ウィルコム完全復活への狼煙、2011年秋冬モデル10機種とスマフォなどを一挙発表

経営体制を一新し、新たにソフトバンクグループ傘下として仕切り直したウィルコムが本日行われた新機種発表会で2011年秋冬モデル10機種を一挙に発表しました。

日本でいち早く加入者間通話無料を実現したほか、他社携帯電話や固定電話などへの10分以内の通話が月500回まで無料となる「だれとでも定額」の導入など、得意とする音声通話に経営資源を集中している同社ですが、完全復活への着実な一歩を踏み出し始めました。

発表された機種は以下の10機種。先行発売された「WX01UT」と合わせれば11機種となり、さらに2機種の登場が予告されています。

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以下、会場で行われた質疑応答の内容。

株式会社ウィルコム 代表取締役社長 宮内謙氏
株式会社ウィルコム マーケティング本部長 寺尾洋幸氏

Q：
宮内社長に。スマホ大戦争の中でいかに戦っていくか、その戦略は。

宮内：
今回、通話に特化したシンプルな製品を沢山出しました。最後に出したようなHYBRID W-ZERO3なものももちろん出しますが、我々の一番の強みである「だれとでも定額」を主体にして展開していきたいと考えています。

Q：
乾電池を採り入れた電話は、災害対策を意識しているのか。

宮内：
当然それも意識していますが、PHSは電力の消費量が極めて少ないので、乾電池を入れても長時間保ちます。3Gでこれをやるのは不可能なので、PHSの特性を生かしたところでもあります。

Q：
契約数のところで、年度内にこれまでのピークを越えるとのことでしたが、具体的な目標はどうでしょうか。

宮内：
年度内にピークを越えるということは申し上げましたが、将来どこまで伸びるかについては差し控えさせていただきたいと思います。ただ、これまでの状況で、十分な手応えを感じております。単に安いから、もう一台キャンペーンがあるからという声もありますが、通話時間もきちんと使っていただいているというデータもあります。

今日は報告していませんでしたが、法人のところなどは完全なシナジーが出て来ました。内線電話とPHS、それにiPadを使う、というミックスで大企業に使っていただくなど、非常に大きく動き出しています。M2Mについては、電気の消費量のこともあり、電源がないところなどではPHSのM2Mを使うなど、うまく使い分けることの相乗効果が大分出て来ていると思います。

Q：
基地局のロケーションについて、ソフトバンクモバイルと併設しているものはどのくらいになっていますか。

宮内：
何局かという数字は出ておりませんが、概算で1万5千局程度でしょうか。コスト的にもローコストでできるので、これからも増やしていきたいと考えております。さらに古い機材を新しい物に交換しているので、電波浸透度はどんどん高まっているはずです。

Q：
ソフトバンクモバイル用に基地局を空けているという話についてはどうでしょうか。

宮内：
16万局あった基地局を13万局程度まで減らす計画を進めています。ただし、それは先ほど申し上げたように、電波の効率化と併行して行うので、基地局を減らすということではなく、効率化していくと考えて欲しいと思います。これまでの基地局のネットワーク機器は、電波がそれほど遠くに飛ばなかったのですが、現在のものならそれが強化されていますので。

寺尾：
PHSを始めたころは、1つの基地局あたり3人までしか通話することが出来ませんでした。それが今なら10数人が話せるようになっています。さらに、当初は500m程度しか飛ばなかった電波が、現在は1kmくらい飛びます。チャネルが増えたことと、電波が遠くまで飛ぶようになったことで、基地局を減らしてコストを減らすことが出来るようになりました。基地局の数は減りますが、チャネルとしては、現状維持、もしくはさらに増えるという方向です。

Q：
空いた基地局はソフトバンクモバイルで活用しますか？

宮内：
活用する場合もありますし、そうでない場合もあります。

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