飼い主の前立腺ガンを察知して知らせたネコ
愛犬が重度の糖尿病にかかった飼い主の足の親指を食いちぎって警告するなど、動物には人間の病気を察知する能力があることを示す事例がいくつかありますが、飼いネコが飼い主の前立腺ガンを察知して知らせたことが明らかになりました。
普段は凶暴な性格の飼いネコが、突如飼い主の男性にべったりとつきまとうようになるなど、突然行動が変化したそうです。
飼い主のガンを察知したネコについては以下から。Cat discovers Hornsea farmer's cancer
Honeysuckle農場の経営者・Barrie Gardhamさんは、飼いネコのウイスキーが前立腺ガンを患っていることを教えてくれたと語ります。
非常に凶暴な性格で、人がなでようとすると引っかいたりかみついたりしてくるのが普通だったウイスキーが、ある時を境に突然Gardhamさんにつきまとうようになり、体をすり寄せて、前足で彼の鼻に触れてくるようになったということです。
Gardhamさんは「ウイスキーの変化を見て、犬などのペットが人間の病気を感知することができるという話を思い出しました。それから、多くの友人たちが前立腺ガンで亡くなったことについて思い至ってとても不安になりました。何の兆候や症状もなかったのですが念のため検査を受けたところ、前立腺にガンが発見されたのです」と話しています。
飼い主のGardhamさんと、ネコのウイスキー。
ウイスキーのエピソードと似た話としては死のにおいをかぎつけて50人の入院患者をみとった「死を予知する猫」が思い出されますが、こちらのネコも普段はそっけない態度だったのに、死のふちに立っている患者のそばにじっと寄り添っていたということです。
ある研究によると、動物たちはその飼い主のガンを見つけることができるという結果が出ています。また近年の研究では、犬がどのようなプロセスで人間の前立腺ガンのにおいをかぎとるのか調べているそうです。
GardhamさんはCastle Hill病院で手術を行ってがん細胞に冒されていた前立腺を摘出して退院しました。驚くべきことに、病院から帰ってきたGardhamさんに対してウイスキーはいつも通りのそっけない態度を見せ、無視して寄りつかなかったということです。Gardhamさんは引き続き放射線治療を受ける必要があるとのことですが、ガンが進行する前に手術を行ったため、痛みもなく、普通に生活することができるそうです。
「ウイスキーがあんな妙な行動を取らなかったら、私はきっと医者に行ったりはしなかったでしょう。ウイスキーは私の命を救ってくれたのだと確信しています」とGardhamさんは語り、自分に降りかかったこの不思議な体験が、男性が前立腺ガンに対してもっと意識的になることにつながればと望んでいます。
前立腺ガンは肥大して尿道を圧迫して排尿痛が起こるまで気づきにくい病気のため、ウイスキーのように体の異変に気づかせてくれる存在がいたGardhamさんは非常に運がよかったと言えるのではないでしょうか。
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