimism伝道教会を設立しました。

Det Missionerande Kopimistsamfundet
http://kopimistsamfundet.se/


信仰に対する迫害を防ぐため、教会は公式な認可を求める要請を出しましたが「祈りか瞑想を形式化せよ」ということで2度却下されていました。

それが今回、とうとう公式に「宗教である」という認可を得ることができたそうです。Gersonさんはこの知らせに大いに喜び、多くの人々が「Kopimist(Kopimismメンバー)」として表に出てこられるようになるのではないかと期待しています。「まだコピー行為には法律上の汚名が残っており、多くの人々が、コピーしたりリミックスしたりすることで刑務所へ送られるのではないかと危惧しています。私はこの状況が変わることを“Kopimi”の名の下に願っています」とGersonさんは語っています。Kopimismが認可を受けたからといって著作権侵害が即許されるというわけではありませんが、Gersonさんはいつか立法の中でこの考え方が考慮されるときが来ると信じています。

直近の半年でKopimismのメンバーは1000人から3000人に増えており、このニュースによってさらに急増するのではないかと期待されています。

変わった「宗教」といえば、日本では実年齢が何歳であっても永遠の17歳でいられる「17歳教」という教えも存在します。こちらも地道な活動でメンバーを増やしています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「プライバシーを最大限に守る」として反著作権団体がプロバイダを立ち上げへ - GIGAZINE

ファイル共有ソフトの転送を完全匿名化してしまう「BTGuard」 - GIGAZINE

スウェーデンの電話会社が通話料無料のP2P携帯電話サービスを実験開始 - GIGAZINE

in メモ, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.